malのあっちこっちブログ

山・旅・料理。。。

気ままに、気張らず、、出来ることを、、、

東福寺・・・後編

2013-11-15 16:17:17 | 
入り口に戻ったアタシたちは国宝の「三門」に向かう
 
室町初期の建物で扁額は足利義持筆。

かなり大きな大仏様の建物で
 
今は閉ざされているが、本来の入り口はこの蓮池側からの入場となる。

蓮池の周りには
 
花も咲いていて、見学者は三門に上がってしまうのか蓮池の方まで来ないので残っているのか・・・

 
軒の出隅を支える角柱は後からの補填なのだろう、、、

山門をくぐると本堂が正面となる
 
昭和9年の築造

天井には
 
堂本印象作の「蒼龍図」が睨んでいましたよ。

本堂から

三門を見る

本堂の基壇

ここにも瓦がきれいに敷いてあります



僧侶たちの住居、方丈へ向かう。

この方丈には「八相庭園」と呼ばれる見事な庭園がある。

庭園にあるこの唐門は

昭憲皇太后の恩寵建築



まず、南庭
 
八相の庭とは蓬莱・方丈・瀛州・壺梁・八海・五山・井田市松・北斗七星の八つを釈迦の生涯の八つの重要な出来事にちなんで命名された。

上の写真の手前から瀛州・蓬莱・壺梁・方丈・五山と言い、右側の渦巻く大海が八海となる。

下の写真が五山と言うことは分かる

    



禅宗寺院に多い、こうした宇宙観はホントにすごい。


そして、これが
  
井田市松(せいでんいちまつ)

