風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

横浜マラソンへの道(完)

2015-03-23 21:31:26 | スポーツ・芸能好き
 横浜マラソンから一週間、既に翌々日には筋肉痛は癒え、驚異的な回復力・・・と言いたいところですが、単に使い切っていなかっただけだと思うと、なんだか情けない気持ちになります。今はもう目の前にレースがない解放感より目標喪失感に見舞われ、一種の五月病状態で、茫然としています。
 今シーズンは、9月から半年にわたって練習を重ね、11月の横須賀ハーフマラソンに始まり、先週の横浜マラソンまで、毎月1回、計5つのレースに出場して、正直なところ息切れしてしまいました。もっと言うと、中だるみから回復できませんでした。毎月一回の緊張が続くのは、肉体的な負担というより、こういう歳になると、心理的に辛い。特に、12月末にかけて盛り上がったあと、年明け以降、天候不順あり、海外出張のドタバタあり、結果として、ちょっと尻すぼみになってしまったような感じです。
 高校時代に陸上部で、一日でもサボれば練習の成果が失われる恐怖心から練習にせきたてられていた、いっぱしの競技者を気取っていた頃からすると、週一かせいぜい週二で、月に70~100キロしか練習しない軟弱ランナーの、ぱっとしない戦績は、正直なところ泣きたくなるほどプライドはズタズタで、内心忸怩たるものがあります。あらためて、そんな自分は何がしたいのかと、最後の横浜マラソンを終えて、つらつら考えてみました。
 結論は、自分の身体が変化しつつある手応えを楽しんでいるのではないか、ということでした。今さら競技者に戻ることはおろか、生活のかなりの時間をマラソンに捧げることすら出来ません。そうするには、余りに歳を取り過ぎましたし、欲にまみれてしまいました。しかし三度目のシーズンを過ごして、体重も腹回りも体脂肪も内臓脂肪も・・・つまり体質が随分変わりました。我が家のヘルスメーターによると、二年半前には実年齢より上のトホホの判定だったのに、今ではひと回り以上若い39歳の判定が出るまでになりました。若い頃の痩せの大食いに戻ったかのような快食快便で、身体にキレも出て来ました。走るたびに、次々に問題に直面しますが、いろいろ調べたり、マラソン好きの同僚からアドバイスを貰ったりしながら、一つずつ克服し、また別の新たな問題に遭遇しては、悪戦苦闘する・・・「ランニング・クリニック」とか「走ろう会」に参加すれば、一気に問題解決し、一年で見違えるように走ることが出来るようになるであろうことは想像に難くありませんが、自分の身体と対話しながら、時間がかかっても階段を一歩一歩上って行くのが、恐らく今のペースに合っているのだろうと思います。課題を設定し、それを乗り越えて走り終えたあとの達成感は、自己満足に過ぎないけれども、何物にも代え難い。
 来年のレース参加は、短期集中にした方がよいのかもしれないと、今は思っています。マラソン好きの同僚は、今シーズン三度もフルマラソンを走ったのと比べ、私のように一度きりでは、対策を打つのに翌年まで待たなければならず、そうすると一つ歳を食って条件が悪くなりますし、夏の休みが入るので、また一から鍛え直さなければならず、途方もない道のりを歩まなければなりません。というわけで、シーズン三度とまでは言わないまでも、二度チャレンジするのもいい、それだけの基礎体力がついてきたのではないかという気がしています。レースを絞って、ちょっと足を延ばして、ご当地の食や温泉を楽しみながら走るのも良いかも知れないとも思っています。年相応に、焦らずのんびりと。
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