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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

どういう対応が有効なのか

2016-02-03 11:06:31 | 依存症
前回家族が依存をやめさせようとして
おちいる悪循環(小言、叱責、嘆願など)がやればやるほど
失敗に終わる、その原因を書きました。

それでは、失敗の原因となる傾向を改善し
効果が期待できる方法とはどんなものか
こちらも、ジャパンマック福岡の資料から転記します。

<成功の秘訣>

1 先々口出ししないで、何事も後出しにしましょう
2 相手よりも言葉数を少なくしましょう
3 人は正しいことを言われても変わらないと悟りましょう
4 答えを出すのはいつも相手だと心得ましょう
5 相手のアラ(粗)は見えてもいいが、指摘は慎重にしましょう
6 先回りして考えすぎないようにしましょう
7 「相手は感情的、こちらは理性的」と自分に言い聞かせましょう
8 事が起きてから動くようにしましょう
9 相手に分かるように事実を見せるようにしましょう

クラフトのプログラムの目標は
家族がそれまでの、硬直した考え方や行動を変えることで
最終的には依存症の本人を治療につなげることです。

親子や夫婦の関係も、すべてが均一ではありません。
例えば、そこまでどちらかが一方的に命令や指示を与えるという
関係性を続けてきて、そのパターンが定着している場合には
一度にこういう正反対の対応ができるわけではありません。

資料にはこんな風に書かれています。
「パターンがわかり、すべきこともはっきりしたとしても
実行するのはまた別の問題です。水泳と同じで、泳ぐ理屈は
分かっても、実際に泳げるようになるには練習が必要です」

なるほどと思いました。<成功の秘訣>を文字で読んで
頭では「ああ、分かった」と思いますが
実際にダンナとのやり取りの、どういう場面で
どういう言い方をするのが良いのかについては
具体的にやり方を勉強する必要があります。
本を読んで「ああ、分かった」と思っていても
人間はなかなか自分の思考の方法や行動を変えることはできないものですから。

そして、クラフトのテキストを読んでいて
これは次回の「コミュニケーションのやり方」で習うところですが
以前に聞いた、依存症の支援者(医療関係者やカウンセラーなど)向けの
「動機づけ面接」の手法と共通点が多いことも知りました。

このプログラムは、一部の医療機関では
「引きこもり」の人の家族支援にも応用されているようです。
ただ、がんの治療でも感じますが
最先端の治療を導入、実施できる病院や施設というのはほんのわずかです。
私は、このプログラムは
各種の依存症だけではなく、不登校や引きこもりなど
色々な精神的な問題を抱える人の家族の支援に
有効だと思いますが、今のところ実施している機関は
ごくごく限られていて
しかも対象が、薬物とかアルコールの依存症に限られていたりします。

なので、まずは今家族の依存の問題を抱え、悩まれている方や
こういう問題に、高い問題意識を持たれている方に
知っていただき、一人でも二人でも、それをシェアしていただけたらと思います。

実は私は、中学3年の秋から2年ほど
子どもの不登校の問題を抱えました。
ただ、私は自分が高圧的な言い方や叱責が大嫌いです。
どういう問題についても、ああでもないこうでもないと
山のように色々なことを考えてしまい
何かを断言するということができません。

そんな性格ですから、ダンナに対しても子どもに対しても
命令とか指示といった言いかたをしたことはほとんどなく
ただただ見守るしかありませんでした。
ダンナについては、もういい年をした大人なんだから
自分のことくらい自分で考えてくれと思っていました。

しかも親が思ってもいないのに
安易に気休めみたいなことを言うと
思春期の子どもというものは、そういう親の偽善みたいなのには
妙に敏感ですから、腫れものに触るような対応にキレられて
本当に「どうすりゃいいのよ」と途方に暮れたこともあります。

ですから私のように、何も言えなくなるケースの場合は
どうすればよいのかということも
しっかり勉強したいと思います。
子どもたちには常々「どんな知識でも、経験でも、生きていくのに
役に立たないことはないと思う」と伝えていて
末期ガンの私が、こういうことを続けていることについては
苦笑いをしながらも、理解は示してくれているように思います。




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