徒然草 featuring Mr.松山

松山の松山によるすべての人々のためのブログ

恐ろしい地名

2015-04-22 01:25:48 | 雑感
世の中にはいろいろな地名があるが、中にはとても恐ろしい響きの地名もある。埼玉の深谷には「血洗島」という名前の地域が現存しており、公民館や信号機の名前にもなっている。ここまで、堂々と名乗られると逆に怖くもないが、一度聞いたらまず忘れない地名だ。

その点、自分の生まれ育った横浜市青葉区は新興住宅地の象徴みたいな地域で、たまプラーザは別とすると「~台」「~が丘」といった地名ばかりでインパクトのある地名が少ない街だ。だが、ふと、この地域の昭和30年くらいの地名を調べてみてビックリ。猛烈な僻地を想像させる地名やなかなか恐ろしい地名のオンパレードなのだ。さすが、田園の憂鬱の舞台となった地域である。一例を紹介しよう。

馬かけ場(うまかけば)・・・今のたまプラーザ駅のあたり。馬を走らせる場所だったらしい。今は車しか走っていない。

狐谷(きつねやと)・・・自分が昔住んでいた地区の近く。無住の地だったらしい。今でも、地形は谷戸で静かなところだが、家は立ち並んでいる。

盗人谷(ぬすっとやと)・・・今の青葉区大場町、あざみ野ガーデンズ(商業施設)のあたり。

腹切田(はらきりだ)・・・盗人谷の隣のあたり。由来は不明確らしい。今は団地が立ち並んでいるあたり。

捨場(すてば)・・・今の青葉区すすき野。弱った馬を捨てた場所だったらしい。すすき野団地の中と思われる。

餓鬼塚(がきづか)・・・今の青葉区恩田町の一部。これもなかなか恐ろしい響き。今でも少し田園が残っている地区。

地獄田(じごくだ)・・・今の青葉台駅付近。いわゆる地獄が由来ではないらしい。今はとても賑やかなところ。


それにしても、すさまじい名前をつけたものだ。人は土着の人間が住むのみで、後から移住してくる人もいなかったから、これでよかったのだろう。

地名はその地域の地域性や特徴を如実に表す。この地域が如何に隔絶されており、厳しい環境に置かれていたかがこれらの地名に表れているような気がする。今では忌避されるような地名かもしれないが、かつてこのような厳しさの中で生計を営んでいた先人には敬意を払わなければならないと思う。

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