赤い靴日記  (子宮頸がん ステージ3bから20年)

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謙慎展の練習始まりました。

2015-09-26 21:22:43 | お習字
今年は、杜牧の五言律詩を二首。

「鶴」
音迎晩月   音 晩月を迎え
愁思立寒蒲   愁思して 寒蒲に立つ
丹頂西施頬   丹頂は 西施の頬
霜毛四皓鬚   霜毛は 四皓の鬚
碧雲行止躁   碧雲 行止躁がしく
白鷺性霊麤   白鷺 性霊麤し
終日無郡伴   終日 郡伴無く
溪邊弔影孤   溪邊に 影の孤なるを弔む


晩、月の出を迎えて、高く清んだ声で鳴き、
憂わしげに、寒々とした蒲草の茂る水辺に立つ。
その丹い頂は、越の美女西施の、紅くつややかな頬のよう。
雪のように白い羽毛は、かの四人の老人四皓の、真っ白な鬚や眉のよう。
碧天に悠然と漂う雲でさえ、気性ががさつに感じられる。
一日中、群れつどう伴侶もなく、
清らかな谷川のほとりで、自分の孤独な影を見てさびしがる。


「梅」
輕盈照溪水  輕盈として 溪水を照らす
掩斂下瑶臺  掩斂として 瑶臺を下る
妬雪聊相比  雪を妬みて 聊か相比べ
欺春不遂來  春を欺りて 遂い來らず
偶同佳客見  偶たま佳客と同に見れば
似為凍醪開  凍醪の為に開くに似たり
若在秦樓畔  若し秦樓の畔に在らば
堪為弄玉媒  弄玉の媒と為るに堪えたり


梅の花が、軽やかな美しい姿を、渓流の水面に照している。
あたかも若い仙女たちが、はにかみながら仙境から天下って、水鏡にその身を照しているかのよう。
清らかな白い雪を妬ましく思っては、ともかくも雪の中で開いて、美しさを競い合い、
春をあなどって、その訪れまで開花を引き延ばそうとはしない。
たまたま佳き客人と一緒に眺めて楽しめば、
冬に醸した酒を飲ませるために咲いてくれたかのようだ。
もしも秦国の楼台のそばに生えていたならば、
きっとその中に住む弄玉のために、よき仲人役を務めるに違いない。

今回は、自然の詩です。

がんばろっと。

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