ミッシェル・カミロのアルバムって結構中古屋さんにありますが、僅かしか持っていません。全部の指で鍵盤を叩くようなラテン・ピアノが余り好きでないので、1曲目のカミロ、その感じから始まったにで、これはちょっと残念、いつものカミロのテク見せみたいなのでしょうか。
2曲目、分かりやすい素材でラテンピアノを聴かせてくれると、これは理屈を離れてそうゆうことかとなかなか良い。
3曲目はラテンにはめずらしいアルコのソロから始まり、美しいピアノの音とメロディ、単純なラテンとちがうこれファンタジィ。
4曲目、パーカッションはラテン・リズムだけど、弾いているピアノはしっかりしたコンテンポラリー・ジャズ、ベースはかなり凄いソロを演ります。
つづく曲はがらっと変わって優美な曲で、3曲目からつぎの6曲目までカミロの曲、派手ではないけど、なんかいろいろな生薬が入ったあれじゃないですか。
仕事などでの肉体疲労時には滋養強壮剤として、女性などに多い冷え性の方は血行の促進作用があり、消化器官が弱い方、また胃腸の調子が悪い方は胃腸の働きが活発になる作用があります。病中、病後は体力回復の補助として、更年期障害の方はもちろんのこと、
高血圧、低血圧の方、また自律神経失調症の方で疲れやすい方にも良いでしょう。
そうカミロは400年以上まえから作られてきた養命酒みたいです。暑さに疲れた貴方にぴったりです。クゥ~・・冷たく水割りにしてジョッキでいただきたい。
ラテンらしい2曲の演奏をはさんで、9曲目“アルフォシーナと海”、内容はかなしい話だそうですが、ピアノは美しく静謐、深い語りのベースソロ、青春小説を読み終えましたが、切なさが最高潮に達する感じです。今年の1曲なんて選びませんが、選ぶならこれにするかもしれません。
アルバムは“ABOUT YOU”といいうこれも美しく、やさしに満ちたピアノ・ソロで終わります。
MANO A MANO / MICHEL CAMILO
Michel Camilo(p)
Charles Florez(b)
Giovani Hidalgo(perc)
1. Yes
2. The Sidewinder
3. Then and Now
4. Mano A Mano
5. You and Me
6. Rice and Beans
7. Naima
8. No Left Turn
9. Alfonsina y El Mar
10. Rumba Pa' Ti
11. About You
なので私の場合は、その時代から基本的に音楽性が変わっていない1曲目からノリノリで楽しむことができました。
カミロは確かに養命酒的で、いつ聴いても元気が湧いてきますね。
それが時として押しつけがましく感じることがあるかもしれませんが、最近のカミロは抒情的な部分も前面に打ち出していたりするので、アルバムを通して聴いても腹いっぱいになることはないのではと思います。
私はリズム大好き人間なので、本作ではカミロにタイマンを張っているGiovanni Hidalgoのコンガ・プレイの素晴らしさにもやられてしまいました。
このアルバム一緒にかったのが結構はげしかったので、最初気づきませんでしたが、段々よくなってきました。