人は、,なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」 (光文社新書) 価格:¥ 798(税込) 発売日:2010-08-17 |
何気なく読み始めたのですが、
取り上げるテーマが身近で面白く
日常の様々な思い込みを、「そういえば、そうかも!」
という感じで、軽~く覆していただきました。
約束に遅れるのは、だらしないからではなく
その前の行動を分析していくことで、対処が可能。
→ ある人がとる行動については、原因は一つではなく
複数あると考えることが、『行動の思考術』。
血液型は、A型はこう、B型はこう、という思い込みが
それぞれの行動を強化し、それが更に、その思い込みを強める。
→ 日常的に自分や他人の行動に名札(レッテル)をつけるのは、
それによって、納得できたり、他者から同意が得られるから。
傘を忘れるのは、忘れるという行動が起こったのではなく
持って行くという行動が起こらなかったため。
→ 傘を忘れるのは、記憶力や注意力の問題ではない。
持って行くという行動を起こさせる随伴性が必要。
著者によると、人が公衆マナーを守れなくなったことも、
災害から逃げ遅れてしまうことも、「視考」できるとのこと。
政策立案にあたっても、使えそうな本だと思いました。
例えば、「なぜ、中心市街地に人が集まらなくなったのか」とか。
人々の「行動の視考」し、「行動の随伴性を強化」できるか、
が、ポイントになります。(←言うのは、簡単。)