お灸!

お灸にはまっています。 お灸や漢方などの勉強をまとめてみたいと思いました。 「個人的感想」ですけど...

秋に向けて?

2007-09-29 09:43:11 | Weblog
既に北部では秋を迎えていると思いますが、大阪辺りはこれからやっと、
です。 夏には汗をかくのが良い、と書きましたが、漢方では秋には秋の
過ごし方、養生法があります。

「素問」第2篇では、このように書かれています。
 秋には気を安寧にし肺気を清らかにすべし
屋外に出て爽やかな外気の中で気持ちを安らかにし、澄んだ空気を肺に
通わせるのが良い、ということですね。

この根拠として、「素問」第9篇では、
 肺は気の本、魄の処、華は毛にあり、充は皮にあり、陽中の太陰、
 秋気に通ず
とあります。 肺が弱ると気がふさがる、肺は皮膚と関連が深く、陽の
性格を持った太陰であり、秋と深いつながりがある、というものです。

皆さんもなるべく屋外に出て肺を清らかにし、来るべき冬に備えま
しょう。
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天膠と「じゅゆ」?

2007-09-28 12:33:08 | Weblog
血圧が急激に上昇した時に、ということで合谷、手三里、曲池をご紹介
しました。 この3つのツボも有効ですが、もっと素早く反応が出て、
ご本人にもそれが感じ取れるのが天膠(てんりょう)と「じゅゆ」です。

天膠は肩胛骨の背骨側の上角にあります。 肩から肩胛骨の上辺を
背骨に向かって指でなぞっていくと、上角の斜め上に幅の広い腱(けん)
があります。 肩こりの時にも、この腱には痛みやこりが現れます。
この腱の上がツボです。血圧上昇時には強い圧痛があります。

「じゅゆ」は沢田先生の独創穴で、一般のものとは位置が違います。
わきの下から肩胛骨の外側の、斜め上に上がっていく骨端から少し
離して、肩の先端に向けて指を滑らせていくと圧痛があります。 ここ
に取ります。

施灸後すぐに効果が現れますが、ご本人の感じ方とは異なり、血圧計
で測ると測定値には違いが、下がっていることが現れません。 ご本人
はすっきりして動き回れるようになり、顔色は落ち着き、はっきりした
顔つきになるのに、数値だけは高いままで、数値が変わってくるのは
数時間後です。 これが不思議です。
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体力回復?

2007-09-27 08:59:11 | Weblog
鍼灸師でもない、ただの素人が言うのも何ですが、むくみ、黒ずみ、声の
うわずりがある方には、鍼灸をお薦めします。 体力回復に有効な漢方薬
もありますが、こういう状態の時には漢方薬だけでは不十分で、鍼灸の力
を借りる必要があります。

既にご紹介した中[月完](ちゅうかん)、このすぐ上の巨虚(こけつ)は、
神経を静め胃腸を調える力がありますし、ヘソの下の気海(きかい)は、
気の流通を調える力があります。 沢田先生は中[月完]に灸をすえる
ときは、必ず左手の陽池(ようち)にも灸をすえることを推奨されました。

巨虚からもっと上の胸の中心、[月檀]中(だんちゅう)には、もっと神経を
静める作用があります。 これに背骨上にある身柱(しんちゅう)、足の
三里などを加えると身体のバランスが取れてきて、漢方薬や食事の効能
がより良く現れるようになるのです。 実はもっと直接に症状に対応する
ツボもありますが、素人がやるのならやはり「控えめ」が大切です。

漢方の考え方から行けば、寒くなる前に陰に傾いた臓を戻さないと、病
が長引いてしまいます。 これは寒くなると身体が陰に傾きやすいから
です。 臓の経絡である腎経、肝経、脾経などに圧痛が出ていないことを
祈ります...
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安倍首相?

