閻魔堂の騙し討ち

「江戸っ子だってねぇ」
「神田の生まれよ」
「だってねぇ。寿司喰いねぇ。酒飲みねぇ」
--のセリフでお馴染みの清水次郎長伝の中の「石松三〇石船」の一クダリ…。

 一人旅の石松は、この大阪から伏見への船の中での話の後、草津身受け山鎌太郎の所へ寄って、一〇〇両を次郎長の奥さんの香典として預かり、清水への帰り道、「中の町」の閻魔堂の前で、都鳥一家に呼び止められます。

 ここから預かった香典を貸すことになり、結局返す当てのない都鳥一家は石松を計略にかけて、閻魔堂の前で殺すことになる。石松は四十三太刀切られて逃げ傷一つなかった……。
 この閻魔堂は、秋葉街道沿いの浜北の道本にある、現在の観音堂。

「バカは死ななきゃ治らねぇ」というセリフを全国に広めた虎造の「石松殺しの話」は、「義理と人情に生きたお人好し」という日本人が好きな人柄を見事に伝え、平成の御世まで名を残しているのです(何だか雑誌の紀行コーナーみたいな終わり方になってしまった。ぎゃははは)。

 写真は閻魔堂の縁側に座る、石松になりきっているお坊さん。わははは。家内は呆れかえりながらも、けっこう真剣に撮ってくれました。去る二月十三日(金)のことであります。
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コメント
 
 
 
「至福のひと時」 (buaisou)
2009-02-16 16:16:15
お疲れさまでした。

でも、そのおかげで至福のひと時

を味わえたのですものね。

幸せや思いを受け止めてくれる場所

を、沢山持ちたいですね。

ところで和尚!腕と度胸じゃ負けないが、人情もろい東海道一の・・死んでも治らない石松さんとは、何か話ができたんでしょうか?

なに?「おめえさんも次郎長親分と同じで、あねさんのおかげで貫録がぐっと上がった。」って言ってました?

「もっともっと大切にしてやんな!」って!その通りですよ!和尚!
 
 
 
へい。 (和尚)
2009-02-16 16:41:04
畏れ入りやの鬼子母神……。わははは。
 
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