masaring

自己チューの進行形日記でshow。

「もう一本の紀の川」?。

2007年12月25日 | 農業は、スゴイ!

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【エッ、紀の川って2本あるの?と園芸店のストックが囁く。】

和歌山県北部を流れる紀の川。沿岸の生活の源。

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紀伊平野のかんがい方式は古来、平坦部(低位部)は、
井堰掛、高位部は溜池掛に分かれており、井堰掛は
国営十津川紀の川土地改良事業の関連事業として、
井堰統合や用水路の整備が昭和47年度に完了している。

井堰掛は上流に水源ダムが建設され、
完全に干ばつから解放されたが、同じ紀の川沿岸で
高台の耕地は、眼下に豊富な清流を眺めながら
これを利用する施設がなく、溜池によって潅漑されていた。

しかし、全て流域が狭く、水量も少ないため
干害を繰り返していた。甚大な被害だ。

Maru

県では、この山側の段丘面をうるおす「紀の川用水」の計画を
進めていたが、国との折衝の結果、国営事業として採択され、
昭和40年、着工となった。そして、長年をかけて完成した。

これは、水源を十津川流域である猿谷ダムに求め、
猿谷ダムからトンネルにて大和丹生川(吉野川支流)に
放流する水を「西吉野頭首工」で取水し、紀の川を横断した後、

紀の川とほぼ平行に北岸を走り、総延長は約57kmという
大水路となったのだ。名称は「紀の川用水」。

段丘面を通ることから通常の開水路では困難であり、
サイフォン28ヶ所、水路橋14ヶ所、またトンネルが
約80%を占めている。この水路により、水田や果樹園が
潤されることになったのだ。《先人の叡智の賜物である。》

この水路により、流域の人々は「もう一本の紀の川」
得たことになったのだ。

Kigi

何故、まっちゃんが、こんな硬い記事を書いてるの?

それは、まっちゃんが今年から3年。この紀の川用水の
畑潅組合の9ブロックの役員だから。(最近知らされたんだ。)

ブロックの役員の仕事?。それは各畑が年間取水口から
使った用水路の水の量を検針して、金額を弾き出す係だ。

水道のメーター検針と同じ仕事。ところがこれが難儀なんだ。
9ブロックにどれ位の畑と検針場所があるか把握してないんだ。

15年位前にも経験したんだけど、記憶の片隅にも残ってない。
役員は3人いるから、まっちゃんはその人達にくっついていけば
良いんだけど。ただし今年はね。

Kigi_2

3年任期だから、副・代表と昇格?していくんだ。
今年の代表者は普段は中学校の先生。所謂、ますおさんです。
副は専業農家の方。だからこの人の指図で回るんだ。

検針は、24日の振り替え休日の日に実施したんだが。
持参品、スコップですよ。何故って検針メーターが
土に埋もれているんですわ。おまけに山・谷を駆け巡る。

荒れ放題の畑もたくさんあるんです。予想通りです。
体力の無い、まっちゃんは途中からばてて来ましたよ。

しかし、この用水路のおかげで潅水や消毒の水に困らない。
不平・不満を言ってたら天罰がくだります。

でも、来年になったら今年検針した場所を忘れてるでしょう。
おまけに、来年は溜池組合の世話係も当番だ。

「もう一本の紀の川」。なんて
風流なことを言ってる場合じゃ、ないですよネ!!。

Mori

今日の音楽。また下手なまっちゃんのオリジナル曲です。
「ふるさとの川」。だったら良いんだけど、前に流したから、
「ふるさとの山よ!」。自然よ永遠なれ。下↓をクリック。

ふるさとの山よ!

Maru_2

20071222_004

【冬の用水路、周りの枯草で哀れです。風情は全くありません。】


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4 コメント

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おはようございます! (しゅう)
2007-12-25 09:00:07
まっちゃん、毎日手抜きしないで、
素晴らしい内容のブログ更新、全く頭が下がります。

アタシには、とっても真似できません。
しかし勉強にはなります。

今日の記事も、一応農業やっていますから、
大変さがリアルタイムでこちらに伝わってきます。
そして、かなり下調べをなさっての記事と見ております。

アタシの回りも、殆どが兼業農家、
しかし圃場を維持管理していくためには、
誰かが何らかの仕事をしなければなりません。

よって、同様、当番制で意味もわからず、
役員をやっている人間が多くいます。

わかっていても、煩わしく思い『せっかくの休みなのに』と、
とんと、農業には関心が無い者が大勢います。

まあ、しかたがない面もありますが、
この先ホント、どうなってしまうのか、不安でなりません。
返信する
畑潅って、このことですか。 (kazuyoo60)
2007-12-25 13:36:32
外国ですが、テレビで時間によって
水を配分しているところを見ました。
作物には水は無くてはならないもの。
ありすぎても不足でもどちらも困りますね。

>来年は溜池組合の世話係も当番だ。

ただでさえお忙しいのに、またお仕事が増えますね。

和歌山と奈良と大阪?の水争い、
落ち着くところで落ち着いたようですが、
奈良盆地も吉野川からの分水、貴重です。

緑と水と空気、どれも有り難いです。
返信する
★しゅう様へ、 (しゅう様へ)
2007-12-26 19:18:48
しゅちゃん、昨日の朝早くにコメントを
いただいてありがとうございました。

もう、何が何だか分からない毎日になっています。
非常事態です。

でも、この潅水のための用水路、
そう言えば、まだ私が小学生の頃から
大人の人達の悲願で
私の父親も毎晩、会合に行っていたことを
この記事を書いていて
思い出しました。

しかし、50代の私でも調べなければ
分からなかった事実。
今の若者に分かるはずもありません。

こうやって、ブロガーになって
地域の世話役をするにあたって
調べ出すと、やはり命は受け継いで
行くものだと認識を新にしております。

しかし、このメッセージ。次の世代には
多分受け継がれないと思います。
何故、それは畑を回ってつくづく感じました。

メーター検針と言うだけで、不審者と
捉える人がとても多かったのです。
悲しいですが、これが現実です。

コメントの返信、遅くなり申し訳ない。
おおきにでした。
返信する
★kazuyoo60様へ (kazuyoo60様へ)
2007-12-26 19:25:15
kazuyoo60様。本記事へもコメントありがとう
ございます。
世話役をするにあたり、行き当たりばったりではなく
一応、ブロガーですので
調べて臨みました。
水の問題もやはり難しい問題です。
農業関係者は、潅水のことだけ考える。
一般の方は生活のことを考える。
立場、立場で価値観が違いますよね。
世話役になって初めて気づかされることが
たくさんありました。
kazuyoo60様のコメントで益々そう感じました。

ご訪問ありがとうございました。
返信する

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