JAZZ最中

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モンクを踊らす The Dancing Monk / Eric Reed

2011-03-01 22:19:23 | 聞いてますCDいいと思う

 前作では、とても私的な思いを表現したEric Reedですが、スタンダードをとてもうまく歌わせえる人だと思っていました。
新作をセロニアス・モンクへのリスペクト・アルバムにしたこと、モンクの曲のよさを選んだのでしょうか、全編モンク関係で、この時代に潔いアルバムだと思います。
ストレイト・ノー・チェイサーやラウンド・ミッドナイアトなど素敵な曲を作ったモンクのここでもとても有名な曲を、ではどのように弾くのでしょうか。
技量あるリードが弾くモンクは、よく知っているモンクとは違った雰囲気でとても美しくながれますが、4曲目ぐらいまで来るとこれはモンクだとじんわりと感じだすのです。
これって、モンクの曲の力です。
リードのピアノとモンクのピアノはもちろんずいぶん違いますが、リードはモンクのフレーズや〈和音をきちんと研究して弾いているのです。
このアルバムの曲はモンクがソロで演奏しているもの多い、オリジナルの8曲目をのぞいて、ソロでの収録していないのは後期「アンダーグラウンド」に収録さらた“Ugly Beauty”と「Blue Monk」の“Lifht Blue”です。モンクの自作でモンクらしくとなるとそのような選曲となるのでしょう。モンクのピアノ・ソロが好きな私はそこがとても楽しめます。
収録のソロアルバムは「Solo Monk」に1と2、「Piano Solo」に2,3,9「Alone in San Francisco」には3,5,6、10と収録されています。

+ 


4曲目の始まり“Light Blue ”のハーモニーや5曲目の“Ruby, My Dear ”のタイミングなどモンクを実によく研究というよりかいつもこのように弾いているのでしょう。
6曲目、monkの演奏よりも流れるような感じは、モンクのスタイルそのままではありませんが、モンクの雰囲気をきっちりと出て、ここら辺の渋さがEric Reedの魅力ではないでしょうか。
もちろんmonkの奏法、音をまねては意味ありませんし、まるでmonkの存在を無視してもいけない。
9曲目有名な” 'Round Midnight ”もピアノの音の出し方とか、コードの移ろいなどmonkをきちんと反映しながらまねでアルバムを作っていません。
モンクのソロ・アルバムと違うところはタイム感、ここをリズムもいれてきちんとReed流にうたっているのでしょうか。
そう思うと8曲目“The Dancing Monk ”、いかにもモンクのフレーズとハーモニーで、そこのオーソドックスな4ビートwpつけ、その間の感じかたを変えてモンクを踊らしているのです。
ブルックリンでReedが楽しげにモンクを踊らしてたということでしょう。

The Dancing Monk / Eric Reed

Eric Reed (p)
Ben Wolff (b)
McClenty Hunter (ds)
2011年作品


1. Ask Me Now
2. Eronel
3. Reflections
4. Light Blue
5. Ruby, My Dear
6. Pannonica
7. Ugly Beauty
8. The Dancing Monk
9. 'Round Midnight
10. Blue Monk


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2 コメント

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こちらからもTBさせていただきます (nary)
2011-03-05 23:54:06
本作は決して悪くはなかったのですが、なんかリードの持ち味もモンクの楽曲自体の魅力も希薄な印象を受けました。
アルバムの後半はそれなりに楽しめたものの、全体的に綺麗にまとめすぎたかなって感じだったので、もっとゴリッとした感触が欲しかったです。
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ドラムスがね (monaka)
2011-03-06 20:32:44
nalyさん、こんにちはmonakaです。
確かにリードだったらもっとごっつくきても良かったですね。ドラムスとベースは聞いていると故意にこのような演奏をしてピアノ・ソロの感じを出したのではないでしょうか。
ダンシングというのが一つの目的のように思います。
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