【エッ、紀の川って2本あるの?と園芸店のストックが囁く。】
和歌山県北部を流れる紀の川。沿岸の生活の源。
紀伊平野のかんがい方式は古来、平坦部(低位部)は、
井堰掛、高位部は溜池掛に分かれており、井堰掛は
国営十津川紀の川土地改良事業の関連事業として、
井堰統合や用水路の整備が昭和47年度に完了している。
井堰掛は上流に水源ダムが建設され、
完全に干ばつから解放されたが、同じ紀の川沿岸で
高台の耕地は、眼下に豊富な清流を眺めながら
これを利用する施設がなく、溜池によって潅漑されていた。
しかし、全て流域が狭く、水量も少ないため
干害を繰り返していた。甚大な被害だ。
県では、この山側の段丘面をうるおす「紀の川用水」の計画を
進めていたが、国との折衝の結果、国営事業として採択され、
昭和40年、着工となった。そして、長年をかけて完成した。
これは、水源を十津川流域である猿谷ダムに求め、
猿谷ダムからトンネルにて大和丹生川(吉野川支流)に
放流する水を「西吉野頭首工」で取水し、紀の川を横断した後、
紀の川とほぼ平行に北岸を走り、総延長は約57kmという
大水路となったのだ。名称は「紀の川用水」。
段丘面を通ることから通常の開水路では困難であり、
サイフォン28ヶ所、水路橋14ヶ所、またトンネルが
約80%を占めている。この水路により、水田や果樹園が
潤されることになったのだ。《先人の叡智の賜物である。》
この水路により、流域の人々は「もう一本の紀の川」を
得たことになったのだ。
何故、まっちゃんが、こんな硬い記事を書いてるの?
それは、まっちゃんが今年から3年。この紀の川用水の
畑潅組合の9ブロックの役員だから。(最近知らされたんだ。)
ブロックの役員の仕事?。それは各畑が年間取水口から
使った用水路の水の量を検針して、金額を弾き出す係だ。
水道のメーター検針と同じ仕事。ところがこれが難儀なんだ。
9ブロックにどれ位の畑と検針場所があるか把握してないんだ。
15年位前にも経験したんだけど、記憶の片隅にも残ってない。
役員は3人いるから、まっちゃんはその人達にくっついていけば
良いんだけど。ただし今年はね。
3年任期だから、副・代表と昇格?していくんだ。
今年の代表者は普段は中学校の先生。所謂、ますおさんです。
副は専業農家の方。だからこの人の指図で回るんだ。
検針は、24日の振り替え休日の日に実施したんだが。
持参品、スコップですよ。何故って検針メーターが
土に埋もれているんですわ。おまけに山・谷を駆け巡る。
荒れ放題の畑もたくさんあるんです。予想通りです。
体力の無い、まっちゃんは途中からばてて来ましたよ。
しかし、この用水路のおかげで潅水や消毒の水に困らない。
不平・不満を言ってたら天罰がくだります。
でも、来年になったら今年検針した場所を忘れてるでしょう。
おまけに、来年は溜池組合の世話係も当番だ。
「もう一本の紀の川」。なんて
風流なことを言ってる場合じゃ、ないですよネ!!。
今日の音楽。また下手なまっちゃんのオリジナル曲です。
「ふるさとの川」。だったら良いんだけど、前に流したから、
「ふるさとの山よ!」。自然よ永遠なれ。下↓をクリック。
ふるさとの山よ!
【冬の用水路、周りの枯草で哀れです。風情は全くありません。】
ございます。
世話役をするにあたり、行き当たりばったりではなく
一応、ブロガーですので
調べて臨みました。
水の問題もやはり難しい問題です。
農業関係者は、潅水のことだけ考える。
一般の方は生活のことを考える。
立場、立場で価値観が違いますよね。
世話役になって初めて気づかされることが
たくさんありました。
kazuyoo60様のコメントで益々そう感じました。
ご訪問ありがとうございました。
いただいてありがとうございました。
もう、何が何だか分からない毎日になっています。
非常事態です。
でも、この潅水のための用水路、
そう言えば、まだ私が小学生の頃から
大人の人達の悲願で
私の父親も毎晩、会合に行っていたことを
この記事を書いていて
思い出しました。
しかし、50代の私でも調べなければ
分からなかった事実。
今の若者に分かるはずもありません。
こうやって、ブロガーになって
地域の世話役をするにあたって
調べ出すと、やはり命は受け継いで
行くものだと認識を新にしております。
しかし、このメッセージ。次の世代には
多分受け継がれないと思います。
何故、それは畑を回ってつくづく感じました。
メーター検針と言うだけで、不審者と
捉える人がとても多かったのです。
悲しいですが、これが現実です。
コメントの返信、遅くなり申し訳ない。
おおきにでした。
水を配分しているところを見ました。
作物には水は無くてはならないもの。
ありすぎても不足でもどちらも困りますね。
>来年は溜池組合の世話係も当番だ。
ただでさえお忙しいのに、またお仕事が増えますね。
和歌山と奈良と大阪?の水争い、
落ち着くところで落ち着いたようですが、
奈良盆地も吉野川からの分水、貴重です。
緑と水と空気、どれも有り難いです。
素晴らしい内容のブログ更新、全く頭が下がります。
アタシには、とっても真似できません。
しかし勉強にはなります。
今日の記事も、一応農業やっていますから、
大変さがリアルタイムでこちらに伝わってきます。
そして、かなり下調べをなさっての記事と見ております。
アタシの回りも、殆どが兼業農家、
しかし圃場を維持管理していくためには、
誰かが何らかの仕事をしなければなりません。
よって、同様、当番制で意味もわからず、
役員をやっている人間が多くいます。
わかっていても、煩わしく思い『せっかくの休みなのに』と、
とんと、農業には関心が無い者が大勢います。
まあ、しかたがない面もありますが、
この先ホント、どうなってしまうのか、不安でなりません。