ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

フジ・ベスト・アクト第4位

2007-08-02 23:45:38 | フジロック
GOV'T MULE / LIVE...WITH A LITTLE HELP FROM OUR FRIENDS

超個人的フジロック・ベスト5。
今日は第4位! ガヴァメント・ミュール(28日 HEAVEN)です!

言わずとし知れたサザン・ロックの雄、オールマン・ブラザーズ・バンドのギタリスト、ウォーレン・ヘインズのバンドです。

彼等が登場したステージはフィールド・オブ・ヘヴン。ここは独特のヒッピー的な雰囲気が横溢したスペースで、元々は初めて苗場の地でフジロックが開催された99年に、ジャム・バンドの草分け的存在であるフィッシュのために作られたステージと言われています。それ以来ここではジャム・バンドが延々と極上の演奏をプレイし続ける、そんな伝統が有ったりします。

そういう意味でも、今回3日間を通じて名実共にヘヴンのメインと言えるのが、このガヴァメント・ミュールなのです。土曜の夜、堂々の3時間枠。思う存分ジャムってくれ!って感じですよね。しかもミュールの神髄は70年代を思わせるサザン・フィーリング豊かなブルース・ロック。現代的なトランシーなジャム・バンドとは一味違う懐の深いサウンドを、たっぷりと、そしてドップリと堪能させてくれました。

しかし絶賛しといて何ですが、もう既に記憶が曖昧で曲目等はよく覚えていません。ですがありがたいことにガヴァメント・ミュールの公式サイトに早くもこの日のセット・リストが掲載されていました。最新作「HIGH & MIGHTY」からの曲が意外と多くて驚きますが、流石に新旧幅広く選曲されているのが分かります。

そして気になっていたのが、ゲストのG.LOVEとジャムったブルース。曲名が分からなかったのですが、なんと「It Hurts Me Too」! エルモア・ジェイムスの名曲ですね。渋すぎる! G.LOVEのハープもさることながらウォーレンのブルージーなスライドが最高でした。タンパ・レッド~エルモア~ウォーレン、そんなスライドの系譜が見えてきたり。

そしてカヴァーと言えば、今回のステージで私が最も印象的だったのがツェッペリンの名バラード「Since I've Been Loving You」。こんな冗談のようなベタな選曲がハマってしまうところが流石ジャム・バンドならでは。本当はサバスの「War Pigs」が聴きたかったのですが、まさかの嬉しすぎる裏切りでした。この曲もギターがとにかくカッコイイ! あの沈み行くようなコード感とフレージングが夜のヘヴンにドロ~ンと染み渡りました。あ~至福。

もちろんウォーレン以外のメンバーも凄かったです。特にリズム隊の二人。ミュールがアメリカン・ロックやブルース・ロック的でありながら、それらとは何処か違うプログレッシヴな印象を受けるのは、やはりリズム隊の力あってのことだと思います。オリジナル・メンバーのマット・アブツ(ds)と新加入のアンディ・ヘス(b)。時にヘヴィーに、時にグルーヴィーに、緩急織り交ぜた表情豊かなリズムは縁の下からジワジワと極上のジャムを演出しました。長尺ドラム・ソロも圧巻。もちろんキーボードのダニー・ルイスのプレイも味わい深かったです。

アンコールはミドル・スローな大名曲「Soulshine」。この曲を待ってました!と盛り上がる観客に満足げな笑みを浮かべるウォーレン。哀愁のメロディーライン、サザンフィーリングが溢れる歌声、そして泣きのギター! 感動。これで大団円と思ったら、あれ?あの曲やってないよ…。

そう、2度目のアンコールは彼らの代名詞「Mule」。しまも途中でスティーヴィー・ワンダーの「Superstition」を挟むという憎すぎる演出。カッコイイ!

何だかんだで3時間近く堪能させていただきました。お客さんは少なめだったかもしれませんが、ヘヴンの夜はこれぐらいコアでゆったりとした雰囲気が似合っているように思います。

ちなみにウォーレン・ヘインズは同日レッドで行われたG.LOVEのステージに飛び入り出演したそうです。あ~、それも観たかった…。

せっかくなのでミュールの公式サイトからこの日(7/28 フジロック)のセットリストをコピペしてみました。

Hammer & Nails
Thorazine Shuffle
Time To Confess
A Million Miles From Yesterday
Rocking Horse
Lively Up Yourself
Since I've Been Loving You
Sco-Mule
It Hurts Me Too with G. Love
Streamline Woman
Lola Leave Your Light On
About To Rage
Bad Little Doggie
Pygmy Twylyte
Mr. High & Mighty
Brand New Angel
Drums
Blind Man In The Dark

Encore 1
Soulshine

Encore 2
Mule->
Superstition->
Mule


*写真のアルバムは98年のニュー・イヤーズ・イヴ・コンサートの模様を収めたライヴ盤。フジでも盛り上がった名曲「Soulshine」はもちろん、フジでは残念ながら演らなかった「War Pigs」も収録。さらに「Mr. Big」(フリー)や「Cortez the Killer」(ニール・ヤング)なんて選曲も。またゲストが強力。デレク・トラックス、マーク・フォード、ジミー・へリング、バーニー・ウォーレル、チャック・リーヴェルなど。年越しライヴらしい高揚感に溢れた名ライヴ盤です。


~関連過去ブログ~ お時間有ったらぜひ!

 07. 5.29 フジ予習:ガヴァメント・ミュール(「THE DEEPEST END」) 


2 コメント

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よかったです (jamband)
2007-08-03 01:02:56
mocchoさん、自分のブログにコメントありがとうございます!
Gov't Muleもよかったですね。mocchoさんのブログでいろいろと思い返すことができました。
「Statesboro Blues」とかやってくれたらもう鳥肌ものでしたが、さすがに。
個人的にはベスト3がもう出てしまったんで、あとの3つが楽しみです!
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こんにちは! (moccho)
2007-08-03 10:47:09
jambandさん、コメントありがとうございます!
「Statesboro Blues」! もしやってくれてたらとんでもない盛り上がりだったでしょうね!

似たような趣味の人がどんなアクトを見て、誰に感動したのか?それが知りたくなるところもフジの面白いところですよね。私もjambandさんのレポートを読んで、あ~!それも見たかった…、とか、流石にいいバンドを回ってるな~とか、そっちのコースも良かったな~とか、楽しませてもらいました!
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