「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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まわりの目を気にすると言う、あなたの弱い心と抗う術をどう考えるのか。来月、ロンドン講演開催決定。

2013-10-22 14:23:28 | 福島第一原発と放射能

  まず11/5か11/6で日程調整はしていますが、ロンドンで講演会をおこないます。大きな規模ではないと思いますが、ロンドンで放射能を懸念している在日本人の間で動きが始まっています。

 中心で動いているのは、たまたま3.11.前から、ちょっとしたことで知っている方なのですが、その人が、3.11.後に、ネットの中で、似た様な立場で、被曝に関しての懸念を話しているのに気がつきました。彼女はその後に、僕とコンタクトをとってきたのですが、その時には、昔の知人である僕としては認識していなかったみたいで、この活動をしていることがわかり驚いていたのが、僕の印象に残っています。

 草の根の形で、外で話を始められるのは、大変に有意義な事と考えていますし、特にイギリスにいる多くの日本人や、イギリス人がどのように考えているのか、伺ってみたいと僕も思います。

 その後、ウクライナに行きます。1週間程度、ウクライナで調査、面会、対応をいたします。また、ウクライナで、特に、僕に紹介できる人や機関がある方も、個別にお知らせください。もし、現地などで何か協力できる方がいたら、そちらも宜しく教えて下さい。お願いします。今は、バンダジェフスキー博士とも話して、ウクライナ人のリサーチャーなどと打ち合わせながら、日程を作っている最中ですが、有益な情報は欲しいです。

 帰路はパリに出ます。パリでも関係先との面談などを予定。15日と16日はパリにおります。パリでこういうことで何かできることがあるとか、面会などの希望は、事前にご連絡ください。

 なお、航空便の関係で、フィンランドのヘルシンキでも1日は滞在しますから、17日の夜遅い時間や18日の午前から昼過ぎなら、対応可能です。19日には日本へ帰国予定になります。

 今回のウクライナ訪問は、バンダジェフスキー博士が来日時に来るようにと言われていたものが現実化した話でもありますし、「バンダジェフスキー講演プロジェクト」によりおこなうことが可能になったものです。

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 とにかく一義的に僕への情報はメールで、投げるべきかどうかを迷っていてもメールへ、あなたが、相談したい類の話も一律メールで投げて下さい。  

僕のメールアドレス⇒nagaikenji20070927@yahoo.co.jp

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この放射能の話を考えていく場合に、こういう話をよく聞きます。

「何でも放射能と結びつけるのは良くない。
こういう病気になったことを放射能の影響と絶対に言って欲しくない。
なぜなら、東京にいなければならないわけで、
放射能が怖いとなると、不安をあおって申しわけない。
多少気にしているが、怖いと東京には住めないが、
引っ越しもできない、だから仕方はない。」

 僕は、なんでもかんでも放射能の事ばかり考えろとか、そんなことまでは言うつもりはありませんが、それでも放射能が現実にあることから逃れる術はほぼありません。逃れる術がないことは、一定程度、考え続けるしかありません。考え続けることで、見えてくるものと見えてこないものが、あると思います。

 その程度が酷い場所で居住を続けるのか、それ以外の選択肢を取るのかということは、フラットに考えるべきです。

 僕には、こうした話は本当に気持ちが悪いのですが、それはその人本人の意識や体と相談しながら決めるべきだし、本当に身近な人と、心の底から相談して考えていくならわかるのですが、周りの目を気にして、思考し、更にそこに同調することを肯定していても、あなたの人生にとって、何にも得るものはないし、まわりを幸せにすることも、達成することも何もないと言う事です。

 病気になったことは、放射能の影響かもしれませんし、何の関係もないかもしれません。しかし、放射能による被曝が続いている以上、多かれ少なかれ、その影響から完全には逃れることはできません。それでも、一定程度回避する方が、回避しないよりは、影響が少ないことは明らかです。

 不安を煽って申し訳ないとかいきなり言いますが、不安はこの話がはじまってからずっとです。あなたが、不安を煽ろうが煽るまいが、そこには現実は存在します。

 怖いと東京に住めないと思うから、移住している人がいるのです。引っ越しできないとあなたが思うのは、大概はあなたの思いこみが強いからです。引っ越しなど、やろうと思えば、本当はできます。やるという意志がないだけです。

 こういう方たちの感覚は、恐怖に向き合いたくないとか、恐怖を認識することで、周りから排除されたらどうしようとか、そういう類の物だとは思います。

 まず、恐怖に向き合うのが嫌でも、恐怖は存在するので、逃れる方法など、全くありません。現実を認識してしまうと、その認識を変えることなど、ほとんど不可能に近いです。そうした現実の中で、生きている諦念が圧倒的に足りないんです。

 あなたが懸念をもっていることで、あなたを排除するまわりの人間が本当に多くいるんでしょうか。僕は、ここに自分が誰かに見られているという自意識過剰さに気がつきます。これには、もっとちゃんとした答えがあります。

「まわりの誰もあなたのことなんかに本質的な関心などありません。」

 自意識過剰です。周りの人は、あなたに関しても99%適当に対応しているだけで、あなたが被曝に懸念して行動しようが、行動していなかろうが、その人たちにあなたの影響など殆ど及びませんし、だれも本質的にあなたのことやあなたの子どものことなど気にかけてもいません。あなたは注目されていません。

 これが、人間社会の本質です。あなたが経済的な利得を多く発生できるような特異な立場にでもいて、その恩恵を受けているような人以外は、あなたがどう考え、どう行動するのかなど、本質的に関心もないし、関係もありません。だって、何もメリットが無いから。

 結局、人間は個人個人で思考し、判断し、行動します。それをまわりが何か統一することは、絶対主義的統制でも取らない限り、無理なんです。旧ソ連は、ある種、そうした共産主義体制であったことが、逆に幸いして、避難移住という措置が取れました。

 しかし、日本は、そうした制約がないので、ある意味「自由」です。放射性物質の木質チップを平気で関西まで元官僚が捨てに来るほど、「自由」な国です。

 そこで、あなたがどうしようと、それはあなたの勝手です。

 その勝手を自分が背負い込むことの心理的な負担が嫌だから、まわりのせいにして誤魔化しているだけなんです。でもそういう意識そのものが、逆に自分を追い詰めることは、間違いありません。 だって、あなたは気づいているからです。汚染されていて、危険であるという現実に。その恐怖に。

 実はまわりに抗う話ではこれはありません。あなたの内心と闘う話です。あなたが、あなたの心にどう向き合えるのか、どう抗えるのかという話です。まわりの目を気にすると言ってしまう、あなたの弱い心と、どうやって抗うのかです。

 こうした弱い心と抗う術を、日本の多くの人が持っていない現実を、毎日、直視しつづるという作業が、僕には課されています。「こんな愚かな人々などみたくない」という僕の弱い心と抗う作業が僕には毎日続いています。

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