ブルーシャムロック

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いちぬけたあとの後始末_1

2017-12-09 06:46:10 | 逆襲の藤隆
日下部浩一郎と柿沼萌美は、現在 18 歳。
幼い頃通っていたスイミングを訪れた。
丁度、このスイミング名物でもある水着自由の日、通称「褌の日」だった。
現時点の浩一郎と萌美の水着は、いわゆるスポーツ水着である。
昔の浩一郎や萌美からしたら、拍子抜けするぐらい普通の競泳用のスポーツ水着に
身を包んでいる。
プールサイドには、小学生ぐらいの子どもたちがいた。
見ると、男の子は赤い六尺褌、女の子はバブル期のリゾート用ハイレグワンピース水着か、
2 昔前ぐらいのレースクイーンのようなデザインだった。
「昔と全く変わっていない。」
浩一郎はボソリとつぶやいた。
「そうかなぁ。私は益々おかしくなっているようにも思える。」
萌美は特に、女の子の水着に関してだ。制服見たくバブル期のリゾート用ハイレグワンピース水着か、
2 昔前ぐらいのレースクイーンのようなデザインの水着を着用しているのがとてつもなくおかしい。
「萌美ちゃん、やはり女の子の水着がみんな君が着用していたような水着を着ている。」
浩一郎もそれをわかった。
すると、浩一郎と萌美が顔なじみのコーチが来た。
「浩一郎、萌美。お兄さんとお姉さんになったな。久しぶり。水着自由の日も変わったよ。
特に萌美が 11 歳ぐらいに着用した水着が好評だったからね。女の子の間でも人気があって
自作水着の布も自分のスイミングで売り出しているぐらいだ。」
と笑っている。
「はぁ。」
浩一郎も萌美も返す言葉がなかった。
あの時は浩一郎も変わった水着を着用することが好きでたまらなかったし、それに対して萌美も
素っ頓狂なデザインの水着を着用することで呼応してきた。
「今の子ってレースクイーンって、スイミングに来ている女の子が着用しているような水着を
着ているものってわかるのでしょうか。」
浩一郎はコーチに聞いてみた。
浩一郎が檢索エンジンなどで調べたところ最近のレースクイーンはミニスカートの扇情的な
コスチュームを、現時点の萌美ぐらいの女性が着用しているのをよく見る。
浩一郎にとって興味の湧くものではなかった。
「そうだな、今ああいった水着を着用しているのは昔ここを利用していた先輩のお姉さんが
こういうデザインの水着で泳いでいたと子どもたちの間で語り継がれていっているようだ。」
コーチは浩一郎と萌美の二人を見た。
「そうなんだ・・。抜けた後後始末をしておけばよかった。」
萌美は半分笑いながら、半分恥ずかしいような気持ちになった。
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