ココア
子供の頃、叔父の家に遊びに行った時のことだ。叔父はココアを練っていた。「こうやって、とろとろになるまで練るんだよ」と言って木のヘラから尾を引くチョコレート状のものを見せてくれた。美味しいココアをご馳走になった。以来、寒くなるとムショウにココアを飲みたくなる。この二週間がそうだった。娘に隣のドラッグストアでココアを買ってくるように頼むと「ミロ?」とトンチンカンなことをのたまうから、「ウァンフォーデンのやつ」と言ったら、加糖のものを買ってきた。それしかなかったようだ。で、作ってみた。アウトである。粉っぽさがなくならない。パウダリーココアである。年内に再チャレンジだ。しかし、40年以上前の、あのココアを飲んだことがないウチの家族なら、生クリームなど載せずともヘーキで「美味しい」と言って飲んでくれるだろう。「ここあ(は)、お寺の台所」という話である。ぎゃはは。