赤い靴日記  (子宮頸がん ステージ3bから20年)

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2 5年目を目前に。

2018-12-23 09:09:09 | ガンで訪ねてきてくれた貴女へ
どうしても こだわってしまう。
生存率なんて 自分にとっては 1か0でしかないのに
あと1ヶ月で初診日から5年経つものだから、嫌が上にも意識してしまう。

入院していた頃は、その数字で露わになる確率から
「 もなみさんかあの方かどちらかは生きていけるんだから。」
と訳の分からないロジックで慰めてくれる人がいた。

「だから、前向きになってね♪ 気が弱くなったら負けよ」
ときたときは、人を蹴落として自分が助かるんかい?!なんて。
そのために気持ちを前向きにするんかい?!なんて。
随分反発心を抱いた。

きっと、ウジウジしているよりずっと免疫力がアップするから
前向きに明るく治療に向き合ったほうが良いと言う意味だったのだろうけれど、
50%の確率で もなみかあの方のサバイバルのような言い方をされると  もう、我慢できない。

ガンになった途端に神様とか仏様とかに友達が欲しくなる。

ああ~インスタント食品で手抜きしたから化学物質の報いだ、とか。
あの時嘘をついたから仏様のバチが当たったんだ、とか。
あらゆるところに病気の原因を求めて懺悔し
「これからもなみは良い子になります。」と心から誓った後なのに、
何とか誰かを押しのけて 50%に生き残ろうなんて
浅ましいことこの上ないように思える。

と言うのも 実は建て前で、
あちらの方から「50%に残るには もなみが…」
と言う目で見られるのが怖かった というのが本音かもしれない。

めちゃめちゃ落ち込んでいたので、前向き競争に勝てる訳がない。
70%の確率で給食のおかわりがもらえる時にはジャンケンで負けてしまう。
「30%の人だけ掃除当番で残って下さい」と言われると、
なぜだか雑巾を持たされている。

実際、日本人女性の何割かしか患からない子宮ガンになったのだから、もう、確率を楽観的になんて考えられない。
それなのに 数字は歴然として生存を保障しているようにも見える。

とにかく生存率にはそんな罪なところがある。

本人になると、みんなで助かりたい。
みんなで生きていきたい。
と願うものだと思う。

これはきれい事なんかじゃなくて
あの方もあの人も大丈夫だから 私も大丈夫に違いない。
という確信が欲しいからかもしれない。

うん、きっとそうだ。


心配しなくていい。もなみが確率を破る先頭をきってやる!
みんな!ついてきてね!


もうすぐ 5年。。。


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