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●宇宙探査●理研と東大、アルマ望遠鏡で惑星系円盤誕生における角運動量問題解決の糸口つかむ

2017-02-20 22:56:55 | 宇宙

 理化学研究所(理研)坂井星・惑星形成研究室の坂井南美准主任研究員と、東京大学大学院理学系研究科の大屋瑶子大学院生、山本智教授らの国際共同研究チームは、アルマ望遠鏡を用いて「原始惑星系円盤」を観測し、エンベロープガスが円盤に降着する際に滞留・衝突し、衝撃波が発生することで、エンベロープガスが自ら角運動量(回転の勢いを表す量)の一部を円盤垂直方向に放出していることを見いだした。

 今回、国際共同研究チームはアルマ望遠鏡を用いておうし座の太陽型原始星を観測し、原始星の周りで起こる円盤形成の様子を調べた。その結果、エンベロープガスに含まれる炭素鎖分子の一種「CCH分子」の分布により、円盤の端で原始星方向へ落下するエンベロープガスが滞留・衝突し、円盤と垂直方向に膨れ出していることを発見した。

 これは、垂直方向へ流れ出したエンベロープガスが衝突による衝撃波で回転のエネルギーを消費するとともに、角運動量を放出する役割を担っていると考えられる。

 同研究では、これまでほとんど観測されなかった円盤の「垂直方向の構造」に着目しその構造を明らかにしたことで、角運動量問題解決への糸口を見つけたもの。今後、同じような現象が他の円盤形成領域でも確認できれば、角運動量問題の全容解明へつながると期待できる。


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