お灸!

お灸にはまっています。 お灸や漢方などの勉強をまとめてみたいと思いました。 「個人的感想」ですけど...

言える?

2008-05-31 10:00:07 | Weblog
大阪の有名料亭は廃業することになったそうで、
何やかや書いてしまった私も幾分の責任を感じて
います。 様々な職業があり、その職業にまじめに
取り組んでおられる人達が多いからこそ、今の日
本の繁栄があるわけです。

一部の「心得違い」のために、その分野で風評被
害などが出てはいけませんが、なにより心得違い
を出してしまったのは、私達が甘やかせてしまった
からではないかと思うのです。

名人、達人、鉄人などという人が、そうひとつの時
代に「数珠(じゅず)つなぎ」で出るものではありま
せん。 沢田先生亡き後、先生に匹敵するほど
の鍼灸師は出ませんでした。 ですからいまだに
「鍼灸真髄」が生き延びているのです。

過度の賞賛は、結局その分野の衰退にむすびつ
くのではないかと思います。 厳しく指摘すること
は昔なら愛情のひとつとされましたが、今は反発
を恐れて沈黙することが多くなりました。 いい
ものは良い、悪いものは悪い、なかなか言えない
ようになってしまいましたねぇ...

読んで推理?

2008-05-30 09:04:22 | Weblog
絞り込めば、と書きましたが、ただ五臓だけでは
あまりに範囲が広いので、もう少し範囲を狭めた
いものですね。 これには次の記述が役に立つ
でしょう。

 故背爲陽.陽中之陽.心也.背爲陽.
 陽中之陰.肺也.腹爲陰.陰中之陰.腎也.
 腹爲陰.陰中之陽.肝也.腹爲陰.
 陰中之至陰.脾也.

漢方では背中が陽、腹部が陰と考えます。 この
分け方も意味がありますが、上の記述では背中
は陽であり、陽の中で最も陽の気を持つのが心、
陰の気も併せ持つのが肺であるとしています。

陰の最も強いのが腎、陽の気も持つのが肝、陰
が極まり陽に近づいてるのが脾ということです。
この陰と陽を季節に当てはめ、陰中の陽のように
冬から春に近づいていくイメージで、症状と五臓を
推理していくということになります。

読んでみる?

2008-05-29 09:04:34 | Weblog
少々間違ってもよいので、「素問」の原文第4篇
を読んでみましょう。
 肝心脾肺腎五藏.皆爲陰.
 膽胃大腸小腸膀胱三焦六府.皆爲陽.
続いて、
 爲冬病在陰.夏病在陽.春病在陰.
 秋病在陽.
となっています。

これなら「肝心脾肺腎五藏」は、肝心脾肺腎は
五藏であり、「皆爲陰」は皆陰を為す(皆、陰と
なる)ですね。 続いて「膽胃大腸小腸膀胱
三焦」は皆陽となる、と読めます。

下の「爲冬病在陰」は冬の病の原因となるのは
陰にあり、続いて夏病は陽にあり、春病は陰にあ
り、秋病は陽にある、と読めます。

この段落ふたつから、五臓は陰だから冬と春に障
害を受けやすい。 また六腑は陽だから夏と秋に
障害を受けやすいということが明らかになります。
大まかな分け方ですが、調子の悪いときはこの分
け方をまず適用してみて絞り込めば、対応は簡
単になりますね。

ハンドブック?

2008-05-28 09:07:35 | Weblog
古典は漢方にとっては無くてはならないものです
が、実際に読んでみても難解で何がなにやら...
そこで、内容をおおまかにつかむ程度なら、医道
の日本社から池田政一先生が書かれた「ハンド
ブック」シリーズが出ています。 価格は千九百円
程度です。

概略や実際の療治なども加えて解説しておられ
ますので、古典の原文を横に置いてつき合わせれ
ば、理解が進みます。 「素問」や「霊枢」だけで
なく、「傷寒論」、「難経」などもシリーズに含まれ
ます。

ただこのハンドブックは、あくまでも概略です。 原
文とずいぶん趣旨の違うところもたくさんあります。
原文には療治法や病気のメカニズムだけでなく、
漢方の基本となる重要な考え方が随所にちりば
められているのです。

池田先生御自身が原文を読むこと、それも何度
も読み返すことを推奨されています。 三千円くら
いの漢和辞典でも構いません。 ハンドブックで大
体の「当たり」を付け、漢和辞典を引きながら少し
ずつ原文を読んで、「思わぬ収穫」にめぐり会いま
しょう。

動くべからず?

2008-05-27 09:37:27 | Weblog
母は昨年末に手術を受け、手術は成功してその
後の検査でも問題ないのですが、鈍い痛みが続
くなど、すっきりとは行かないようです。 これに加
えて親戚のゴタゴタがあったり、と頭の痛いことが
続いています。

久しぶりに母の易を立ててみたら、この5月がどう
も悪い... 身辺に注意するように助言したので
すが、新しいことを始めたり、物を動かしたりした
がります。

運勢の流れの悪いときは、なるべく穴蔵にこもって
悪い流れをやり過ごすのが良いのですが、人はそ
ういうときに限って、かえって動きたがるようですね。
不思議なことです...

打開しようとすればするほど、足許をすくわれる。
底なし沼に沈み込んで行くようなものです。 どう
もうまく行かないと感じたら、自分からは動かず、
流れに任せてみる。 たどり着いたところから、また
動き出せばいいんですから。


四川地震?

