ケン太とのprecious days

3度の不登校を経て、なんとか高校を卒業し、社会人になったケン太。社会での成長&安定を見守る母のブログです。

私は、ケーキの切れない大人?

2024-08-22 23:46:12 | 思うこと
先日、けん太と夕食に、ピザを食べました。
冷凍ピザ生地を利用しての3種類。
 
 


 
この3枚目のピザをカットしたら・・・
 
「ねぇ〜ケーキの切れない大人なの?」と。
「へ???」
「認知ゆがんでない?大丈夫?」
「は???」
 
確かに、トマトとアスパラを切断しないようにと切ったら、いびつな6等分になってしまったんです
そのことを言われているんだろうなとはわかったんですが、
認知のゆがみ??・・・はい???でした。
 
そして、見せてくれた画像が、この本でした。
 
 
なんとなくタイトルに聞き覚えはありました。
ケーキの切れない非行少年って?
これが、3等分?というケーキの図にも興味を持ち、
気になって、さっそくその日にメルカリで購入しました
 
 
 
非行少年に、ケーキの図に3等分、5等分の線を引かせてみたら、悩んでしまい、全く書けない子がいる。
書けてもこんな感じだったり・・・
 
 


 
そもそも、等分になっていない
こんな線を引く子がいることに、まずびっくり
 
少年院の子は、漢字を書くことや計算ができない子がほとんどだそうです。
「後先のことを考える」には、計算能力が必要とのこと。
 
それがないために「ゲーム機が欲しかったから、人を刺してお金を奪った」となる。
人に借りるとか?、他の選択肢が思いつかない。
いろんな選択肢を思い浮かべるには、先のことを見通す力が必要。
でも、それがない。
 
「どうしてそんなことをやったのか?」と聞いても、答えられない。
更生のためには、自分のやった非行と向き合うこと。被害者のことも考え、内省すること。自己洞察が必要。
そもそもその力がない。
 
つまりは「反省」以前の問題なんだそうです。
 
 
そういう少年は、見たり聞いたり想像したりする「認知機能」が弱いそうです。
 
相手が睨んできた・・・と思っても、実際は、相手はそんなつもりは全くなかったり、
俺の悪口を言っていた・・・と思っても、実はブツブツ独り言を言っていただけだったり、
 
「認知機能」が弱いことで、5感から入った情報が間違っていたり、受け取った情報を間違って整理してしまったり、一部しか受けとれなかったり・・・そういうことが起きてしまう。
 
それが「不適切な行動」に繋がってしまうと考えられている。
矯正教育を行っても反省ができなかったりもする。
 
なのに、ひたすら「反省」を求められる。
 
 
ただ、これは非行少年だけの話ではないそうです。
 
人口の十数パーセントは、検査しても病名がつかない「境界認知」にいるとされ、
学校でもクラスに5人くらいの割合でいるそうです。
それぞれがいろんなストレスを抱えていて、場合によっては、非行に走ってしまうケースも。
 
そういう子たちは、成功体験が乏しいので、自分に自信がない。
なので「いいところをみつけてあげる」「褒めて育てる」「話をよく聞いてあげる」・・・そういう対応が望ましいと思われがちですが、
 
それだけでは根本的な解決策にはならないのだとか。
問題を先送りしているだけ。また戻ってしまうことが多い・・・と。
 
この言葉に問題の根深さを感じました。
 
例えば、勉強できなくてイライラしている子に「走るのは早いよ」と褒めたり、「勉強できなくてイライラしていたんだね」と話を聞いてあげたとしても、勉強ができない事実は変わらない。
小学生はなんとかそれで乗り越えられたとしても、中学生、高校生、社会でもそれでうまくいかなかった場合に、
「誰も褒めてくれない」「誰も話を聞いてはくれない」となってしまうことも。
 
直接的支援で勉強ができるようにならないと、根本解決にはならない・・・と。
 
 
勉強が苦手なら、他の得意なものを探して・・・
これまで、それでいいのでは?とは思っていました。
 
でも、現実問題もあるし、得意分野を探せといっても、できない場合もある
やはり、その子、その子なんだろうと思いました。
 
では、どうしたらいいのか?
 
実際に劇的に変わった非行少年の例もたくさん書かれていました。
親はどう関わればいいのか・・・
発達のことも。
 
医療少年院でも勤務されていた著者の、現場でのたくさんの事例・・・
とても参考になりました。
 
我が子が少しでも、もしやと思えるところがあるのなら、もちろんのこと、
そうでなくても、学校や社会に出れば、必ずそういう子と接する機会があるはず。
 
全ての方に読んでもらいたいと思いました。
 
理解されない子が少しでもいなくなりますように・・・
 
 
 
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