昨日の朝日新聞に、「週刊 首都圏 生活に役立つ図書館 就活やビジネス支援」という記事がありました。
公立図書館が、生き残りをかけて、ビジネス支援、就活支援、地元産業支援、医療相談など、実生活に役立つ活動を手掛けるようになったのだそうです。
日本全国には、3140の公立図書館があります(2008年現在)。
図書館情報学が専門の糸賀雅児・慶応大学教授によると、このうち少なくとも約30%が、専門コーナーの設置やセミナー開催などの「ビジネス支援」をしています。
2000年頃(景気が悪化)から、どこの図書館も、昼間、リストラされたと思われる働き盛りの来館者が目立つようになりました。
同じ時期に、自治体も多くが財政難に陥り、
「地域住民にとって無くてはならない施設とアピールしなければ、図書館も司書も生き残れないという危機感がありました」(秋田県立図書館の山崎博樹主任専門員)
2000年12月、千葉県浦安市立図書館長だった常世田良・日本図書館協会理事と山崎さんは、「ビジネス支援図書館推進協議会」を立ち上げました。
現在、100人を超す図書館員、研究者、会社員が参加しています。
ビジネス関連の相談・問い合わせへの対応能力を競うコンクール等も催しています。
東京立川市立中央図書館は、2003年に、「ビジネス支援コーナー」を開設し、起業指導書や会社年鑑を置くようになりました。
「介護ビジネスを始めたい」「ベトナムで起業したい」と相談が寄せられるようになりました。
2009年11月に「しごと・資格コーナー」を設置し、宅建、簿記、秘書の資格検定の問題集、「履歴書の書き方」などの解説書を並べます。
700冊をそろえましたが、貸し出しが多く、棚の半分はいつも空の状態で、予約待ちが続きます。
参考書類は、書き込みの恐れがあるため、従来は図書館になじまないとされていました。
購入にふみきったのは、「ないのか」という問い合わせが急増したためです。
東京都港区の都立図書館では、「就活セミナー」が開催され、70人余りの受講生が、中小企業診断士などの話を聞きます。
横浜市立中央図書館は、2006年に「医療情報コーナー」を設けました。
「医療をわかりやすく学べる環境がほしい」という市民の要請を受けたものです。
約1000冊の医学書が並びます。
司書の吉田倫子さんは日本医学図書館協会が認定する「ヘルスサイエンス情報専門員」の資格も持ちます。
「病院で渡される薬のことが知りたい」「こういう病名を告知されたが、どんな病気なのか」といった問い合わせが多いそうです。
「医療」は、「経済」以上に市民の関心が高い分野だ、ということです。
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図書館が、教養に加え、実際に必要とされている分野に活動を広げているんですね。
時代を見据えた、すばらしいことだと思います。
記事に、「首都圏の公立図書館の数」もありました。
東京都 378
埼玉県 157
千葉県 131
神奈川県 82
茨城県 57
山梨県 52
栃木県 47
東京都は都立と区立の両方が充実していると感じます。
公立図書館が、生き残りをかけて、ビジネス支援、就活支援、地元産業支援、医療相談など、実生活に役立つ活動を手掛けるようになったのだそうです。
日本全国には、3140の公立図書館があります(2008年現在)。
図書館情報学が専門の糸賀雅児・慶応大学教授によると、このうち少なくとも約30%が、専門コーナーの設置やセミナー開催などの「ビジネス支援」をしています。
2000年頃(景気が悪化)から、どこの図書館も、昼間、リストラされたと思われる働き盛りの来館者が目立つようになりました。
同じ時期に、自治体も多くが財政難に陥り、
「地域住民にとって無くてはならない施設とアピールしなければ、図書館も司書も生き残れないという危機感がありました」(秋田県立図書館の山崎博樹主任専門員)
2000年12月、千葉県浦安市立図書館長だった常世田良・日本図書館協会理事と山崎さんは、「ビジネス支援図書館推進協議会」を立ち上げました。
現在、100人を超す図書館員、研究者、会社員が参加しています。
ビジネス関連の相談・問い合わせへの対応能力を競うコンクール等も催しています。
東京立川市立中央図書館は、2003年に、「ビジネス支援コーナー」を開設し、起業指導書や会社年鑑を置くようになりました。
「介護ビジネスを始めたい」「ベトナムで起業したい」と相談が寄せられるようになりました。
2009年11月に「しごと・資格コーナー」を設置し、宅建、簿記、秘書の資格検定の問題集、「履歴書の書き方」などの解説書を並べます。
700冊をそろえましたが、貸し出しが多く、棚の半分はいつも空の状態で、予約待ちが続きます。
参考書類は、書き込みの恐れがあるため、従来は図書館になじまないとされていました。
購入にふみきったのは、「ないのか」という問い合わせが急増したためです。
東京都港区の都立図書館では、「就活セミナー」が開催され、70人余りの受講生が、中小企業診断士などの話を聞きます。
横浜市立中央図書館は、2006年に「医療情報コーナー」を設けました。
「医療をわかりやすく学べる環境がほしい」という市民の要請を受けたものです。
約1000冊の医学書が並びます。
司書の吉田倫子さんは日本医学図書館協会が認定する「ヘルスサイエンス情報専門員」の資格も持ちます。
「病院で渡される薬のことが知りたい」「こういう病名を告知されたが、どんな病気なのか」といった問い合わせが多いそうです。
「医療」は、「経済」以上に市民の関心が高い分野だ、ということです。
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図書館が、教養に加え、実際に必要とされている分野に活動を広げているんですね。
時代を見据えた、すばらしいことだと思います。
記事に、「首都圏の公立図書館の数」もありました。
東京都 378
埼玉県 157
千葉県 131
神奈川県 82
茨城県 57
山梨県 52
栃木県 47
東京都は都立と区立の両方が充実していると感じます。