ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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CHARLY盤でニューオーリンズ三昧!

2011-11-19 23:01:55 | ニューオーリンズ
最近、イギリスのリイシュー・レーベル、CHARLYから続々リリースされるニューオーリンズ物にハマってます。60年代~70年代のニューオーリンズR&B。ミニットやサンスー周辺なので、アラン・トゥーサン色が濃いのも嬉しい。レア・トラックスが入ってるとか入ってないとか言うより、アーティストそれぞれで種々の編集盤がリリースされた、いかにもとっ散らかったこの時代を、これだけのボリュームで系統だって聴かせてくれるのが嬉しい! しかもお値段も手頃ですしね。とにかく毎日のようにこのコンピ群を取っ替え引っ替え聴きまくって、ニューオーリンズR&Bにどっぷりな私なのであります。



Allen toussaint / Everything I Do Gonh Be Funky - The Hit Songs & Productions 1957 - 1978
きっかけはこのアルバムでした。アラン・トゥーサンの初期の仕事を纏めたアンソロジー盤2枚組。1枚目は『Happy Times - Sessions And Solo Recordings』と名付けられた、若かりしトゥーサンの録音の数々。デイヴ・バーソロミューに見初められセッション参加したファッツ・ドミノ「 I Want You To Know」や、アレンジャーとしての出世作となったと言われるリー・アレン「Walkin' With Mr. Lee」をはじめ、アラン・トゥーサンのソロ名義録音や、Allen & Allen、Willie & Allen 、さらにはトゥーサンが兵役中に結成した The Stokesなどのトラックが並びます。2枚目は『All These Hits - Minit/Instant/Sansu Records』と題され、ジェシー・ヒル、アーロン・ネヴィル、アーニー・K・ドゥ、アーマ・トーマス、リー・ドーシーといったトゥーサンのプロデュース・ワークの数々を収録。名曲のオンパレード! トゥーサンの初期仕事を纏めたこういうアンソロジーって意外となかったんですよね。2枚合わせて計50曲のボリュームですから! ある意味、こういう編集盤を待っていた! 通しで聴くと、あらためてトゥーサンの雑食性と、それをポップに纏めるセンスに脱帽です。



AARON NEVILL / HERCULES - THE MINIT AND SANSU SESSIONS 1960 - 1977
トゥーサン盤を愛聴しつつ見つけたのがこのアルバム。ご存知ネヴィル・ブラザーズの看板ヴォーカリストにして、唯一無比のゴールデン・ヴォイスの持ち主アーロン・ネヴィル。『Minit Productions』と題されたCD1、『Sansu Productions』と題されたCD2からなり、デビュー曲「Over You」からアラン・トゥーサン作の楽曲を中心に名曲、名唱がずらり、2枚合わせて計50曲。 この時代のアラン・トゥーサン×アーロン・ネヴィルの奇跡を捉えた決定版と言って良いでしょう。ただ、アーロンのソロ・キャリアとしては大切なパーロ録音がごっそり抜けているのが残念。ま、仕方ないですけどね。そのため名曲「Tell It Like It Is」もオリジナル録音ではなく、70年代の再録です。そして楽しみにしていた「Over You」の別バージョンが知ってるテイクだったのにはがっくり…。でもアーロンの歌声も、トゥーサンとのタッグも極上の一言!



Lee Dorsey / Soul Mine - The Greatest Hits & More 1960-1978
アーロン・ネヴィルとはまったくタイプは違うものの、彼こそニューオーリンズの声を持つ男、リー・ドーシー。アラン・トゥーサンが手がけたシンガーの代表格と言って良いでしょう。ヒット曲を中心に2枚組56曲。彼の死後、87年にリリースされていたレア音源収録の2枚組LPをそっくりCD1に、そこに漏れていた代表曲を中心にCD2へ、といった感じでしょうか? トゥーサンとの初セッションと言われる「Lottie Mo」から、「Ride Your Pony」、「Working In The Coal Mine」、「Everything I Do Gonh Be Funky (From Now On)」など、とにかくニューオーリンズ産もっちゃりファンクの最高峰ががたっぷり。さらにリー・ドーシーならではの歌世界にどっぷりと浸かれます。やはりトゥーサン独特のノベルティ・タッチというか、円やかなポップ・センスとリー・ドーシーのキャラクターは相性ばっちりですね。そこにミーターズ達のファンクネスが加わったりして、これぞニューオーリンズ!! そして個人的には5曲のライヴ音源が嬉しい!リー・ドーシーの荒っぽくも人懐っこい歌唱に痺れます。



