●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●宇宙地図作成のSDSS、宇宙誕生後30億年~70億年の新たなフェーズ開始

2014-08-21 17:36:49 | 宇宙

 宇宙ゲノムプロジェクト「SDSS(スローン・デジタル・スカイ・サーベイ)」では、これまで14年間にわたり宇宙地図を作成してきたが、今回、新開発の機器を導入して、さらに詳細、広範囲の観測を行う新たなフェーズ (SDSS-IV) を開始した。

 これまで、SDSSでは特に宇宙誕生後20億年から30億年までと70億年から現在までに的を絞って宇宙地図の作成を進めてきたが、今回の新たな観測(eBOSS)では、宇宙誕生後30億年から70億年の間の銀河やクエーサーの分布図の作成を行うことにしている。

 この期間は宇宙の膨張がダークエネルギーによって加速され始めた、宇宙論において大変重要な時期と考えられている。

 今回始まった観測プロジェクトのひとつ、Kavli IPMUのケビン・バンディ特任助教が研究代表者を務めるMaNGA (Mapping Nearby Galaxies at Apache Point Observatory; アパッチポイント天文台近傍銀河地図作成) では、新開発の結束光ファイバーを利用して、ひとつの銀河の中の多くの点を同時に分光観測し、銀河の中の星とガスの分布図を作ることで、何十億年もかけて形成された銀河の成長の仕組みの解明に挑むことにしている。

 MaNGAの研究チームは、光ファイバーを正確に配列して束ねる新しい技術を開発し、米国ニューメキシコ州のスローン財団の2.5m望遠鏡の既存の機器と組み合わせた観測手法を実現した。

 これまでのほとんどの観測では、ひとつの銀河から1点の分光観測結果を得られるだけだったが、MaNGAの観測では、ひとつの銀河の最大127点を同時に分光観測できる。

 この新しい装置を使い、6年間で10,000個以上の銀河の観測を予定している。これは、これまでの装置で行った場合の20倍の速度に相当する。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ●宇宙探査●東大と慶大、謎の... | トップ | ●宇宙探査●国立天文台などの... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

宇宙」カテゴリの最新記事