体験版法事次第

 密蔵院での法事で、参列の方々がやるのは、お焼香と般若心経の読誦くらい。あとは、私のお経を聞き(どんな内容かは申し上げます)、私のお話を聞くという受動型と言っていいでしょう。

 ところが今年の秋以降二回、普通とは異なった形式で法事をやりました。今日が二回目でした。

 それは、『檀信徒のお勤め』を全部一緒に読みましょうというもの。全部で11種類の短いお経や真言が何を意味しているか、そして、どうしてこの順番で読むのかを説明しながら進めます。普通に読めば5分ですが、解説付きだと45分かかります。

 なぜ、このやり方が特別な法事のやり方かというと、これは檀信徒の方だけが参列している場合しかできないから(他宗の方に無理にこれをやっていただくほど、私は狭い了見は持っていません)。
 くわえて、檀家とはいえ、なかなかお勤めは読んだことがないだろうというのがもう一つの理由。
 檀家の成人したお子さんたちが、友だちとの会話で……
「お前んチって仏教?」
「うん、だと思う」
「へぇ、じゃあお前は仏教徒なんだ」
「そういう訳でもないんだけどね…」

--なーんて答えずに、「うん、仏教徒だよ」と堂々と答えていただけるように、「仏教徒っていうのはこういうことを毎朝確認して生きていこうとするものなのだな」と気軽に思っていただければ有り難いと思うのです。

 そのうちに、法事を申し込まれた檀家さんが「住職、今日は『お勤め』バージョンでやってくださいな」と言ってくれるように意識が変わるとますます面白い寺になると思うのです。
 
 今宵は、私にとって今年第一回の望年会。行事の時に裏方をしてくれている家内の友人とのぶっちゃけトークが楽しみであります。
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コメント
 
 
 
おつとめ (古賀征喜)
2008-12-09 13:24:05
荻窪のセミナーでいただいた「檀信徒のおつとめ」を週一回は声をあげて唱えています。 いずれ又法話をお聞きする機会があれば、と思っています。
 
 
 
来春から復帰。 (和尚)
2008-12-10 20:56:14
 来年の4月期より、荻窪の読売文化センターに復帰予定です。受講者の方から「セキララなお寺の実体、坊主の有り様」をきかせてもらうだけでも充分楽しいと言ってくださったので、随分気が楽になりました。
 
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