「鳴り交わす絃の相和せる競いよ」というタイトルのバッハの世俗カンタータ。このカンタータは1735年にライプツィヒでザクセン選帝侯およびポーランド国王であるフリードリヒ・アウグスト2世の命名日を祝うために演奏されたそうだ。宮廷はドレスデンにあったが、重要な行事はライプツィヒでも特別なコンサートで祝われたそうだ。この作品はレチタティーヴォを除いて新しいものではなく、大半は10年前に大学教授就任のために書いたカンタータ(BWV207)を使用したそうだ。オープニング・コーラスはブランデンブルク協奏曲第1番(BWV 1046)の第3楽章に合唱を付けたものであるが、バッハが自身の最も美しく有名なオーケストラ作品を楽々と完璧な声楽作品に変える方法は、バッハにとって世俗と神聖、楽器と声楽の区別が純粋に概念的であることを示しているという。●「世俗」とか「カンタータ」という用語は、後に人々がバッハの作品を明確で大規模な全作品に整理したかった時に一般的に使われるようになったそうだ。「世俗的」側面は主に動機とテキストの問題であり、音楽の観点からは世俗と典礼は殆ど区別できないそうだ。世俗カンタータは常に重要な行事(例えば、命名日、誕生日、結婚式、都市の高官やドレスデン宮廷人の就任や死など)のために作られたそうだ。約15の世俗カンタータが残ってるが、もっとあったはずであることが知られているそうだ。 ⇒ https://www.bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-207a/
Bach - Cantata Auf, schmetternde Töne BWV 207a - Van Veldhoven | Netherlands Bach Society