こちらは
 
小市松

方丈からも裏に広がる
 
洗玉澗や                                                   通天橋が見える


裏庭にも
 
何かを言いたくなる景色がある

 
特には名付けられてはいない庭


そして、何気なく並んでいた石仏

回り込んだところに

北斗七星がある。
右の方に刈り込んだ生垣が移っているが二通りあって天の川を表す



この発想の庭は、作庭家の重森三玲によって昭和14年に完成されたものと言う。

昨日紹介した開山堂にあった名園が恐らく鎌倉時代のものだろうことから、それを基調に作られたと勝手に想像するが、見事なお庭でした。


さあ、明日は小山園

を、ご紹介しようと思う。

東福寺・・・前篇

2013-11-14 15:03:34 | 
鎌倉時代に時の摂政・関白 九条道家が東大寺と興福寺から一字ずつを取って名づけたと言う。

バス停から「右側通行お願いしま~~す」と言う声に導かれて風情のある重文の「臥雲橋」を通って

日下門に向かう。

門を入ると

正面に本堂、仏殿が見える。

仏殿わきにある券売所で入場券を求め

通天橋と言う洗玉澗と呼ばれる水路を跨ぐ橋を通って入場する。

券売所の正面が

経蔵である。

紅葉の頃はさぞや美しかろう、という通天橋
 
自然の地形をうまく生かした谷を渡る通路である。

通天橋からは臥雲橋が見え、臥雲橋からは通天橋が見える。下には洗玉澗が流れ、菩提寺としての東福寺と開山した円爾弁円廟を分けている。

通天橋の欄間

こんな飾り欄間一つをとっても風情がある。

通天橋を渡りながら


開山堂に向かう
 
開山堂は創建者の円爾弁円(聖一国師)を祀る。

この開山堂と角を接して
 
普門院がある。

2棟の間には
 

 
白州を方形に模った広場があり

普門院の正面に
 
江戸中期に作られた名園がある。

普門院の前には
 
瓦敷きの通路があって、アタシはこの通路が好きなので、しばしこの感触を楽しんだ。

今でこそ残っているものはほとんどないが、奈良、白鳳、天平時代のお寺には瓦敷きの床が沢山あった。

開山堂を出て

愛染堂に向かう途中の普門院の裏に通ずる坂道。

ここからは通天橋を通らずに

洗玉澗に下りながら木々の間を歩くことにした。

 
紅葉には少し早いけど、その分人も少なくゆっくり散策できる。


なんとも愛嬌のある鬼瓦

 
洗玉澗を渡って、経蔵の裏手に向かって緩やかに登ってゆく

 
秋を迎えて、冬に備えて


芝生も色づいてる気がする

 
お寺のお庭って何故かいいよね・・・

京都一保堂その他食べ歩き・・・

2013-11-13 18:22:59 | 
京都御所を出て寺町通りを少し下がると一保堂の本店がある。


アタシたちが日頃飲んでいる抹茶は一保堂だったので馴染みがあったが、抹茶ではなく煎茶を飲みたいという相方の希望で行くことになった。

店内に入り

座って注文する。

アタシは勧められた特別茶を注文

10gの茶葉なのだが、針ほどの細さの輝く茶葉が出てきた。

80℃の湯を茶碗に注ぎ、30秒後に次の茶碗に移す。

そして、正確に30秒後、急須に入れ、またまた正確に30秒後、シッカリ湯切りして飲んだ。


その時の第一印象

「なんだこれ、出し汁ぢゃないか!!」

続いて、また正確に30秒後、2煎目を飲む


甘みとほんのり苦みが口の中に広がる。



そして、またまたまた正確に30秒後、3煎目を飲んだが。今度はしっかりした苦みとさっぱりした後味が口中に広がった。

もっと飲めそうだったが、お腹も膨らんできちゃったのでやめたが、マジで旨かった。

なにより、お店に入ってサービスで出されたお茶の美味しさって・・・

いやぁ、、、開眼させられましたよ。


このあと柳桜園に行き、抹茶(日頃飲んでいるものの2倍以上のお値段)を買い求めた。
後日談:この抹茶、先日いただきました、まろやかで美味しい。茶道は奥が深いっす)



昼になったので近くの店でランチをいただき、その後甘味処「月ヶ瀬」に向かう。

相方が調べたお店で、ちょうど取材も入っていた。

アタシは定番「白玉クリーム餡蜜」
 

相方は「あんみつ」


率直な感想を、まず、作られたものではなく、作り置きしてあった物だった、減点。

そのため多分下に水分が溜まっていて、水切りをしていないので蜜が薄まってしまった、減点。

アイスクリームが美味しくなかった、減点。

なにより奈良が近いのに柿が不味かった、減点。

加点がなくてこれだけ減点があると、二度目はない。なぜ、取材が入るのか不思議だった。



気を取り直して、烏丸-御池にある京都芸術センターに向かう。

目的は、、、、よくわからないけど、相方が希望したのだ。

明治大正期に建てられた銀行が今こうして展示室となっている。
 

 


