東京大宇宙線研究所の掲題施設が岐阜・神岡の鉱山跡にほぼ完成し、8日、報道陣に公開されたそうだ。暗黒物質は宇宙の構成物質の23%を占める(通常物質:4%、ダークエネルギー:73%)ことが観測から分かっているが、正体は不明で、最初に検出できればノーベル賞が確実視され、世界の研究機関が競っている。「XMASS」の性能は米や伊などにある施設の50倍ある。「XMASS」は、高さと直径が10mの水槽に、直径1mの球状の「液体キセノン検出器」を吊るした装置で、検出器の内壁には642個の超高感度のセンサーが取り付けられている。現在は検出器が水に浸る直前で、来春、観測を始めるとのことなので、どのような成果が得られるか今から楽しみだ。 ⇒ http://www.asahi.com/science/update/1008/TKY201010080453.html
TIPPS1)暗黒物質(ダークマター)は電磁波(光、X線、赤外線など)での観測では見ることができないため、そのように呼ばれているが、その存在は、渦巻き銀河の回転速度分布の観測や、非常に重い物質があると光が曲げられる「重力レンズ効果」から立証されている。また、観測事実から、性質として、(1)電荷を持たない、(2)非常に重い、(3)安定である、ことが推測されており、このような物質は既知の素粒子では説明ができないため、未発見の素粒子と考えられている。その候補の一つが「ニュートラリーノ」と呼ばれる素粒子。(ニュートリノとは違う)我々の身の回りにも、1リットル当たり約1個ほど存在すると考えられている。 ⇒ http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/darkmatter.html
TIPPS2)「XMASS」の液体キセノン(約-100℃)検出器はダークマターがキセノン原子核と弾性散乱する際にエネルギーの一部を落とし、液体キセノンがエネルギーに比例して発光(シンチレーション光)するため、それを容器内壁の多数の光電子増倍管で捕らえる。液体キセノンを使うのは、(1)発光量が多い、(2)1トンクラスの大型化が容易、(3)液体、気体、固体の各相が利用できるためノイズの元であるウランやトリウムなどを極端に少なく出来るためである。この装置に特化した“極低放射能”光電子増倍管を開発し、既存実験の100倍の検出感度を持っているそうだ。 ⇒ http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/detector.html
TIPPS1)暗黒物質(ダークマター)は電磁波(光、X線、赤外線など)での観測では見ることができないため、そのように呼ばれているが、その存在は、渦巻き銀河の回転速度分布の観測や、非常に重い物質があると光が曲げられる「重力レンズ効果」から立証されている。また、観測事実から、性質として、(1)電荷を持たない、(2)非常に重い、(3)安定である、ことが推測されており、このような物質は既知の素粒子では説明ができないため、未発見の素粒子と考えられている。その候補の一つが「ニュートラリーノ」と呼ばれる素粒子。(ニュートリノとは違う)我々の身の回りにも、1リットル当たり約1個ほど存在すると考えられている。 ⇒ http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/darkmatter.html
TIPPS2)「XMASS」の液体キセノン(約-100℃)検出器はダークマターがキセノン原子核と弾性散乱する際にエネルギーの一部を落とし、液体キセノンがエネルギーに比例して発光(シンチレーション光)するため、それを容器内壁の多数の光電子増倍管で捕らえる。液体キセノンを使うのは、(1)発光量が多い、(2)1トンクラスの大型化が容易、(3)液体、気体、固体の各相が利用できるためノイズの元であるウランやトリウムなどを極端に少なく出来るためである。この装置に特化した“極低放射能”光電子増倍管を開発し、既存実験の100倍の検出感度を持っているそうだ。 ⇒ http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/detector.html