VA / Sehorn's Soul Farm - 50 New Orleans Soul Classics disc1
こちらは去年リリースされていたコンピ盤。2枚組50曲。こちらも元々80年代にリリースされていた2枚のLPにボーナス・トラックを加えたもののよう。アラン・トゥーサンと共にサンスーを立ち上げたマーシャル・シホーンの名前が絡んだタイトルから察せられるに、サンスー関連の音源を集めたものでしょうか。アーロン・ネヴィル、アール・キング、リー・ドーシー、ミーターズといった超有名どころが素晴らしいのはもちろんですが、ウォーレン・リー、ウィリー・ハーパー、ウィリー・ウェスト、エルドリッジ・ホームズ、カーリー・ムーアなど、おそらくこの時代にシングルしか残していない、ちょっぴりマニアックでサザン・フィーリング豊かなシンガー達がいい味を出しています。正直、この辺りのアーティストを隅々まで追いかける程のマニアではない私にとっては、知らない曲も沢山あってかなり楽しめました。そしてもちろんニューオーリンズ産もっちゃりファンクがたっぷり。アラン・トゥーサンの指揮の下、新しいニューオーリンズR&Bが燃え上がっていく、そんな熱気に溢れたコンピレーション。ディープです! そしてこれがおそらく今回のシリーズの始まり。



Irma Thomas / Soul Queen Of New Orleans - Ron/Mint/Bandy Masters 1960 - 1963
そして目下のところ今シリーズ最新作の一つがこのアーマ・トーマス。2枚組ながら計30曲と、他のコンピに比べると曲数が少ないのが残念ですが、その内容は素晴らしい! CD1にはロンからのデビュー曲「Don't Mess With My Man」から、ミニットでの「Ruler Of My Heart」まで8枚のシングルAB面がリリース順に並ぶ。やはりミニットでのトゥーサン作品は、アーロン・ネヴィル同様にトゥーサンならではの甘い香りが堪らなく良いですね。そしてバンディからのシングル「For Goodness Sake」、さらにデモ音源も2曲。特にアラン・トゥーサン作のデモ曲「Your Love Is True」でのアーマの鼻にかかった歌声が可愛く艶っぽくて良い!! そしてCD2は76年、ニューオーリンズ・ジャズ・フェスティヴァルにおけるライヴ録音。これも元々はLPでリリースされていたもののようですが、私はそれを持っていないので嬉しいですね~。とにかくアーマの真っ黒な歌声に痺れまくりです! どっぷりとした「Ruler Of My Heart」や、切れ味良く跳ねる「I Done Got Over」、しっとりとスウィングする「It's Raining」など、どれも最高!濃いです!


他にも、ミーターズやアーニー・K・ドゥのコンピも出ているようですが、まだ買っていません。アーニー・K・ドゥはいずれ確実に買います。ただミーターズはどうでしょうね~。曲名見た限りでは全部知ってる曲ですし、もうジョシー時代は買い尽くした気がするので、未発表曲やライヴ音源が発掘されない限り、ちょっと手を出す気になれませんね~。けどこのシリーズをコンプリしたいがために買うかもしれませんけどね…。


4 コメント

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Unknown (col)
2011-11-27 01:42:06
irma thomas、来日してくれますね
メチャクチャ行きたいんですが、タイミングが合わなさそうで残念です
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必見 (エージ)
2011-11-30 22:08:11
昨日アーマの大坂公演行ってきました。
いやぁ素晴らしかった。今が最後の全盛期じゃないかと思う位の見事なパフォーマンスでした。
バックのバンドも良かった、あの曲もあの曲もあの曲も(ストーンズ、オーティス)やってくれました。最後は大坂のライブハウスがニューオリンズのジャズクラブになってしまいました。迷ってたけど行って良かった。

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ありがとうございます! (moccho)
2011-11-30 23:41:10
colさん、コメントありがとうございます!

お返事が遅くなってしまいまして申し訳ありません。
アーマ・トーマス、来てくれますね~。
もう日本には来てくれないのかと諦めていましたので嬉しいです。
でもcolさんは観に行けないんですね…。
でもビルボードは一度出ると毎年のように来てくれる例が結構あるので、アーマ・トーマスもまた来てくれると良いですね!
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ありがとうございます! (moccho)
2011-11-30 23:46:21
エージさん、コメントありがとうございます!

大坂公演行に行かれましたか!!
しかも見事なパフォーマンスでしたか!
盛り上がったようで何よりです。
私も12月2日に行く予定です。
最後の全盛期を堪能してまいります~!!
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