先日配布された、福岡市の市政だよりで
市の精神保健福祉センターの
「アルコール・薬物・ギャンブルなどの依存症」の
電話相談、面接相談の告知の記事が目を引きました。
これまでアルコールと薬物に関する相談は
ほぼ毎月告知されていましたが
「ギャンブル依存症」と明記されたのは初めて見ました。
全国の都道府県の精神保健福祉センターのHPをチェックしても
「ギャンブル依存症」についての対応はバラバラなので
福岡市の取り組みは、先進的なのではないかと思います。
そこで、ネット依存の問題の相談も受け付けてもらえるかどうか
試しに電話をしてみました。
お聞きしたのは、相談を受け付けてもらえるのかということと
福岡市とその周辺で、ネット依存の相談ができる医療機関があるか、の2点でした。
私の質問に対する回答は
「ネットの場合は、どういう状況であれば依存症と判断できるかの
診断基準がまだ出ていません。同じ理由で、ネット依存に対応してもらえる
医療機関も、今の時点ではほとんどありません」ということでした。
ほぼ予想はしていたものの、がっかりしましたが
学校も含めて、公的な機関が、ネットやスマホの依存に対応するには
やはりまずは国の「診断基準」というお墨付きがない限り難しいということです。
今週は、引退した有名プロ野球選手の薬物問題が大々的に報道されていました。
番組によっては、依存症についての解説もしていましたから
依存症が「やめようと思ってもやめることができない病気」
「欲求や衝動が起きると、脳が自分の行動をコントロールする力を失うコントロール障害」
なのだということが、少し分かっていただけたのではないかと思います。
この依存症の性質は、薬物やアルコールだけでなく
ギャンブルやスマホやパソコン、買い物など
依存の対象がなんであれ共通しています。
薬物だけが特別ということではありません。
そして前にも書きましたが
私は、どんな依存症でも、その広がりには
社会的な要因が大きく関係していると思います。
後藤恵先生が、動機づけ面接法のセミナーの時に
「最初にアルコール依存症の自助グループである
アルコホーリクス・アノニマス(AA)が
作られた1935年当時は、お酒はたいへん高価なもので
アルコール依存症になる人はお金持ちに限られていた。
それが、安い蒸留酒(ウィスキーやバーボンなど)が作られ
簡単に手に入るようになって、アルコール依存症が一気に広がった」と話されました。
それはギャンブル依存症も同じで
特に日本で、500万人を超えるギャンブル依存症者を生み出したのは
日本中至るところ、それこそ津々浦々まで賭博場があるということが
大きな要因であることは間違いありません。
そして、パソコンやスマホなどのIT機器。
これは、パチンコ屋などのギャンブル場よりも
さらに身近にあり、24時間やろうと思えばいつでもやれる。
しかも、小中学生はもとより、最近では幼児でも
そうしたものに触れることができる環境になっています。
けれどそうした社会的な要因は、個人の力で変えることはできません。
個人に出来るのは、そういう社会の中で
自分に出来ることは何かを知ることなんだろうと思います。
これからは、進級や進学の季節です。
そうした区切りで「スマホを買って」という話が出ているご家庭も多いかと思いますが
何事も最初が肝心です。
子どもたちがスマホを上手に使うために
親子で知っておかなければいけないことや
話し合っておくべきことは、依存の問題だけでなく、とてもたくさんあります。
子どもがスマホを使う上で、知っておかなければならないことを書いた
信頼の置けるガイドブックも何点か発売されています。
子どもさんにスマホを買い与える前に
ぜひそうした書籍に目を通されてください。
私はダンナのギャンブル依存症と20年以上付き合ってきたせいで
どうしても依存症の話が中心になってしまうのですが
早期発見早期治療ももちろん大切ですが
予防ができるものなら、予防は何よりも大切です。
日本は依存症についての理解も、対応できる人や施設も
欧米に比べて半世紀以上遅れています。
今回の薬物事件も、欧米であれば、かなり以前から
「処罰よりも治療を」という認識が定着していますから
薬物依存が疑われた段階で
周囲の人が、本人にリハビリ施設に行って治療を受けるように勧め
リハビリのできる施設もありますから
入院治療を受けることができたのではないかと思います。
けれど日本では、本人の周囲にそういう知識を持った人もおらず
有名人が、法に問われない形で、治療できるような施設があるのかどうかも
ほとんど知られていません。
警察は、薬物依存の可能性をつかんだ後も
長い間尾行し、行動確認をした上で、ああいう形で逮捕する。
もちろん薬物を使うことは悪いことですが
こうしたやり方はとても残酷だと思います。
前のミュージシャンの時もそうでしたが
「見せしめ」として大々的に報道することで
薬物の使用への抑止力にしたいという思惑なのでしょうか。
ともあれ日本は薬物の問題でさえこのように
とても先進国などとは言えないのが現状なので
自分や家族を守るためには
必要な知識を持って、予防できるものは予防する
早期発見、早期治療、そしてなってしまったら
どうすれば回復できるのかまで
ひとりひとりが、自分でできることをやっていく。
そういう社会なのだということを分かっていただければと思います。
「なのに、なぜ「ニコチン依存症」だけ、大々的にCMするんじゃ。
タバコ吸ったからって、人殺したりする人間おらんやろうが。バッカじゃないの」と
TVを相手に毒づく私を見て「また始まった」とばかりに
ニヤニヤ笑っているダンナ。
そう、私のストレス発散は、怒っても実害のないものに八つ当たりすることです。
そして、未だにタバコを完全にはやめれていない私。
禁煙外来いこうかしらん。トホホ
市の精神保健福祉センターの
