お灸!

お灸にはまっています。 お灸や漢方などの勉強をまとめてみたいと思いました。 「個人的感想」ですけど...

八分灸?

2007-07-31 10:15:32 | Weblog
今一般に鍼灸師さんがすえてくれるお灸は、せんねん灸タイプのものか八分灸
になります。 少し前までは、お灸と言えば灸痕を残すものが一般的でした。
ひねったもぐさのてっぺんに線香の火を点け、そのまま根本まで燃え切るまで
放っておきます。 当然のことながら灸痕が残ります。 悪くすると化膿します。

初めは熱いのがつらいものですが、長期間続けると少々の熱さくらいでは満足
できなくなり、もぐさの量も増えていきます。 熱いということと効果があるという
ことの間に相関関係、つながりがあるのか、ということはまだ実証されていま
せん。 本当の研究はまだ進んでいないと言うことです。

それでも熱いお灸を求めるのは、日本人の薬信仰、たくさん飲めばそれだけ
効果が増す、という信仰に根ざしたものかも知れません。 ただ化膿や急激な
血圧上昇など、どう見ても身体にマイナス効果を与えるものがあることは事実
です。

もぐさの浸透力に着目すれば、ひねった米粒大、半米粒大のもぐさを用い、
八分目まで燃えた時に消火するなり払い落とすなりする方が良い、というのが
八分灸です。
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疑似温熱灸?

2007-07-30 10:33:34 | Weblog
これから八分灸について書いていきますが、直接艾柱(がいちゅう・もぐさ
をひねったもの)を肌に置き火を点けていきますので「だいじょうぶかぁ?!」
と、思われるでしょう。 そこで無理の無いところで、温熱灸のまね事をして
いただきましょう。 もう、もぐさは手に入れていただいている、という想定で
進めます。

和紙(コート紙などは熱が浸透しにくいので避けます)を 1.5 - 2cm くらいの
大きさに切ります。 ウチでは天ぷらの下に敷く料理紙を切っています。
もぐさを適当にまとめ、コーン形にひねります。 特にフワッと、は必要ありま
せん。 ピンセットと小皿も用意しておきます。

指先に水を付け、この紙を湿らせて肌に置きます。 もぐさを置くところをもう
少し湿らせ、この上にもぐさを置いて火を点けます。 もぐさが大きいので、
ライターでも点火できます。 火を点けたらピンセットと小皿を手に取り、取り
除く準備をしておきます。

和紙一枚では相当熱くなるので、熱を感じてきたら我慢をせず、ピンセットで
紙ごと取り除き小皿に放りだします。 点灸用のもぐさなら、取り除いても
しばらくはジーンと熱を感じ、浸透していく感じを楽しめます。
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海外のもぐさ?

2007-07-29 10:33:15 | Weblog
お灸は中国から来たものですが、日本で大きく発展しました。 その流れは
アメリカにも至っています。 渡米した日本人を中心にしていたものが、アメ
リカ人にも広がり、小林老舗さんでもアメリカ向けの輸出が増えているそう
です。

ただ肌に灸痕を作ることを嫌い、主な用途は灸頭鍼用のもぐさだそうです。
宗教的な考え方から肌に灸痕を作ることを避ける、といわれているようです
が、不思議ですね。 入れ墨(いれずみ・Tatoo)はごく気楽に行われている
ようですから。

中国でも温灸や灸頭鍼は盛んなようです。 せんねん灸タイプも生産が中国
に移る時代が来るでしょう。 それでも「伊吹もぐさ」が揺るがないのは、その
品質。 現在の高級品を中国で作るのは、よもぎの品質からも不可能だそう
です。 自生よもぎ、であることが強みになっているんですね。
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柔らかく、フワッと?

2007-07-28 09:32:29 | Weblog
 ひねってコーンにする

左の上から順に適量のもぐさ、少しまとめたもの、棒状にしたもの、右に
ひねったものです。 目標は米粒大くらいですから、元のもぐさの縦横高さ
がそれぞれ 1.5cm 程度のものでもずいぶんできます。

適量を手に取り、そのままほぐすように横に伸ばします。 それを手のひら
に置き、両方の手のひらに包むようにして、それぞれの手のひらを反対方向
に動かして棒状にします。この時手に力が入らないようにするのがコツです。
力が入ると、固くしまってしまいます。棒状は棒状ですが、フワッと柔らかい
棒状です。

これを片手に取り、もう一方の手の指で米粒大になるように量を加減して
つまみます。 つまむと同時に親指と人差し指の先で、もぐさをひねります。
この時も力を入れてしまうと、せっかくの柔らかい状態が無駄になります。
頭だけとがった状態になれば良いのです。

高級品ほど、もぐさ自体がフンワリしていますので、最後までフンワリの
状態で保つのが難しい...
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ひねる?

2007-07-27 10:16:15 | Weblog
灸点にもぐさを置くまでに、まずもぐさを適量にまとめる必要があります。
「ひねる」と言っていますが、実際に指先でひねって作ります。 形は
円錐形(えんすいけい)。 上が頂点で下が円に広がった、道路工事
などで置いてあるコーンの形といった方がよく分かるでしょうか。

この「ひねる」という動作が、なかなか難しい作業です。

円錐形にすること自体はそれほど難しくありません。 親指と人差し指
の先でキュッとひねってやれば簡単にできます。 問題は「柔らかく、
フワッ」とひねることができるか、です。

固くひねってしまうと、もぐさが詰まってしまい、火を点けると高温で燃え
ます。 この高温で燃えさせる、というのも、お灸の用法としてはあるの
ですが一般的ではなく、燃え方も燃焼スピードも予測できなくなるので、
火が肌に触れてしまうことがあり、火傷の原因になります。
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熱中症?

