松本から東京に出る方法は中央本線の特急を使う方法と、中央高速バスを使う方法の2つがある。所要時間が短くて、大幅に遅れることが少ないのが中央本線を使う方法だが、高速バスもレジャーの流れと逆の方面であればそれほど遅れることもないし、何しろ片道3000円程度と安いので、最近は高速バスを使う方が松本~新宿間の移動ではむしろ一般的かもしれない。自分も最近東京に出る際には高速バスを使うことが多い。
この高速バスの東京側のターミナルが新宿高速バスターミナルだ。多くの路線が発着するターミナルだが、新宿西口の歓楽街の喧騒の中に完全に埋没していて、かなり存在感はない。ひっきりなしにバスの発車を告げるアナウンスがなされているのだが、隣接するヨドバシカメラの宣伝と、路上でなされる政治家の演説にかき消され、聴覚的にも目立たない。
行ったことがある人はわかると思うが、このバスターミナル地味ではあるが、その繁忙さは相当凄まじい。乗り場が3箇所しかないのだが、同じ時間に3方向7台のバスを出すことがある上に、乗り場が新宿の雑踏の中にあるので、いつ行っても、カオスな状況になっている。松本行きは数あるの路線の中でも利用者が多く、日曜日の夕方のバスに乗ろうとすると、同時に3台松本行きが出ることになっていて、2号車を指定されているのに、1号車と3号車しかおらず、さて困ったなんてことがよくある。
カウンターも雑踏しており、乗り場もカオスで、ターミナルの周りも雑踏しているという、まるで中国の都市にでもいるような気にさせるバスターミナルなのだが、今日ターミナルに行ってみたら、新しく利用者用のラウンジができていた。そして、このラウンジがこのカオスなバスターミナルに似合わないほどラグジュアリーで驚いた。まるで、高級ホテルのロビーである。バスのチケットを持っていないと入れないから、激込みすることもなく、きれいで新しい、まさに新宿高速バスターミナルのオアシスである。
ラウンジはよいが、あのバスターミナルをまだ使う気なのだろか。。繁忙ももちろんだが、人でごった返した路地を大型の高速バスがすり抜けて大通りに出るさまは、見ていてヒヤヒヤする。早いところ、どこかに新しいターミナルを構えたほうが良いのではないかと思う。
まあ、自分がこのバスターミナルを使う間は今のままだろうから、せいぜいバスに置いていかれないように、五感を研ぎ澄ませてバスに乗り込もうと思う。