かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

東北の旅からはじまる(4)・・・仙台の友人

2014-07-23 08:26:11 | アズワンコミュニテイ暮らし

東海地方梅雨明け。

身体に不調があるわけではないが、暑さに適応しようと

体内がのいろんなものがてんてこ舞いしてるよう。

頭はボーっとして、とりとめがない。

 

今年の春、仙台の友人、白鳥章司さんがガンになったと聞いた。

手術もできないとも聞いた。

そのときから、いちどゆっくり訪ねたいと思ってきた。

 

7月10日午後、念願の仙台に着いた。

新幹線の改札口で、迎えにきているはずの奥さまの牧美さんを

を探していた。

と、細身で背が高い紳士がにこやかに歩いてきて

「いやあ」と声をかけてくれた。

「ええ、白鳥さん、こんなところに出て来れるの?」

びっくり。

あと、しばらくして牧美さんが現れて、全員再会を果たす。

 

夫妻は車で仙台駅まで迎えに来てくれた。

駐車場まで白鳥さんのあとをついて行く。

スタスタと行く。息切れのするぼくは、やっとこさ.

車の運転も白鳥さん。

「運転は楽なんです」

 

白鳥家は仙台市街地からすこし離れた高台の閑静な

住宅街のある。隣に次男夫婦の家もある。

家のなかは、木目調でテーブルもケヤキの一枚もので

つくってある。友人の高橋真也さんの作品。

この午後、食事も挟んで、白鳥さんは、病気のこと、

それまでの経過を淡々と話してくれた。

 

白鳥さんは、今年3月定年退職した。

肋骨へんが痛いので病院に行ったら、「クッシング症候群」の

典型という診断。副腎にガンが出来ていて、それが原因。

当面、1ヶ月に一回抗がん剤を点滴、ガンの縮小を図る。

4回やるという。

ぼくらが行ったときは、2回目が終わったときだった。

 

奥さまの牧美さんは、2回やってもガンが小さくなっていない

ので、「こんなことしていていいのか?」とお医者さんに

聞いてみたという。

「これで行くほかないでしょう」というような反応だったとか。

 

白鳥さんは医師の見立てと治療方針に今は副ってやっていこう

としている風だった。

 

実はやえはた自然農園の藤根夫妻から「ガンは治る」という

小冊子をもらってきていた。

「もし、友人が読んでみようというなら、差し上げてください」と

藤根さんから渡された。

電車の中で読んでみて、今自分がガンについてどう思っている

か、自覚できておもしろかった。

 

「ガンは治る。かえって治りやすい病気」

ええ、ぼくは「ガンになったら、治るのは難しい」と思っている。

 

「ガンの原因は患者自身の生活習慣病」

ガンは自然の厄災のように突然人を襲うようなぐらいに

思っている。かかった人は運が悪かった。

 

「抗がん治療ではガンは治らない」

ガンが発見されたら、まず抗がん治療という反射的な考えが

ある。

「病院でやる治療は、いわば応急処置。時間稼ぎ。

本当の治療は、退院後、あなた自身が、原因を徹底的に

取り除くこと」

なるほど、そういう見え方・・・があるのか。

 

「ガンは自然に治る」

ええ、そんなことがあるなら”がん”と聞いたら、もうこの世の

終わりと覚悟しなくったって、いいことになるじゃん。

こんないいことばっか、俄かには信じられない。

 

「玄米菜食がガンを治す」

玄米というと、もそもそして食べにくくおいしくないという

イメージ。何かで、そういう感覚になったんだろうけど、

それてもどうだろう?著者の川竹さんは「美味しくて、健康に

なれて、本当に、こんな幸せはありません」と言っている。

 

詳しく勉強するのはこれからになりそうだけど、ガンは

身体の免疫機能が正しく働いていたら、ガンが勢力を

伸ばすことにはならないらしい。

ガンにかかっても。末期だといっても、そこ正常化していけば、

自然に治っていくとうことらしい。そういう患者さんが何百人と

いて、その考え方、生き方を世に問いかけている。

 

電車の中で読んでいて、何だか”ガン”についてのぼくの

あまり自覚していないけど、はっきりした考えがあり、

あるだけでなく、意識はしていなくとも「そうじゃん」と

決めている感じがあるな、と思った。

 

白鳥さんとの話の流れで、この小冊子の紹介をした。

手にとって見てくれたが、そのとき読むような感じでは

なかった。

何を思ったのか、妻が小冊子の拾い読みをはじめた。

「玄米菜食」を読む。

「そうよ、玄米炊いたんだけど、うまくいかなくて。途中で

やめてるの」と牧美さん。

「玄米を食べると心が変わる?」と小浪。

「玄米を食べ始めた動機は、もちろん体質改善のため。

ところが二週間もしたある朝、出勤途上であるにもかかわらず、

鼻歌でも出そうな明るい気分の自分に気づきました」と読んだ。

「鼻歌」にぼくは反応した。

「たった二週間で鼻歌が出てくるなんて、面白いじゃん。

やってみようかな」

白鳥さんも、静かに微笑みながら、この話題にちょっぴり身を

乗り出した。

「毎日、ニンジンのジュースを飲んでいるの」と牧美さん。

ぼくは、やえはた農園の畑と藤根夫妻の顔が浮かんだ。

「いちど、花巻のやえはた自然農園に行って、藤根夫妻と

会って来ないかな?」

牧美さんも、白鳥さんも、その気持ちはありそうだった。

「車でも行けると思う」と白鳥さん。

 

この訪問は未だ実現していない。

でも、そういうことで動いてみたりして、「これしかないなあ」と

なってしまっているものに、「あれ、まだまだ選択肢はいろいろ

あるぞ」とならないかなと願う。

 

(ここまで書いていたら、妻が部屋にやってきて

「いま、部屋の中33℃よ」と言う。

外を見たら風が凪いでいる。ぼーっと、頭が燃えている)

 

そうそう、7月10日のことを書いている。

白鳥さんと牧美さん、ぼくら夫婦、言葉でないところで、

どんなことが起きていたのかな?これからに、つづくだろうな。

夜は、近所の福山夫妻がやってきた。

白鳥夫妻にとっては、とっても賑やかな一夜になったようだった。

 

お泊りは松浦夫妻のマンション。

朝、お店の前で記念撮影。

松浦さん「大繁盛している。もう一つか二つ、店を増やそうかな」

奥さま「・・・・」

ああ、それぞれ保ちあって心豊かに現れてくることを願っている

いるのではないか。お互いをかけがえの無い人として・・・。