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気が向いたときに気が向いた話題でつぶやきます

前奏曲とフーガ ハ短調 (BWV546)

2021-05-28 | つぶやき

この作品の最も重要な楽譜はヨハン・ピーター・ケルナー(1705-1754)によって書かれたそうだ。バッハの音楽の多くが生き残っているのは、バッハの生徒やケルナーのような崇拝者のおかげだそうだ。しかしバッハの自筆譜がない場合に良くあることだが、疑問にもつながるという。この堂々とした前奏曲が100%バッハであることは誰もが同意するが、フーガについては意見が分かれているそうだ。ケルナーがフーガをいじったか、あるいは完全に彼の作曲かもしれないという。いずれにしても、ケルナーがバッハの即興スキルを持っていたことは知られているそうだ。●トン・コープマンがこの曲を演奏したザクセン州ナウムブルクにある聖ヴェンツェル教会は1746年にツァハリアス・ヒルデブラントが製作した素晴らしい新しいオルガンを手に入れたそうだ。バッハはそのオルガンのテスターの一人であっただけでなく、1748年に彼の弟子で1年後には義理の息子となったヨハン・クリストフ・アルトニコルがそこのオルガン奏者になったそうだ。そしてバッハは彼のことを「恥ずかしいと思う必要がない生徒」と言ったそうだ。 ⇒ Prelude and fugue in C minor – Bach (bachvereniging.nl)

Bach - Prelude and fugue in C minor BWV 546 - Koopman | Netherlands Bach Society


カンタータ BWV34

2021-05-21 | つぶやき

「おお永遠の炎、愛のみなもと」というタイトルのこのカンタータは聖霊降臨祭のために作曲されたもので、1727年6月1日に初演されたそうだ。このカンタータは完全に新しいものではなく、最も重要な部分であるコーラスとアルト・アリアは1726年に書かれた同タイトルの結婚式カンタータ(BWV34a)の編曲であるそうだ。結婚式カンタータは聖霊を暗示するので容易に聖霊降臨祭カンタータに変換できたであろうという。また、バッハの数少ないコラールのないカンタータの一つだそうだ。 ⇒ O ewiges Feuer, o Ursprung der Liebe – Bach (bachvereniging.nl)

Bach - Cantata O ewiges Feuer... BWV 34 - Van Veldhoven | Netherlands Bach Society


カンタータ BWV120

2021-05-15 | つぶやき

「神よ、讃美はシオンにて静けく汝に上がり」というタイトルのカンタータで町議会発足式(Ratswahl)のために書かれたもの。初演はいずれにしても1742~1744年のどこかで行われたが、おそらくその前の1729年9月29日であろうという。バッハがこのカンタータのために書いた確かな部分はレチタティーヴォと最後のコラールのみであるそうだ。オープニングアリアはおそらくライプツィヒ以前のヴァイオリン協奏曲からの派生であり、ソプラノアリアもヴァイオリンソロを伴う以前のアリアの編曲の可能性があり、同じ曲をヴァイオリンソナタBWV1019aの第3楽章の以前のバージョンで使用したそうだ。また、1729年に書かれた結婚式カンタータ(BWV120a)で2つのアリアとオープニングコーラスを使用し、また、1730年には同じ2つのアリアとオープニングコーラスをアウグスブルク信仰告白の200周年を祝うカンタータ(BWV120b)で編曲したそうだ。そして人生の最後に、このカンタータの第2部をミサ曲ロ短調の’Et expecto’として書き直したそうだ。新しい情報が明るみに出るまで、推測のままであることが多いが、バッハがこの曲を多くの異なるバリエーションで使用したことから、バッハがこの曲を大成功だと思ったことは確かであろうという。 ⇒ Gott, man lobet dich in der Stille – Bach (bachvereniging.nl)

Bach - Cantata Gott, man lobet dich in der Stille BWV 120 - Van Veldhoven | Netherlands Bach Society

●参考までに結婚式カンタータ(BWV120a)を以下に引用する。2つのアリアとコーラスがBWV120と同じである他に、シンフォニアがBWV29のシンフォニアと同じであることがわかる。

Bach - Cantate BWV 120a - Herr Gott, Beherrscher aller Dinge

●このカンタータの第2部のコーラスを書き直したというミサ曲ロ短調の’Et expecto’は下記の動画で、1:22:18~の部分。

Bach - Mass in B minor BWV 232 - Van Veldhoven | Netherlands Bach Society

(関連:2019/5/18マイブログ


カノン from 音楽の捧げもの(BWV1079)

2021-05-14 | つぶやき

「音楽の捧げもの」のカノンは一種のビジュアル音楽だそうだ。バッハは演奏者がそれらを正しく演奏するために最初に解決しなければならないパズルのように書いたそうだ。この録音ではこのビジュアル音楽の文字通りの画像を与えたかったそうだ。それゆえ例えば、一つのパートが倍になるところでは演奏者は2回見え、パートがミラー化されるところでは演奏者も鏡に現れるそうだ。この「王の主題による無窮のカノン」ではフォルテピアノで演奏される低音パート(ヴィオラ・ダ・ガンバで演奏される王室のテーマのカウンターパート)が自分自身を二重化できるとき、演奏者が同じ楽器で2回演奏しているのが見えるそうだ。 ⇒ Canon perpetuus super Thema Regium from Musikalisches Opfer – Bach (bachvereniging.nl)

Canon perpetuus super Thema Regium from Musikalisches Opfer BWV 1079 | Netherlands Bach Society

‎以下のカノンa4は本当のパズルだそうだ。バッハは1つのパートだけを示し、出演者にまばらな指示だけを与えたそうだ。タイトルは、それが4パートのカノン(a 4)であることを示しているそうだ。 ⇒ https://www.bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-1079-13/
Canon a 4 Quaerendo invenietis from Musikalisches Opfer BWV 1079 | Netherlands Bach Society

以下のタイトルにある"Epidiapente"はギリシャ語で上方5度を意味するようだ。つまり、このカノンでは変更されたパートは元のパートより5度高く演奏されるそうだ。映像でもそのことが表現されている。 ⇒ Fuga canonica in epidiapente from Musikalisches Opfer – Bach (bachvereniging.nl)
Fuga canonica in Epidiapente from Musikalisches Opfer BWV 1079 | Netherlands Bach Society

(関連:2021/4/17マイブログ


幻想曲とフーガ ハ短調(BWV906)

2021-05-07 | つぶやき

この作品はバッハが若い世代のスタイルに挑戦したものであるという。もしこの作品がバッハ自身の手書き譜として残っていなかったら、息子のカール・フィリップ・エマニュエルまたはウィルヘルム・フリーデマンに帰属されていたであろうという。息子たちの作品に頻繁にみられる多感主義の特徴を備えているそうだ。手が互いに交差する方法も両方の息子の作品に定期的に現れるものでもあるそうだ。一方、フーガは全く別の話だという。幻想曲における半音階主義はメロディーを装飾することで構成されるが、フーガの構造では極端に近いそうだ。尚、フーガは未完成であり、最初の48小節のみが後世に伝えられているそうだ。 ⇒ https://www.bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-906/

Bach - Fantasia and fugue in C minor BWV 906 - Suzuki | Netherlands Bach Society