ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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エドマール・カスタネーダ at JAZZ AUDITORIA

2018-05-01 19:13:54 | ジャズ
4月29日、お茶の水で開催されたジャズ・イベント「JAZZ AUDITORIA」にて、南米コロンビア出身のジャズ・ハープ奏者、エドマール・カスタネーダのライヴを観てまいりました。

私はこれまで何度かエドマール・カスタネーダのライヴを観ているんですが、それはゴンサロ・ルバルカバや、上原ひろみといったピアニストとのデュオだったので、エドマールのリーダー公演となると、今回が初めてでした。なのでとても楽しみにしていた今回のステージ、ミーハー魂を炸裂させて、最前列ど真ん中で堪能させて頂きました。

さて、ほぼ定刻、ステージに上がるバンドメンバー達。ドラムスのロドリゴ・ヴィラロン、ソプラノ・サックスのシュロミ・コーエン、そしてハープのエドマール・カスタネーダというトリオ編成。オープニングは「Cuarto de Colores」。相変わらず高音から低音まで縦横無尽に旋律を紡ぐエドマール・カスタネーダ。メロディー、コード、ベースラインを同時に弾いてるような超絶テクニック。それはクラシックで使われる流麗なハープとは全く違う、パーカッシヴでエッジの効いた音色。何度聴いても、何度観ても圧倒されてしまいます。

しかもピアノとのデュオと違い、ドラムスが入るとリズム面が強化される分、ラテンのグルーヴがより鮮明になる印象で、ハープの躍動感に思わず身体が揺れてしまいました。さらにソプラノ・サックスのフリーキーなソロもスリリングで、ハープとの対比も面白かったです。

エドマールの扱うハープは、カスタマイズされているそうで、弦の上部にセットされたレバーによって半音の上げ下げができるようになっているそう。つまり、通常はピアノで言う白鍵の音しかだせないハープに、黒鍵の音を出せるようにしてあるとのこと。あと、弦の付け根にも何か仕掛けがあるようで、演奏中、弦を高速で弾きながらも、その上下を忙しく調整していました。ただそれはあまりに早業なので、私のような素人には、聴いていてもどう音が変化しているのかは実感出来ないんですけどね…。

ですが2曲目「Entre cuerdas」のイントロでは、明らかに同じフレーズを繰り返し弾き続けながら、上部のレバーを下ろして転調する、なんて技を見せてくれていました。まあ、そんなことも含めて彼のハープ奏法には「いったいどうなってるの?」っていう感じの連続で、まさに超絶テクニックでしたね。しかも技術だけではなくて、とても感情的。溜め息が出るほど美しいのです。圧巻は彼がソロで披露した「Jesus de Nazareth」。スピリチュアル且つエモーショナル。本当に素晴らしかったです!!

あと今回はエドマールのリーダー公演ということもあり、ピアノとの異種コラボのような緊張感とはまた違う、リラックスした雰囲気も感じられました。演奏中に客席へ向かって戯けてみせたり、バンドメンバーと笑い合ったり。そんな豊かな表情から、彼の楽しい人柄が滲み出ていました。

さて、本編ラストは上原ひろみさんとのデュオでもお馴染みの「For Jaco」。これはファンキーでしたね~! そしてアンコールの「Colibri」を含め、およそ1時間のステージは拍手喝采のなか終了。最後にはイベントらしく、短いインタビューもあり、ハープの解説や、ラーメンが好きなこと、昨日も上原ひろみさんとラーメンを食べたこと、などを楽しげに話していました。

そして終演後はサイン会もありまして、私もしっかり頂いて参りました。



この日のセットリストは以下のような感じだったと思いますが、間違っていたらごめんなさいね。全部インストなので、難しいんですよ…。

Cuarto de Colores
Entre cuerdas
Jesus de Nazareth
For Jaco
Colibri




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