犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

【日々是好日なり】謡曲「高砂」(2)

2023年05月30日 | 日々是好日なり
 待謡の前段では、高砂の松の落ち葉を掻き掃いていた老夫婦がいる。
 実は、老女は高砂の松の精、老いた男性が住吉の松の精であることを明かした後、※
 二人は住吉に先に行っているからと言い残して小舟に乗って行ってしまった。
 後を追いかけて住吉にいくところが、待謡の場面であり、
 住吉大社に行ったところ、住吉明神が現れてあらたかな舞を舞う。
 住吉明神が舞うと、差す手で悪魔を除け、引く手で寿福を招く。

 高砂の松のところで落ち葉を掃き、掻いていた老夫婦は神様であり、
 箒をもった姥(うば)は、過去のことを祓い清める神様。※2
 熊手をもった尉(じょう)は、先からやってくる寿福を搔き集める神様。※3

 神様が演じる老夫婦のように、末永く仲睦まじい相老の老夫婦が理想の夫婦像であるという話が「高砂」である。
 寿福を招いてくれる神様のところへ行く場面が、「待謡」のところ。 
 結婚式で謡われるわけだ^_^;(つづく)

※ 所は離れているが、相生の松だとしている。
※2 姥(うば、老女)は、嫗(おうな)とも。
※3 尉(じょう、年取った男)は、翁(おきな)とも。
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