銀行独特の天井に現代美術が映えていた。




この日のメインは、去年も伺った「LANNION」での食事。




キノコのスープ・・・どうしたら、こんなに濃厚なスープができるのだろう。。。


続いてサラダ。

このサラダ、魚介が入った物なのだが、生野菜の中に蕪の酢漬けが一切れだけ入っていた。
ドレッシングの旨さ、ハーモニー、、バランス、、、もう最高。

続いて

海老の素麺衣揚げ。旨すぎ。尻尾まで美味しく食べちゃった。。。



シンプルだけど、色々な作り方をしているんだろうなぁって思う。

お肉は

牛の頬肉のワイン煮にした。

ナイフを肉の上に乗せたら、その重みでスっと下まで切れたほど柔らかくて、そのソースの旨かったこと。
マダムの焼くパンとともに、一滴残らず掬い取って食べつくした。

仕上げのデザート

予想以上に大きくて、なおかつ甘かったのでちょっと苦しかった。


大、大満足の京都初日が終わった。。。。。

京都御所・・・

2013-11-12 16:16:34 | 
御所の特別公開に行ってきた。

二条城の特別公開の時も見学に行き、和宮のお部屋やお道具などを見た覚えがある。

この特別公開だけで京都に来たかどうかはわからないが、最近、京都の楽しみを覚えたことと奈良を組み合わせたら鬼に金棒、迷わず直行となった。



出町双葉から御所境内に入ると


こんな看板が目に付いた。

1300円が300円って、、、なんだか堂々とこういう訂正が分かる看板を使っているのって。。。

特に大型車とかバスとか書かれていないし・・・・・

やがて


猿が辻の角に出る。


ここを右折して西に向かう。

皇后門を左折すると


入場する人が見える宣秋門に着く。

ここからが京都御所となる。入ると正面が


御車寄(天皇以外の参内者が入る)となり

ここから参内すると

 
諸大夫の間と言う場所に通されるらしい

 
こういう襖絵が描かれた場所で待つことになる


それぞれに部屋名と待つ人たちの位付けがされている。

御車寄を通り過ぎ建物を回り込むと


新御車寄(大正天皇の即位のときに新築された。以降の天皇、皇后の玄関)がある。

この前を東に向かうと

 
右に建礼門がある。

あの建礼門院とは何の関係もない。悲運の安徳天皇の母親だった方だ。

この門から入ると正面に

 
紫宸殿が見える。

建礼門は紫宸殿の南面正門であり、天皇皇后や外国元首が通る正門となる。

紫宸殿の回廊を回り込むと


京都いけばな宗家の作品が展示してあった。


アタシはこれが好き。

日華門から紫宸殿に向かう

 
右近の桜、左近の立花に迎えられた紫宸殿がある 


内部には天皇の高御座と皇后の御帳台があったが写真では撮り切れなかった。

 
白州もきれいだ

唐竹や呉竹のある庭を通って紫宸殿の裏に回ると

 
こういう従者が待機する場所があった。

お庭には

 
珍しい飾り瓦や                                                 変わった竹垣があった


樺橋を見ながら


御学問所に出る。

 
お部屋の名前と襖絵の説明書きがある


 
前は御池庭と言う回遊式庭園がある。

御学問所の横に蹴鞠の庭と言う、あの蹴鞠をする10m四方ほどの狭い空間があった。


どこでもそう思うが管理されているお庭は見ごたえがある。

御学問所を過ぎて御常御殿に行く。

ここは天皇が日常過ごされたところで御所の中では一番広く15室ほどの部屋があると言う。

この前にあるお庭を御内庭と言い、

 
曲折した遣り水を通した趣向を凝らしたお庭で

 
植わっているススキにも気品が漂う・・・ね

御常御殿の離れになっている


御涼所と言われる場所や、その手前に新年に使われる迎春と呼ばれるお部屋もあった。

順路に従い御常御殿の脇を曲がると

 
御三間と呼ばれる場所に出る。

板戸が上に持ち上げられていて、面白い造りになっている。

 

 

 

ここの襖絵も中々見ごたえがあったのだが、何しろお庭から眺めているので望遠でもない限り上手くは撮れない。

特別展示の

  


素晴らしい襖絵がまじかに展示されていた。


見終わって出口の清所門に向かう



建礼門を御所の外から見る

 

大宮御所に向かいながら脇を通って寺町通りに行く。


苗場山ボロボロ山行・・・下山

2013-11-11 13:51:58 | ハイク
夜中にクマにドアでも叩かれるんぢゃないかと多少心配はしていたものの予想ほど天候の崩れもなく、ゆっくり、、のんびりと過ごして翌朝を迎えた。

寒くないとは言え、ずぶ濡れのズボンや靴を履くのはあまり気持ちのいいモノぢゃない。

それでも履いちゃえばこっちのもの、そのうち体温で感じなくなる。

準備を整えて避難小屋を出発する。



戸締り、掃除、、怠りなく、、、

忘れ物チェック、怠りなく。。。



今日の工程は、下山までが3時間25分、その後バス停までが55分。

誰もいない、貸し切りの湿原をのんびりと歩く

 

 

ホントに誰もいないところを歩くのって、抜群に気持ちがいい代わりに、ちょっぴり不安がないわけぢゃあない。

 

 

見えるのは湿原と空

 

そして、花

 

 

どこまでも続くかのような木道を歩く

 

最後の1時間半は、やはりかなりな急登を下る。

昨日の歩きが響いたのか早くも膝が痛くなる。

この2年、歩き込みが足りないためか6時間を過ぎると下りで膝が痛くなる。

登っていれば大丈夫だし、平地も気にはならないのだが下りにかかると痛み出す。

それでもだましだまし歩いて予定時間に一般道に到着。

さぁここから1時間、予定のバス時間までちょうど1時間しかない、これを逃すと2時間くらい待たなければならないと、トレッキングシューズのソールに響く、舗装路面の固い感触に膝をなだめながら見倉の集落まで来ると向こうからタクシーが来るではないか・・・

すでにこのころから雨が落ち始めていたので、迷わず止めたのだが、あいにく実車だった。しかし、相方が戻ってくるかと尋ねると「戻ってくる」と言う返事。

それではここで待っているので小赤沢の苗場の三合目駐車場まで、と予約して集落の方の軒先をお借りして



ザックを下す。

ほんの数件だけの集落なのだが、ほんとに気持ちよく整然と整えられた家々が建っている。

今日は集落から人が出て道路の藪を刈っていた。

その方の農機具小屋の軒先をお借りして靴紐をほどく



見るも無残な足先となっていた。

無理もない、神楽ヶ峰から見倉までの凡そ6時間、人っ子一人いなかった。

そんな木道だから当然のことのように手が入っていなく、朽ち果てた木道を外れるとそこは湿地帯、必然的にこうなってしまう。

見倉の人の話では十日町には金がない、のだそうだ。

行政的には小赤沢は長野県栄村、見倉は新潟県十日町市、予算が違うから仕方ないのかもしれない。



一時間後に戻ってきてくれたタクシーの運転手談
「最初のお客さんは津南から小赤沢の登山口までだったが、天候が悪かったので切明温泉に変更、その途中で小赤沢で津南までのお客さんに声をかけられたので、お客さん(アタシたち)を小赤沢まで送ったら津南まで帰って、今日はもう上がろうかなぁ・・・」

こんなことは滅多にないことらしい。

十分な売り上げが取れたのだから、幸せな一日だったに違いない。