2008-05-26 08:57:49 | Weblog
中国での地震の報道が続きます。 色々と問題
も報道されているようですが、悲しいことに人間は
実体験したものしか「身に染みる」ことは、無いん
ですねぇ...

中国でも20万人を越える被害が出た地震は何
度もあるようですが、その間隔が50年も空いてい
るので、なかなか後世の人達に伝わりません。 
私達も同じで、神戸の地震の前は、関西には地
震は無い、などということが「常識」でした。

また、数え切れないくらいの余震の中で、朝から
テレビにかじりついていましたが、一面ペシャンコ
になった大屋根の下の生命に心が及びませんで
した。 遙か彼方の東京の政府の人達も、同じだ
ったでしょう。

ただ「直後」は救えなくとも、それから長い間支援
していける、ということだけは学び、その後の地震
に僅かでも対応していけました。 私達、普通の人
のできる支援は「これから」ですよね。

ウチの患者さん?

2008-05-24 09:25:05 | Weblog
夜中にふと目覚めると、でかいイビキが聞こえます。
あれ、と見ると女房です。 そう言えば鼻をクシュ
クシュいわせていました。 アレルギーでもあるんで
しょうか、寝にくそうですね...

次の夜に、鼻なら脾経・胃経となりますから、背
中の脾[喩](ひゆ)、足の太谿(たいけい)、内
庭(ないてい)を順に探ったら、「あ、痛っ」の連続
です。 分かりやすいですねぇ...

順にお灸していったら、鼻がスッキリしたそうです。
病気などしたことのない人間なら、私のお灸も進
歩できないでしょうが、女房のお陰で様々な症状
に対応できます。

それにまた、すぐに快方に向かってくれるのもありが
たいところです。 ま、大きな病気は勘弁してもらっ
て、これからもこうした健康維持のお灸で腕を磨か
せてもらえれば、本当にありがたいですね。

脊柱の骨?

2008-05-23 09:07:11 | Weblog
さて骨に戻りましょう。 脊柱の骨は、重い頭や上
半身を支えるため、全体に下に行くほど大きく、太
くなっています。 ですから腰椎の第5番目が一番
大きな骨です。

形にも違いがあり、特に頸椎の1番目と2番目は
環状、輪っか(わっか)になっています。 これは頭
を左右に回せるようにするためで、なかなかうまい
具合になっているものですね。

胸椎にはそれぞれ肋骨が付いていて、このため自
由な運動はある程度妨げられますが、受けた力を
他に分散しやすくなっているようです。 これに対し
て腰椎は太いだけで、垂直の力には強いのですが、
元々湾曲していることもあり、横や斜めからの力に
は弱く、腰痛の多いことが納得できます。

それぞれ椎には後ろにトゲ(棘・きょく)が付いてい
ますから、背骨に背中から触れると簡単に分かる
ようにも思いますが、実際にはその人その人で筋
肉や腱の付き方が違いますので、何度も確認し
て慣れるより他は無いようです。

やり続ける?

2008-05-22 08:46:19 | Weblog
今日は骨について書くつもりが、昨夜NHKの福祉
の番組で、病院で診療科をたらい回しされ、2年
も過ぎたら末期の前立腺ガンになってしまっていた、
というのを見て、悲しくまた腹立たしくもあり、これを
書いてしまいました。

前立腺ガンなど、ある年齢以上の男性には本当
によくある病気です。 病気ではなく、人間を診て
いればすぐに分かりそうなものですが... 医師か
ら見放され鍼灸も試してみた、とナレーションにあり
ましたが、こうした誤解も気になりました。

鍼は急性期、お灸は慢性期に用いるものです。
沢田先生も言われていますが、2年もかかって悪く
なったのなら、治すには毎日2年、お灸するつもり
で掛からないといけません。 ちょっと「試してみる」
程度では何も変わらないのです。

仙骨にある4つの穴、上[骨膠]、次[骨膠]、中
[骨膠]、下[骨膠]は前立腺の障害に効果があ
ります。 ガンは治せないでしょうが、生活改善には
むすびつくはずです。 免疫を高める合谷、曲池、
足三里も有効でしょう。 「やってみる」だけでなく、
やり続けることが大切なのです。


背骨(脊柱)?

2008-05-21 09:10:39 | Weblog
背中のお灸について勉強を始めていますが、やは
り最大のネックは位置のわかりにくさ。 肩胛骨は
目印になるんですが、これを外れてしまうと、なか
なかはっきりしません。

背骨がどういう構造なのか、調べてみました。 背
骨は専門用語では脊柱(せきちゅう)といい、大き
く3つに分かれます。 首の頸椎(けいつい)、胸の
胸椎(きょうつい)、腰の腰椎(ようつい)となってい
ます。

この下に仙椎(せんつい)、尾椎(びつい)があるの
ですが、若いうちにくっついてしまい、それぞれ仙骨、
尾骨になります。 本来は脊柱というと仙椎、尾
椎も含め、全体で32から34個の骨がつながって
いるものです。

頸椎は7個、胸椎は12個、腰椎は5個が1セット
で、それぞれ上から数えます。 頸椎7番目は後ろ
に大きな突起があり、下を向くとポコッと突き出てく
るので分かりますね。