2007-07-26 10:22:43 | Weblog
街で見かける限りでは、女性は汗をかきにくいようですね。 女房も汗を
かかず、すぐ熱中症に近い症状になります。 先日も用事で出掛け夕方
帰ってきたら、顔が赤くてぐったりした様子。 途中で水分補給を怠った
ようです。

冷たい麦茶を飲ませ、氷枕を頸動脈に当てて冷やしたら少しは良くなった
ようですが、身体の熱が下がりません。

汗が出ないときや解熱に手の肺経という経絡が有効なので、この経絡の
ツボ、孔最・経渠・太淵・魚際・少商(こうさい・けいきょ・たいえん・ぎょ
さい・しょうしょう)に灸をすえました。 孔最・太淵には特に強い圧痛が
ありました。

両手の灸が終わったら、身体がスッとしたそうです。 触れてみると身体
の体温が下がっています。 熱中症には水分補給と氷枕が必須ですが、
これに加え、これらのツボにお灸を併用するのも有効なようです。 もぐさ
が無ければ、指圧でも良いと思います。 暑い時節にご活用ください。
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伊吹もぐさ?

2007-07-25 11:21:41 | Weblog
伊吹もぐさ、というかぎりは伊吹のよもぎを使っているんだろう、と思われる
でしょうが、実際にはほとんど新潟産よもぎを使っています。 またもぐさと
して製造されるのも北陸・新潟が中心です。 現在では精製工程を自家で
行うのは、小林老舗さんくらい、ということです。

一部は伊吹周辺からも送られていますが、現在ではよもぎの自生が少なく
なり、「伊吹もぐさ」は、伊吹周辺のもぐさ商が扱っている、もぐさのブランド
となってしまいました。

ただ、「伊吹もぐさ」のブランド自体も、亀屋佐京さんなどの広報作戦が功
を奏し、全国ブランドになったものだそうです。 常に一定の品質を提供し
てブランドを確立し、同時に全国にこのブランドの浸透を図る、江戸時代
から全国に名を馳せた「江州商人」の戦略力を感じますね。
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養生訓とお灸?

2007-07-24 10:04:19 | Weblog
養生訓は鍼灸を否定したものではない、と書きましたが、実際その最終章で
ある巻第八には、もぐさの製法から体質毎のもぐさの量、施灸の時間などが
詳しく記されています。 それまで俗信としてあった「忌灸日」(灸をしては
いけない日)を、明確に否定されてもいます。

その中に、伊吹のよもぎが最高であることも記されていますが、あまり育ち
すぎたものは良くない。 みずみずしいよもぎであれば、よその地のものでも
良いと記されています。 ここから見ると伊吹のよもぎの品質の良さは、江戸
時代には一般に認知されていたことが分かります。

ただ記述から見ると、養生訓の製法から疑問が湧いてきます。 その工程を
読むと篩い(ふるい)でふるうだけで、風で選り分ける工程がありません。
この状態では異物がたくさん混ざった低級品にしかなりません。 3年以上
の貯蔵が望ましいとありますので、晒しについては確立していたようです。

養生訓は 300 年ほど前に書かれていますので、現在の高級品の製法が
確立するまで、まだ時間が必要だったようです。
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高級品?

2007-07-23 10:23:10 | Weblog
鍼灸師さんでも「ツボに熱を加えるだけで良い」、程度の理解を示される方
もおられます。 「もっと良いもぐさを、お使いなったら...」、こう思います。

深谷伊三郎先生も言われています。 「もぐさは高級品に限る」、と。 安い
ものは熱いばかりで効き目が無い。 このことは、実際にすえてみると良く
分かります。

良いものは皮膚内部に浸透する力が強いので、壮数も少なくて済み、火傷
になりにくいのです。 対して安いものは浸透力が弱く、皮膚表面でジリジリ
熱いだけで、さっぱり効き目が感じ取れません。 暖めるだけの温灸ならとも
かく、八分灸などの点灸には向きません。

もぐさに関する限り、ブランド品は単なるステータスシンボルではなく、実際
の効果を約束する目印、と考えてください。
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なぜ脈診?

2007-07-22 10:28:26 | Weblog
お灸をすえるのに、なぜ脈診が必要なのか、疑問に思われるでしょう。 これ
は、バラバラのツボだけを追っかけていたのでは、お灸の効果が上がらない
からです。

女房は首から肩にかけて大変なコリがありました。 首と肩に毎日お灸しても
翌日には元通り。 そのうち婦人病からか下腹がつり出し、三陰交に強い痛み
があったので、お灸を始めました。

最初はツボを押すどころか触っただけで痛かったものが、徐々に痛みが引いて
いきました。 驚いたことに、このころから首肩のコリが無くなっています。 今
は武道の稽古をする以外は、フニャフニャの状態です。

三陰交は陰経と呼ばれる経絡が三本交わったところで、ここにお灸することで、
他の経絡にも影響を及ぼします。 どの経絡に病変があるのか、原因がある
のか、これを知ってその経絡を中心にお灸すれば、お灸の効果はより上がり
ます。 どの経絡が主役なのか、これを示してくれるのが脈診なのです。
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