謙慎展の準備です。杜甫の詩を2首
夜宴左氏荘 夜、左氏の荘で宴をする
風林繊月落 風林 繊月 落ち
衣露浄琴張 衣露に 浄琴張る
暗水流花径 暗水 花径に流れ
春星帶艸堂 春星 艸堂を帶ぶ
検書焼燭短 書を検して 燭の短きを焼き
看剣引盃長 剣を看て 盃を引くこと長し
詩罷聞呉詠 詩罷みて 呉詠を聞く
扁舟意不忘 扁舟 意 忘れず
林に風が吹き三日月が落ちて,衣服も露に濡れ初めた。左氏の艸堂には琴があり酒の仕度がしてある。薄暗くなり水の流れが花径を流れて,春の星がにまでみえてくる。そこで,古い書を取り出し,蝋燭の短くなるまで検べてみたり,名剣を抜いて見て,盃を手にゆっくり酒を飲む。詩も読み合っていると,船頭の歌の声が微かに聞こえて来る。昔小舟に乗って呉で遊んだ思い出をまだ忘れずにいる。
春日憶李白 春日に李白を憶う
白也詩無敵 白や詩 敵無く
飄然思不群 飄然として思ひ群ならず
清新庚開府 清新 庚開府(ゆかいふ)
俊逸鮑参軍 俊逸 鮑参軍
渭北春天樹 渭北 春天の樹
江東日暮雲 江東 日暮の雲
何時一樽酒 何れの時か一樽の酒
重與細論文 重ねて與に細かに文を論ぜん
李白よ、君の詩は無敵だ。世風に流されず、思いが人並みのものではない。新鮮で活き活きしているのは庚信に似ている、誰よりも秀でていることは鮑照にも並ぶほどだ。渭水の北は春になり、木々が茂ってきている。君は江東で日暮れの雲を見ているのだろうか。いつかまた樽の酒を飲みながらじっくり文学について論じたいものだ。
夜宴左氏荘 夜、左氏の荘で宴をする
風林繊月落 風林 繊月 落ち
衣露浄琴張 衣露に 浄琴張る
暗水流花径 暗水 花径に流れ
春星帶艸堂 春星 艸堂を帶ぶ
検書焼燭短 書を検して 燭の短きを焼き
看剣引盃長 剣を看て 盃を引くこと長し
詩罷聞呉詠 詩罷みて 呉詠を聞く
扁舟意不忘 扁舟 意 忘れず
林に風が吹き三日月が落ちて,衣服も露に濡れ初めた。左氏の艸堂には琴があり酒の仕度がしてある。薄暗くなり水の流れが花径を流れて,春の星がにまでみえてくる。そこで,古い書を取り出し,蝋燭の短くなるまで検べてみたり,名剣を抜いて見て,盃を手にゆっくり酒を飲む。詩も読み合っていると,船頭の歌の声が微かに聞こえて来る。昔小舟に乗って呉で遊んだ思い出をまだ忘れずにいる。
春日憶李白 春日に李白を憶う
白也詩無敵 白や詩 敵無く
飄然思不群 飄然として思ひ群ならず
清新庚開府 清新 庚開府(ゆかいふ)
俊逸鮑参軍 俊逸 鮑参軍
渭北春天樹 渭北 春天の樹
江東日暮雲 江東 日暮の雲
何時一樽酒 何れの時か一樽の酒
重與細論文 重ねて與に細かに文を論ぜん
李白よ、君の詩は無敵だ。世風に流されず、思いが人並みのものではない。新鮮で活き活きしているのは庚信に似ている、誰よりも秀でていることは鮑照にも並ぶほどだ。渭水の北は春になり、木々が茂ってきている。君は江東で日暮れの雲を見ているのだろうか。いつかまた樽の酒を飲みながらじっくり文学について論じたいものだ。
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