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超ワンダーな単細胞生物、「粘菌」

2010-10-02 | つぶやき
愉快な科学研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の授賞式が30日、米ハーバード大で行われ、単細胞生物の粘菌が最適な鉄道網を設計できることを見つけた中垣俊之はこだて未来大教授らのチームが「交通計画賞」を受賞した。同教授らは、粘菌に迷路を解かせる研究で2008年にも「認知科学賞」を受賞したそうだ。ネバネバの粘菌の集合体はエサを求めて細長く伸びる。迷路のゴールにエサを置けば、粘菌は入り口から出口まで最短距離でつなぐほか、都市に当たる場所にエサを配置すると、粘菌はエサの間に鉄道網とそっくりの効率的なネットワークを形成する。 ⇒ http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101001-OYT1T00399.htm
TIPS)「粘菌」は実に不思議な生物だ。①核をもつ(真核生物)単細胞生物で、②餌を求めて動き回り(動物的)、③胞子を作り(菌類的)、④高等植物と類似の光調節系を持つ(植物的)。粘菌類は生物系統樹上では動物と植物が分岐する以前に位置するらしい。一生(生活環)の間にいろいろな形態を取るが、アメーバ状態の段階では、迷路問題やスタイナー問題を解いたり、最適な鉄道網を設計する能力がある。これは「粘菌」が原形質を最も効率的に流すように管を形成(『自己組織化』)した結果である。(参考:「自己組織化とはなにか」(ブルーバックス))