「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
重要なことはメルマガで展開していますので、ご購読下さい。

世界にSOSを求める嘆願署名から分かる、「日本政府は信用されていない」は国際常識。

2011-07-02 05:16:53 | 福島第一原発と放射能

 下記のような嘆願署名がまわってきました。フランスからこの署名がインターネットをネットを通してまわっていますが、内容的には「世界にSOS」という中身です。福島第一原発の処理を日本政府や東電ができていないとして、放射能危機が、すでに世界をおそっているという認識の下に、書かれている嘆願の署名です。日本人として、読んだ場合には、かなり情けなくなる内容ではありますが、こうした感覚で、この状況を見ている人が、外国にいる現実は、本当に恐ろしいものです。もはや日本には当事者能力がなく、国際的な背景で事態を収拾しないと、なんともならないという事になってくると、僕らはいったいどうすればいいのか、八方ふさがりですね。

 

 福島第一原発の作業員が高額でも集まらず、年配者しかいない話とか、燃料プールの水蒸気が大量に出ている状況、汚染水の処理も、冷却システムもなかなかうまく機能しない状況など、三ヶ月を過ぎても状況に好転の気配はありません。七月なのによい兆候はありません。

 また、 長野県の松本市で、6月29日に、市内の下水道浄化センターの汚泥から50Bq/Kgのヨウ素が検出されたそうです。なんでいまだに、しかも松本にまでヨウ素が出ているのか。おかしい事だらけです。反応は止まっていないし、放出も止まっていないことの裏づけと考えています。

==========================================

世界人権宣言では以下のように述べています :


第1条: すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない.

第3条: すべて人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する.


これを考慮し、日本の人民とその他の世界を危険に晒している福島第一原子力発電所の現状を踏まえ、また、東京電力と日本政府がこの状況を管理する能力に欠けていることに鑑みて,
地球の住民たる我々は、国際連合(UN)、世界保健機関(WHO)、およびすべての国際機関と政府に対し、つぎのことを懇願します :

1. 国連の委任により、福島第一原子力発電所とその事故の帰結の管理を引き継ぐ国際的・学際的チームを確立すること.

2. 日本の人々を守るために、どんなコストも辞さずにあらゆる手段を講じる責任を持つ対策チームを国連内に設置すること.

 

我々は、生まれながらにして自由かつ平等である人間であり、理性と良識に基づき、同胞の精神をもって行動します。我々は、日本の同胞たちと我々のこどもたちの命、自由、および安全を心配しています.


(英語ページの末尾の)嘆願書に署名http://www.appealforfukushima.com/en

========================================

ある程度被曝しているエリア(首都圏も入ります)の人、特に子ども、妊婦、妊娠可能な女性は、被曝線量の低い場所に退避すべきだと僕は思います。優先順位は「避難する」ことです。僕はそれしか言う事ありません。慢性的に被曝することは避けるべきですから、できる限り早く退避することをすすめます。 

========================================= 

加工食品の原材料がどこのもので、さらにいつごろのものなのかで、内部被曝する可能性の有無を確認できる可能性があります。http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/b8c8f85c5ce80be6f2fafabcf0c8f66eこの記事のコメント欄で、それに特化した形でコメントをしてください。ネットからの二次情報でなく、ご自身が直接調べた情報をコメントしてください。この際、注意していただきたいのは、個別企業の批判的なコメントは一切書かずに、客観的に事実情報をまとめる形で作りたいです。下記のスタイルで書き込みを。

①企業名

②商品名

③製造場所(この記号はどこの工場までわかれば)

④主要な原材料

⑤原材料の産地

⑥賞味期限などから製造年月日がいつで、原材料の調達がいつか。

⑦放射能対応の有無、具体的な対応

 ====================================================================

 僕への様々な問い合わせはまず、メールでお願いします。nagaikenji20070927@yahoo.co.jp

なお、連絡事項ですが、膝を骨折し、ギブスのため、三週間は身動きがとれません。このため、七月下旬まで、できることがかなり限定していますので、ご了解下さい。

 


最新の画像もっと見る

46 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (sara)
2011-07-02 08:29:59
署名、もちろんします。

こちらのコメントで紹介されていた動画をみて
衝撃でした。

http://www.youtube.com/watch?v=oSa-DtD8gy0

現在、チェルノブイリでは2700本の使用済み核燃料の管理のために約3000人が働いている。もちろん
この場所は立ち入り禁止地区です。

そして老朽化した石棺の前で数値を計ると3マイクロシーベルト。郡山の数値が異常に高いとわかります。

この石棺から漏れてる放射能を閉じ込めるために、新たなドームを建設している途中です。
私は漏れている放射線の値は数ミリかと思っていたら数マイクロシーベルト というわけです。

