親から子供への資金援助

　今、住宅を新築するために土地を探してみえる若夫婦のお客様があります。

　お話を聞くと、親から資金援助があるとのことでした。

　ここで、注意したいことがあります。

　子へのプレゼントということで、新築住宅へ資金援助すると、子への贈与が行われたものとして贈与税がかかります。

　贈与も法律行為の１つとして「あげる」という意思と「もらいます」という意思の合致のうえに成り立つものですから、合意の

　有無は外見からはわかりません。

　ただし、土地・建物の資金の出所が、こうした資金援助が明らかになれば贈与税がかかると考えてよいでしょう。

　それでは、贈与税がかからない方法があるのか。ということです。

　二つの方法があります。

　一つ目は、贈与の年１月１日において２０歳以上である者が、直系尊属である父母または祖父母からマイホーム取得のための資

　金の贈与を受け、贈与を受けた年の翌年３月１５日までに贈与された資金で住宅を取得し、または増改築した場合、平成２３年

　１月１日から平成２３年１２月３１日までの間の贈与については、１，０００万円まで贈与税が非課税となる特例があります。

　二つ目は、相続時精算課税制度を活用する

　６５歳以上の親から贈与があった場合、贈与時の非課税額　2,500万円まで、相続時点まで繰り延べできるという制度です。

　ただし、親が死亡した時点で、相続財産に加算され相続税の対象となります。

　どちらにしても、土地購入の時点から、注意して進めことが大事です。