2007-09-26 08:58:49 | Weblog
うーーん、月曜日にあった病院での安倍首相の会見が気に掛かりますね。
私の政治的見解はともかく、お灸を勉強していると体調の悪そうな人に、
失礼ながら強い興味が湧きます。

辞任会見のときより身体が痩せられたように見えるのに、かえって顔は
むくんでおられるようです。 安物のテレビですから実際には分かりません
が、顔も黒ずんで見えました。 何より声が上ずっておられるのが強く
印象に残りました。 大丈夫なんでしょうか?

五臓六腑をご紹介しましたが、漢方では臓は陰、腑は陽と考えます。
臓腑は本来持っている性格の方向により進んでしまうと、たとえば臓が
陰の方向にずっと進んでしまうと治療が難しくなります。

むくみ、黒ずみ、声のうわずりは、臓がより陰に傾き始めている兆候の
ように思えます。 日本を代表する大学病院ですから間違いは無いと思い
ますが、辞任会見から時間がたっているのに、かえって衰えて見えるのは
良い傾向ではないですね。
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漢方治療の基本?

2007-09-25 10:26:15 | Weblog
漢方は「病名医学」ではない、と書いてきましたが、その証拠はどこに
あるのでしょう。 この回答がやはり「素問」にあります。

「素問」第20篇では、
 実はこれを写し、虚はこれを補う。 まずその血脈を去り、しかる後
 これを調う。 その病を問うことなく平を以て期とす。

「実」は脈で言えば浮脈、「虚」は沈脈に当たります。 「血脈を去り」
とは「お血(おけつ)」、すなわち血がとどこおっている状態を取り除く
ということです。 鍼灸でこの「お血」を除き、食事や漢方薬で身体を
調える、ということになるでしょう。

正に「その病を問うことなく」、「平」バランスを取ることを目標とする、
ということですね。 私達の考え方では、病気と健康が相対した状態
ですが、漢方では人が自らのバランスを崩しただけだ、と捉えていま
す。 ここから、治療の主眼はバランスの回復である、ということが
はっきり読み取れますね。
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血圧亢進?

2007-09-22 09:39:58 | Weblog
大腸経の内、手首から肘までの取り方を書きましたが、この大腸経には
血圧が亢進(急激に上昇)したときに対応するツボがあります。 高血圧
の方など、血圧が急激に上昇すると生命にかかわることもあります。 
十分研究され、即座に対応できるよう練習されることをお薦めします。

親指と人差し指がV字形になっている、と書いていますが、このV字の少し
後ろ側、人差し指の付け根に沿った辺りを探っていただくとツボがあります。
ここが「合谷」(ごうこく)で、この合谷、手三里、曲池が血圧亢進の要穴と
なります。 大概はこのツボで身動きができるくらいに回復します。

このツボは相手を寝かせた状態でも取りやすく、ここに施灸し、起きあがら
せて沢田先生の発見された、天膠(てんりょう)と[月需][喩](じゅゆ)に
施灸すると落ち着きます。 この天膠と「じゅゆ」は取り方が難しいので、
改めて書きます。

血圧亢進は緊急の時が多いので、ご自分の手で十分に練習してください。
なお合谷について、沢田流では一般の合谷よりもう少し後ろ、血管の走っ
ているところに取ります。
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葛根湯「証」?

2007-09-21 10:31:49 | Weblog
葛根湯は「葛根湯証」、薬が対応する証が患者に現れていれば、どんな
病気でも処方して良いものです。 漢方は西洋医学と違って「病名医学」
ではなく、患者の状態に従って対応しますので、私達が一般に言っている
病気の種別を気にしません。

ただ、もう一度昨日の「証」を確認していただきたいのです。 太陽病の
特徴である「脈が浮き」、「頭と首がこわばり痛み」、「熱があり悪寒が
する」は、そうは簡単に当てはまりませんね。 特に「脈が浮き」(陽が
過度である)に至っては、それを判断する手法が西洋医学にはありま
せん。

葛根湯証に葛根湯を処方することは正しいのですが、「脈が浮き」で
あるかどうかの判断もないのに、葛根湯症である、とは言えません。
また市販の葛根湯の説明書を読むと、この「証」が正確に引用されて
いません。

漢方では「証」は診断学の「基本中の基本」ですから、これを無視して
漢方は成り立ちません。 葛根湯のように良く使われる薬ですら、平気で
「証」を無視して処方する、これでは「漢方薬は危険」と言われても、
反論のしようがないですね...
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葛根湯(かっこんとう)?