そして、そのチェルノブイリの4号制御室での線量(作業員はみな防護服着用)は0.2マイクロシーベルト。
千葉県我孫子市に住んでいますが、ここは0.45マイクロシーベルトで子供が普通に学校に行き、外で遊んでいます。異常に高い事がわかります。

私は日本がこんな国だったとは思わなかった。
いや、知らなかっただけ。恐ろしい。

この事実を伝えても旦那はのんきです。どうやって
危機管理能力を上げたらよいのか。遠い先には離婚の文字が見えてきました。
返信する
Unknown (rinrin)
2011-07-02 08:32:09
嘆願署名、リンクが変です!
妨害行為?!
返信する
Unknown (ルネルネ26)
2011-07-02 08:43:53
いつもいつも興味深い記事をありがとうございます。
早速署名したいと思ったのですが、『嘆願書に署名』をクリックしたところ、どうもまったく違うサイトへ飛んでしまいます。
以前にも似たような事があったのですが、木下さんの記事だったかどうか忘れてしまいました。
こういうことがあると、何か外部から操作でもされているのかと思ってしまいますね。。。
お体十分大切になさって下さい。
今後の更新も宜しくお願い致します。
返信する
共通の認識ですよ。 (静岡県西部在住)
2011-07-02 09:57:27
「国際的な背景で事態を収拾しないと、なんともならないという事になってくると、僕らはいったいどうすればいいのか、八方ふさがりですね」

そんなことは、最初から分かりきったことじゃないですか。
事故発生当初の、すべてを東電任せにする迷走ぶりから、日本政府に危機管理能力がまったく無いことは、日本国民はもちろん、世界的にも共通認識になっています。
とくに、3月15日だったか16日だったか記憶が定かではありませんが、自衛隊による燃料プールへの冷却材散布に関して、防衛大臣が総理官邸で記者団の質問に対して答えた「東電から要請は来ていませんヨ」なる発言を聞いたほとんどの国民は、政府の「危機意識の無さ」に、唖然呆然としたのではないでしょうか。
ですから私は、当初から、「たとえば大江健三郎氏のような国際的知名度のある人を中心とした組織を立ち上げ、各種データを収集し、国連を中心とした国際機関に危機的状況を直訴し、世界的な支援を求めるべきだ。」とこの場で再三再四、主張したわけです。
また、日本の政治に関しては、「日本の政治家には統治能力がまるで無い。敗戦後にアメリカ軍の占領下で国家を再建したように、一定期間、国連(在日アメリカ軍が中心になるのが望ましい)による信託統治を受け入れ、この事故の収束と、国家の再建にあたるべきだ。」とも書きました。
まあ私の主張なんかどうでもいいですが、フランスの経済学者ジャック・アタリも、かなり早い段階で、「日本の内政に干渉してでも、国際社会が乗り出して、事故の収束に当たるべきだ」と発言しています。
これが世界の常識ですよ。
当然のことながら木下さんも、当初から「八方ふさがりの状況」になることを確信して「情けなさ」を感じ、逆にそれに対する怒りがここまで木下さんを突き動かしてきたと思っていたのですが、今頃になってこんな発言をされたことに、今回はいささか驚きました。
返信する
リンク直しました (木下黄太)
2011-07-02 10:56:16
署名リンク直しました。確認してください。

返信する
個人的感想 (アメリカの医師)
2011-07-02 11:04:20
私は、アメリカに住んで28年目の医師です。 3・11以来、ずっと危機感を感じて情報収集を続けてます。 アメリカ国民は、反原発等の理由で今でも自主的に情報を追っている人達以外は、「フクシマ」がまだ危険だとか、全く知らない人が多いように思えます。 ニュースに出て来ないですからね。 私自身は、木下さんのブログの危機感提示に大いに同意しており、低線量被曝についての皆さんのコメントも、大変参考になります。

爆発後の原発の画像をUstreamで観ながら、日本政府の言っている事が理解できませんでした。 どこからどう見ても、大丈夫じゃないし、避難さされた住民の移動の様子とか見ても、ちょっだけ避難、と言う荷物で、そんな対応でいいの? とずっと疑問でした。 今でも、状況をしっかりと明らかにしない事により、どれだけの観光客を被曝させているのでしょうか? 日本の情報もアメリカの情報もできるだけ読んでますが、どう見てもチェルノブイリよりもはるかにひどいと思います。 チェルノブイリは、10日ほどで石棺されました。 しかし、福島原発は、何も安定してない。4号機から煙が出る日が続いていて、まだまだ汚染が続いてます。 チェルノブイリと比較にならない所まで来てると思います。