「アルコール・薬物・ギャンブルなどの依存症」の
電話相談、面接相談の告知の記事が目を引きました。
これまでアルコールと薬物に関する相談は
ほぼ毎月告知されていましたが
「ギャンブル依存症」と明記されたのは初めて見ました。
全国の都道府県の精神保健福祉センターのHPをチェックしても
「ギャンブル依存症」についての対応はバラバラなので
福岡市の取り組みは、先進的なのではないかと思います。
そこで、ネット依存の問題の相談も受け付けてもらえるかどうか
試しに電話をしてみました。
お聞きしたのは、相談を受け付けてもらえるのかということと
福岡市とその周辺で、ネット依存の相談ができる医療機関があるか、の2点でした。
私の質問に対する回答は
「ネットの場合は、どういう状況であれば依存症と判断できるかの
診断基準がまだ出ていません。同じ理由で、ネット依存に対応してもらえる
医療機関も、今の時点ではほとんどありません」ということでした。
ほぼ予想はしていたものの、がっかりしましたが
学校も含めて、公的な機関が、ネットやスマホの依存に対応するには
やはりまずは国の「診断基準」というお墨付きがない限り難しいということです。
今週は、引退した有名プロ野球選手の薬物問題が大々的に報道されていました。
番組によっては、依存症についての解説もしていましたから
依存症が「やめようと思ってもやめることができない病気」
「欲求や衝動が起きると、脳が自分の行動をコントロールする力を失うコントロール障害」
なのだということが、少し分かっていただけたのではないかと思います。
この依存症の性質は、薬物やアルコールだけでなく
ギャンブルやスマホやパソコン、買い物など
依存の対象がなんであれ共通しています。
薬物だけが特別ということではありません。
そして前にも書きましたが
私は、どんな依存症でも、その広がりには
社会的な要因が大きく関係していると思います。
後藤恵先生が、動機づけ面接法のセミナーの時に
「最初にアルコール依存症の自助グループである
アルコホーリクス・アノニマス(AA)が
作られた1935年当時は、お酒はたいへん高価なもので
アルコール依存症になる人はお金持ちに限られていた。
それが、安い蒸留酒(ウィスキーやバーボンなど)が作られ
簡単に手に入るようになって、アルコール依存症が一気に広がった」と話されました。
それはギャンブル依存症も同じで
特に日本で、500万人を超えるギャンブル依存症者を生み出したのは
日本中至るところ、それこそ津々浦々まで賭博場があるということが
大きな要因であることは間違いありません。
そして、パソコンやスマホなどのIT機器。
これは、パチンコ屋などのギャンブル場よりも
さらに身近にあり、24時間やろうと思えばいつでもやれる。
しかも、小中学生はもとより、最近では幼児でも
そうしたものに触れることができる環境になっています。
けれどそうした社会的な要因は、個人の力で変えることはできません。
個人に出来るのは、そういう社会の中で
自分に出来ることは何かを知ることなんだろうと思います。
これからは、進級や進学の季節です。
そうした区切りで「スマホを買って」という話が出ているご家庭も多いかと思いますが
何事も最初が肝心です。
子どもたちがスマホを上手に使うために
親子で知っておかなければいけないことや
話し合っておくべきことは、依存の問題だけでなく、とてもたくさんあります。
子どもがスマホを使う上で、知っておかなければならないことを書いた
信頼の置けるガイドブックも何点か発売されています。
子どもさんにスマホを買い与える前に
ぜひそうした書籍に目を通されてください。
私はダンナのギャンブル依存症と20年以上付き合ってきたせいで
どうしても依存症の話が中心になってしまうのですが
早期発見早期治療ももちろん大切ですが
予防ができるものなら、予防は何よりも大切です。
日本は依存症についての理解も、対応できる人や施設も
欧米に比べて半世紀以上遅れています。
今回の薬物事件も、欧米であれば、かなり以前から
「処罰よりも治療を」という認識が定着していますから
薬物依存が疑われた段階で
周囲の人が、本人にリハビリ施設に行って治療を受けるように勧め
リハビリのできる施設もありますから
入院治療を受けることができたのではないかと思います。
けれど日本では、本人の周囲にそういう知識を持った人もおらず
有名人が、法に問われない形で、治療できるような施設があるのかどうかも
ほとんど知られていません。
警察は、薬物依存の可能性をつかんだ後も
長い間尾行し、行動確認をした上で、ああいう形で逮捕する。
もちろん薬物を使うことは悪いことですが
こうしたやり方はとても残酷だと思います。
前のミュージシャンの時もそうでしたが
「見せしめ」として大々的に報道することで
薬物の使用への抑止力にしたいという思惑なのでしょうか。
ともあれ日本は薬物の問題でさえこのように
とても先進国などとは言えないのが現状なので
自分や家族を守るためには
必要な知識を持って、予防できるものは予防する
早期発見、早期治療、そしてなってしまったら
どうすれば回復できるのかまで
ひとりひとりが、自分でできることをやっていく。
そういう社会なのだということを分かっていただければと思います。
「なのに、なぜ「ニコチン依存症」だけ、大々的にCMするんじゃ。
タバコ吸ったからって、人殺したりする人間おらんやろうが。バッカじゃないの」と
TVを相手に毒づく私を見て「また始まった」とばかりに
ニヤニヤ笑っているダンナ。
そう、私のストレス発散は、怒っても実害のないものに八つ当たりすることです。
そして、未だにタバコを完全にはやめれていない私。
禁煙外来いこうかしらん。トホホ
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