●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●実現が待たれる日本独自の火星探査計画「MELOS」と火星生命探査計画「JAMP」

2013-10-25 10:19:43 | 火星

 現在、JAXA(宇宙航空研究開発機構)を中心に、2020年代前半の打ち上げを目指し、火星面に着陸して科学調査を行う火星探査計画「MELOS(ミーロス= Mars Exploration with Lander-Orbiter Synergy)」が取り組まれている。

 この「MELOS」計画を利用して、東京薬科大など国内の大学や研究機関から約20人以上の研究者らが参加し、火星で生物を探す日本初の宇宙生命探査計画「JAMP(ジャンプ)」の検討も現在同時に進められている。

 2013年9月に、NASA(米航空宇宙局)は、火星探査車「キュリオシティー」が、火星の表面で採取した土から、水分を検出したと発表した。水分のほか二酸化硫黄や二酸化炭素も検出され、水分は重さにして約2%相当だったという。

 現在、NASAの火星探査車「キュリオシティー」だけが、火星での科学調査を遂行している中で、日本独自の計画として打ち出されたのが、火星探査計画「MELOS」と宇宙生命探査計画「JAMP」である。「JAMP」では、火星の赤道付近のメタンが豊富な土を採取し、顕微鏡で生物の有無を確かめ、宇宙での生命発見「一番乗り」を狙うことにしている。

 一方、 今後の米欧の火星探査においては、火星物質を地球へ持って帰る「火星サンプルリターン(MSR)」を国際協調で実現しようという機運が盛り上がっている。2018年には、試料を集めるためのNASAのローバー「MAX-C」とESAのローバー「ExoMars」が火星へ送られることになっている。これら2台のローバーは一つの大きなカプセルに格納されて、スカイクレーンと呼ばれる機構により火星に着陸する予定だ。

 このように米欧の火星探査計画が実現に向かう中、日本の「MELOS」計画および「JAMP」計画を、今後どう実現させるのか大きな課題となっている。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ●宇宙探査●小惑星探査機「は... | トップ | ●宇宙探査● 防災科学技術研究... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

火星」カテゴリの最新記事