ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

BLITZ AND SQUASH BRASS BAND @ 肉フェス

2014-05-05 14:39:26 | ニューオーリンズ
5月4日、このゴールデンウィークに駒沢公園で開催中の「肉フェス」に行って参りました。“日本各地の名物肉料理!世界各国の肉料理が集合!!」という肉好きには堪らないイベントでしたが、私は別に肉が食べたかった訳ではありません。では何故そんなイベントに足を運んだかと申しますと、何故かそこで、関西が誇るニューオーリンズ・ブラス・バンド、BLITZ AND SQUASH BRASS BANDのライヴがあったからなんです。しかもニューオーリンズからトランぺッターのトラヴィス・ヒルをゲストに迎えて!

このトラヴィス・ヒルは、トロンボーン・ショーティと同世代の若手トランぺッター。10代の頃からショーティのバンドや、ニュー・バース・ブラス・バンド、リル・ラスカル・ブラス・バンド、ホット8ブラス・バンドなど数々のグループで活躍していたそうで、今後ニューオーリンズを代表するトランペット奏者の一人になるであろうことを期待されるアーティストです。

彼についてはOffbeat誌のサイトに興味深い記事を見つけました。これを読めばその才能に反して彼の名をこれまでほとんど耳にすることがなかった理由が分かるかも。(英語ですけどね…。)

ANDREWS FAMILY TRUMPETER TRAVIS HILL RETURNS TO THE STAGE
http://www.offbeat.com/2013/06/01/andrews-family-trumpeter-travis-hill-returns-stage/

ちなみにこの記事のタイトルにある「ANDREWS FAMILY」という文字と、トラヴィス・ヒルのヒル姓からピンとこられた方もいらっしゃるかと思いますが、そう、彼はあの「Ooh Poo Pah Doo」で知られる名シンガー、ジェシー・ヒルのお孫さんなんです。ジェイムス・アンドリュースやトロンボーン・ショーティ達とは従兄弟にあたります。そんな生まれながらにしてスターの資質を持ったトラヴィス・ヒルなのでありました。


さて、ステージはリハーサルから盛り上がりました。楽器ごとのサウンドチェックから「Put Your Right Foot Forward」へ。BLITZ AND SQUASH BRASS BANDが奏でるセカンドラインな躍動感が堪らなく気持ちいい!ゲストのトラヴィス・ヒルを真ん中に、トロンボーン、サックス、トランペット、など計6管が並び、彼らが鳴らすギラついたアンサンブルが高らかにこだまする。その後ろではバスドラ、スネア、スーザフォンによるグルーヴがうねりまくる。やっぱり野外で聴くブラスバンドは最高ですね。

そして本編、スーザフォンに導かれるように「Going To The Mardi Gras」からスタート。華やかなサウンドにお客さんも続々と集まり、各々に踊り出す。もう肉食べてる場合じゃありません!!2曲目は「Ho Na Nae」。ブラス・バンド・グルーヴによるインディアン・ファンクが格好いい!!トラヴィス・ヒルはゲストながら、ほとんどバンドの中心人物のような存在感。実際、曲終わりの指示など、彼が仕切っているようにも見えました。もちろん彼のトランペットも最高!しかも彼は歌も歌いますし、MCもしますからね。

そんなトラヴィスがルイ・アームストロングに敬意を表しての「St. James Infirmary」。これは彼の歌声もさることながら、トランペット・ソロが滲みましたね~。素晴らしかった!後半は「ハリハリハリホー!」みたいなコール&レスポンスで盛り上がりましたし。最後の枯れた終わり方がまた味わい深かったです。

さ~て、ここからラストへ向かってさらなる盛り上がりが!と期待したところでまさかの時間切れ…。そりゃないですよ~。まあ、無料のライヴですから文句は言えませんが、25分はやはり短すぎます。リハの「Put Your Right Foot Forward」を入れても30分程度。でもそれだけに、魅力が凝縮された演奏は、ホント最高でした!!