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世界初、「量子暗号通信」による動画伝送

2010-10-17 | つぶやき
独立行政法人・情報通信研究機構は理論的に盗聴が不可能とされる「量子暗号通信」を用いたテレビ会議の試験を始めた。試験にはNEC、三菱電、NTT、東芝、欧州の研究機関が参加する。研究用の光ファイバーネットワーク利用し、2~3年かけて安全性などを検証し、2014年をめどに実用化を目指すという。「量子暗号通信」は情報の暗号化や解読に使う「鍵」を光の粒(光子)でやりとりする次世代暗号方式で、途中で盗聴すると必ず痕跡が残るため、鍵を変えることで対処でき、理論的に盗聴が不可能と考えられている。米国防総省や欧州連合(EU)が音声データを送った例はあるが、動画伝送は世界初。光子の検出装置の性能が向上し、高速通信が可能になったという。政府機関をはじめ電力やガス、水道などの重要インフラ組織、金融機関などの秘密通信向けに有望とみている。 ⇒ http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819696E3E6E290818DE3E6E3E2E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;at=ALL
現在の共通鍵を用いた暗号方式では、盗聴したデータの解読に時間がかかることが安全性を担保しているに過ぎないため、コンピュータの性能が向上すれば、安全性が低下する問題がある。これに対し、「量子暗号通信」は、量子力学の「ハイゼンベルクの不確定性原理」に基き、量子は観測されると状態が変わるという原理を利用して、盗聴を必ず検知できることから、究極の暗号理論と言われている。不可解な量子論が実用技術に応用できるとは、実にワンダーだ。