先日、肥田舜太郎先生のスピーチを観て、びっくりしました。 低線量被曝は、アメリカ軍に軍事機密とみなされて、存在自体を否定されていたのです。 どうやら、その時の情報が、医学教育にそのまま組み込まれたのではないでしょうか。 放射線を使う医療従事者が、低線量被曝がこれ位の線量で起こるはずないと言うのは、ある意味、彼らの知識内では正しいのです。 しかし、元々の知識ベースが、内部被曝まで考慮していなかったのではないか、と思います。

http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/cat_60249484.html

私はアメリカ北西部に住んでいて、ここから北に300kmほどの所に住む研究者と協力して、自然療法を用いた放射線防護法のサイトを立ち上げました。

www.zerorads.com

実は、この研究者の方、4月半ばに大量の鼻血を出されました。 暗視野顕微鏡の研究をされていて、チェルノブイリの影響を受けた人達も治療されて来た方です。ご自分の血液を観察した結果、その様な状態を起こすのは、ガンマ線の影響しかない、と言う結論に達されました。 アメリカ政府は、フォールアウトは大したことない、と発表し、現在ではEPAによる計測も頻繁に行われてません。 私の知る限り、カリフォルニア大学バークレー校の原子力工学部が続けてますが、最後の空気計測は、6月12日でした。4号機の白煙が続いたので、その後のフォールアウトが気になるのですが、誰も計測してません。 知り合いの医療従事者が、3・11の後の3週間、南カリフォルニアで休暇中で、できるだけ海辺で散歩したり海で泳いだ女性が、どう考えても被曝症状だとしか思えない症状がある、と言ってました。 しかし、被曝症状がアメリカ西海岸で起こるとは思われてないせいか、万が一、症状があったとしても、フォールアウトとの因果関係は出されないのではないか、と思います。

ところで、現在、アメリカでは、ネブラスカにある原発がミズーリ川の洪水で浸水しており、尋常でない状況です。 しかしこれは、初期の頃は報道もされてませんでした。 やっとニュースに出だしたと思ったら、「安全です。コントロールされてます。」と言う情報。 どこかで聞いた、いかにも信じ難いセリフです。

また、ニューメキシコ州のロス・アラモス国立研究所の近くで山火事も起こっており、ここにはドラム缶に入った核廃棄物が貯蔵されてるとの事です。 これらのニュースは、こちらのバイリンガルブログが良いソースだと思います。
 
http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/06/blog-post_29.html

日本から脱出したい方達、アメリカなら安全だと言うわけではないです。 結局は、北半球だとどこに言っても同じかもしれません。 そして、南半球に逃げても、いずれは地球規模で汚染されます。 ある程度の低線量被曝は、もう、避けられないのかも知れません。 慢性被曝を避け、免疫力をつけ、健康的なからだを作って行くのが、個人でできる事だと思います。
返信する
署名しました。 (疎開先、模索中)
2011-07-02 11:47:21
友人にも声をかけます。
 
返信する
署名しました (haruna)
2011-07-02 12:10:32
署名しました。
本当にこんな国だとは思わなかったです。
過去にあったどんな国より人命軽視です。
この国に行政があるという事が私たちの子孫を見殺しにする事だと思います。

自分たちで道を模索するしかありません。
返信する
沖縄の給食、ほか (tea)
2011-07-02 12:23:38
沖縄の給食の食材について私も心配になりましたが、多くの野菜は九州や沖縄産のものらしいです。しかし台風2号の影響もありスーパーではレタスは長野産、きゅうりも埼玉産等を見かけるので給食の野菜は放射能ゼロにはならないですね。かといって関東圏の野菜と思われるものの使用量は献立表を見ても少ないのであまり気にしていません。また沖縄の牛乳は安心だと聞きます。卵も沖縄県産がほとんどです。

しかし肉は気になります。現在また今後、家畜の飼料に放射性物質が含まれる記事を読みとても不安です。食物連鎖もありますし・・。

そしてこれからは沖縄も魚介類の心配が出てきますね。

その上、玄海原発が危機的状況なのにもかかわらず稼動されそうですね。玄海は本当に危ないようです。

http://d.hatena.ne.jp/eirene/20110620

玄海で事故があったら九州はもちろん沖縄も住めなくなるどころか日本は壊滅してしまいます。玄海稼動を阻止するべきだと思います。今できることは署名運動でしょうか?
返信する
Unknown (Unknown)
2011-07-02 12:29:40
海外にSOSを求めるという動きは分からなくもないですが、フランスですか・・・。
アレバ社の隠謀じゃなければいいですけどね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。