2007-09-20 09:55:05 | Weblog
これから寒くなっていくときに多用される葛根湯について書いてみま
しょう。 ちょっとした鼻風邪、感冒、肩こりなどに処方されており、
ドラッグストアでも当たり前に市販されていますし、お近くのかかりつけ
医でも出してくれるでしょう。

この葛根湯は「傷寒論」という古典に紹介されている漢方薬で、陽に
傾きすぎた身体を陰に引き戻しバランスを取る、という薬です。 この
薬が対応する「証」(患者の状態)はこのようなものです。

太陽病(脉浮.頭項強痛.而惡寒.)
項背強
無汗惡風

太陽病である「脈が浮き」、「頭と首がこわばり痛み」、「熱があり悪寒
がする」に加え、首の後ろと背中がこわばり、汗をかかず寒気がする
という状態の時に使う、ということです。 特に太陽病の症状は基本
ですから、この症状が無ければ葛根湯を処方すべき「葛根湯症」では
ないということです。 あれ、風邪とも肩こりとも書いてないですね...
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漢方薬の成分?

2007-09-19 10:01:08 | Weblog
これは難波先生の「漢方・生薬の謎を探る」を少しでも読んでいただければ
分かりますが、漢方薬の効能の中心成分は、現在でもよく分かっていま
せん。 様々な成分は化学・薬学的に分離され研究は進んでいますが、
この成分をすべて積み上げても、ひとつの「漢方薬」として現れている薬効
とイコール(同じもの)にはならないのです。

また研究が進めば進むほど、どの成分が薬効につながっているのか、はっ
きりしないことが分かってきました。 ですから漢方薬を使うには、本来は
漢方の体系の中で漢方の考え方に沿って使う必要があります。

しかし日本では治療行為は西洋医にしか認められておらず、西洋医なら
治療については「何をしてもよい」、つまり漢方の勉強をしなくとも自由に
漢方薬を使って良い、という制度になっています。 恐ろしいことに、一般
の西洋医の漢方薬処方は、漢方薬メーカーが配る処方ハンドブックだのみ、
という現状なのです。

難波先生も、漢方薬に副作用が無いというのはまったくの誤解、「証」を
無視して処方すると大変危険、と書かれています。 この「証」について
身近な漢方薬で見てみましょう。
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漢方薬?

2007-09-18 10:05:31 | Weblog
漢方薬の評価は、二手に分かれるようです。 一方では身体に優しい漢方薬
という人がいれば、他方では危険な薬剤という人も。 実際、医療過誤の根源
と非難する医師もおられます。 この原因のひとつが、漢方の考え方を理解し
ないで漢方薬を使おうとする人が多いことだと思います。

西洋医学では「成分」を重視し、その成分の効能を期待して薬を処方します。
これに対して漢方では、薬剤は漢方の考え方に沿って、患者の状態・臓腑の
働き・過不足を判定して処方します。 「患者の証を決定する」という言い方を
します。

よく、この漢方薬にはこういう成分があるから効く、と言う方がおられますが、
漢方の考え方からはまったく的はずれです。 西洋医学の考え方を、原理
原則がまったく違う漢方に応用しても、うまくいきません。

漢方薬は詳しくありませんが、漢方を勉強するには漢方薬は避けて通れま
せんので、これについても少し書いておきます。
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