ブルーシャムロック

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いんびじぶる・てぃあーず_5

2009-05-18 21:29:58 | 菊の名前異聞
「なんだか妖しい聯中だね。」
女性が声を上げた。
「そうかな。」
私は一言声を上げた。此處だけの話し、私は日本人ではない。hong kong 人だ。
「丹波が何とかとか言っているが、なんとも怖いというか・・・。」
もう一人の男性も声を上げ、Brandy を口にした。
「日本列島を旅してきて、貴殿らと出会って、實を言うと關東に来たのは初めて・・・。」
女性はため息をついた。
私と同席の男女は、男性が台湾人、女性が韓国人である。
地名からして、皆さん、私の母語である廣東語が解る人が一人もいないのだ。
私と出会ったとき、自分の北京語がわからない台湾人の彼はため息をついていた。
おおかた、同郷の人間か、北京語を理解する中國大陸の人間かと思っていたのかも。
女性は、ハジメから日本語で話しかけ、日本人でないと解るとビックリだった。
「此處の焼酎はイイ銘柄をそろえているような気がするよ。」
女性はそう言った。
「俺は焼酎が解らないから、無難にスコッチかブランデーにしたけれどもね。」
と台湾人男性は苦笑した。
聞いていると、みんな日本語が流暢だ。
「私としては、日本語を勉強して佳かったと思った瞬間ですよ。」
と私は肩をすくめた。
「下北半島で、貴殿と出会って3 人で妖しい探検隊を結成できたのも何かの縁だし。」
台湾人は口元をふふんと言わせた。
「さてと、関東にも行ったし、次はどこに行きますか。鳥取とか。」
韓国人女性が言った。
「鳥取ですか。ついでに丹波も見ていきましょう。」
私はそういった。
2 人は、顏が引きつっていた。
つづく
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