JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

だれだって演りたい SILENT WAY PROJECT / MARK ISHAM

2006-10-16 20:13:33 | 聞いてますCDいいと思う
映画音楽の作曲が多いマーク・アイシャムですが、私は昔シンセを多用した彼のアルバムで大好きなものがありました。LPを購入したのでなく、カセットテープにダビングして聴いていましたが、いつの間にか紛失してしまし何というアルバムか解らなくなってしまいました。大変やさしく、おおらかな気持ちになるサウンドだったと覚えています。
このアルバムはそのような思い出の中で出たので、大変びっくりしました。マイルスのトリビュートというよりか、マイルス・サウンドへの思いをつづったアルバムです。“THE SILENT WAY PROJECT"なんとはっきりしたコンセプトでしょうか。
マイルスについては、幾千の思いがブログ上を漂っているのでしょうから、書くことが怖い気がします。今日になって振り返ってあれが好きだとか評価し直すことは色々出きるでしょう。私がJAZZを聞き始めたころ、マイルスは長く続いたクインテットが終焉を迎えるころで、クインテットのアルバムが出た時にも、そのサウンドに驚く事はありませんでした。それからしばらくして出たのが“イン・ア・サイレント・ウェー”でした。なんとカッコいいサウンドと思い、私としては一番マイルスと深く繋がるアルバムでありました。
マーク・アイシャムが1曲目でこの曲を見事に再現してくれます。2曲目には急に、あのジャック・ジョンソンのギターのイントロです。得をした気分です。マイルスのファンの方からは、そんなんだったら、マイルスのコンピをして聴けば良いでしょうと言われるかもしれません。このアルバムを作ったアイシャム自身もそのことは承知でしょう。それでも、このサウンドを演奏したいと思って作ったプロジェクト。このアルバムを作るために作ったプロジェクトでなく、この演奏を続けてきた結果出来たアルバムです。そこがただのトリビュートアルバムにはない、親しみを感じさせるところだと感じます。マイルスがこの時代に贈ってくれたサウンドに対しての、深い思いでこのアルバムは出来ているのです。私だって一度このサウンドを鳴らしてみたい。夢は共有され、一人は現実のものとし、一人はそれに拍手を送るのでした。

追記 先週の土曜日に奥さんと映画を見に行きました。ブライアン・デ・パルマが監督した、ジェイムズ・エルロイの小説の映画化“ブラック・ダリア”です。デ・パルマは昔から“殺しのドレス”“ミッドナイト・クロス”“アンタチャブル”などで大好きな映画監督です。(つまらないものもあり、注意)そしてブラック・ダリアを見ていて、そこで流れるJAZZの良い事、凄く感じるのです。特にトランペットのソロが素晴らしいと感じます。トーンがマッチしていますし、メロディが雰囲気にぴったりです。ひょっとしてマーク・アイシャムじゃないかと思って、帰って調べますますと、アイシャムでした。映画は頭の回転の悪くなった私には、ちょっと苦労するところ(登場人物が入り組んでいる)がありましたが、それはそれ、デ・パルマのこった画面割りとそれにマッチした音楽は楽しめました。怪しいクラブのショーではラブ・フォー・セールをしっかり聴かせてくれます。見る機会が有るのであれば、是非音楽に注意してください。


MILES REMEMBERED:THE SILENT WAY PROJECT / MARK ISHAM

Mark Isham trumpet
Peter Maunu guitar
Steve Cardenas guitar
Doug Lunn bass
Michael Barsimanto drums

1 IN A SILENT WAY-MILESTONES
2 RIGHT OFF
3 INTERNET
4 ALL BLUES
5 IT'S ABOUT THAT TIME
6 AZAEL
7 SPANISH KEY
8 IFE
9 GREAT EXPEECTATIONS
10 BLACK SATIN
コメント (2)
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