ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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アラン・トゥーサン@Billboard Live TOKYO その1

2007-10-25 09:51:43 | ソウル、ファンク
10月22日、ビルボードライブ東京へアラン・トゥーサンを観に行ってきました! 彼のソロ作からはもちろん、コンポーザー/プロデューサーとして腕を振るった名曲の数々が軽やかで美しいピアノとまろやかな歌声で次々に繰り出される、素晴らしいステージでした。私はアラン・トゥーサンを観るのは2度目なのですが、前回は昨年、原宿でのピアノ弾き語りでした。しかし今回はバンドを率いての来日なので、また違った魅力を味わうことができました。

さて、私が観たのはその日の1stショウ。月曜日の夕方6時半開演ということもあってか、客席はちょっと寂しい感じ。100人も入ってなかったのではないでしょうか。そのため私は一番前のかなり良い席に座ることが出来たうえに、4人用テーブルを一人で使うというかなりゴージャスな状況でした。

開園時間になり、まずバック・メンバーが登場。ハーマン・ルボー(ds)、クリス・セヴェリン(b)、ブライアン‘ブリーズ’カヨリ(sax)の3人というコンパクトなバンド。いつの頃からトゥーサンをサポートしている人達なのかは私の知るところでは無いのですが、トゥーサンの96年のソロ作「CONNECTED」に既に3人の名がクレジットされていますので、かなり長い付き合いなのかもしれませんね。

このバック・バンドが挨拶代わりにインストを一曲披露。安定感のあるリズム隊にソウルフルなサックス、期待が高鳴ります。そしていよいよアラン・トゥーサンが登場。スタインウェイのグランドピアノの前に座り、ニューオーリンズに関する言葉が散りばめられたノリの良い曲を歌い始めました。優しく転がるようなピアノのタッチと暖かい歌声、あぁ、アラン・トゥーサンです! でもこの曲なんでしょう? いきなり知らない曲…。サビで「~ パーティー・ゴーイン・オン ~」と歌っていたことから察すると、最近フェスなどで披露していると噂の新曲「There's A Party Going On」でしょうか?(違っていたらゴメンナサイ)

続いて早くも「Yes We Can」の登場です。さらに「Get Out Of My Life, Woman」、2曲ともリー・ドーシーが歌った往年の名曲です。特に「Yes We Can」は今やトゥーサンの代名詞といった感じの1曲。そんな代表曲の序盤での登場に少々驚きましたがそれはまだ序の口でした。なにせ次に演奏されたのが、私にとってこの夜のハイライトの一つ「With You In Mind」でしたから。

アラン・トゥーサンと言えばセカンドライン・ファンクですが、実はスロー・ナンバー製作の名手でもあります、「With You In Mind」はそんなスロー・ナンバーの最高傑作の一つ。アラン・トゥーサンが74年にプロデュースしたフランキー・ミラーのアルバム「HIGH LIFE」に提供された曲で、後にトゥーサン自信のセルフ・カヴァーも録音されています。私はそのトゥーサンのヴァージョンが大好きなのですが、生で聴けて感無量でした。いやはや素晴らしかったです。

バラードでうっとりさせられた後は楽しい60年代メドレー。「A Certain Girl」~「Mother-In-Law」~「Fortune Teller」~「Working In The Coal Mine」~そして「A Certain Girl」に戻って終了。アーニー・K・ドゥ、ベニー・スペルマン、リー・ドーシーが歌った愛すべき名曲達。こういうメドレーは昨年の原宿でのピアノ弾き語りライブでも演っていたので、ライブではお馴染みなのかもしれませんね。

楽しいメドレーの次はまたうっとりです。大名曲「What Do You Want The Girl To Do ?」。トゥーサンの最高傑作と名高いアルバム「SOUTHERN NIGHT」に収録された曲で、ボズ・スキャッグズやボニー・レイットのカヴァーでも知られますね。この選曲も嬉しかった!

続いてまさかの「Lady Marmalade」! 74年にトゥーサンがプロデュースしたラベルの大ヒット曲。これは正直以外でした。もちろんトゥーサン関連で最も成功した曲と言えるでしょうが、ちょっとトゥーサン・カラーと違う感じがしますよね?もちろん大好きな曲ですけど。ここではさすがに歌は最初と最後にコーラス部分をちょっと歌っただけで基本的にはインストで披露。サックスのブライアン‘ブリーズ’カヨリが大活躍。パティ・ラベルのフェイクを彷彿とさせる熱いブローで盛り上げました。

実はこの曲に限らず始終ブライアン‘ブリーズ’カヨリは美味しかったです。ほとんどの曲でトゥーサンとソロを分け合い、バックコーラスも担当し、立ち位置もステージ中央でしたし、ギタリストが居ない分も一人でカヴァーしていた感じです。でまた彼のサックスが良いんですよ! 彼はこの夜の殊勲賞ですね!

この後ライブはトゥーサンのルーツが垣間見えるような深い世界へと入っていくのですが、ちょっと長くなったので続きはまた次回。

*既に記憶が曖昧なので、曲目等間違っていましたらゴメンナサイ…。一応メモを取りながら観たのですが、そのメモが解読不能だったりするので…。