ブルーシャムロック

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経済は一日にして

2013-03-15 18:07:22 | 信・どんど晴れ
いつも、みているケーブルテレビの番組での今回の特集を仕事場の女将が見ている。
女将は、ケーブルテレビの専門チャンネルはそこまで見ない人間であるが、
今回の特集は、注視している。
「世界経済の光と闇」
とテロップが画面に映し出されている。
私は、そこまで関心がない。
番組の簡単な説明が成されている。
「もともと日本の大企業であるタクミを解雇、中国大陸にあるライシェという企業に
ヘッドハンティングされた人間が実名で登場」
と扇情的な見出が、されている。
神奈川県に住んでいた時代、ルームメートがこの手の話題を気にしていた。
女性でありながら、経済学部に在籍していたので気になる話題だったのだろう。
番組は、そのまま続いていく。
生産現場の中国大陸や韓國の企業のあり方が、説明されていく。
画面が切り替わったとき、50前後の男性が画面に表示されている。
「高崎勝見」
と、彼の名前がテロップで表示されていた。
「先日、日本企業と韓国企業のドラマが公開されたのでそれが呼び水になったのかしら。」
女将は言う。
「でしょうね。」
私は一言言う。
本当のところは私自身生返事だけれども。
モニターに映し出された、日本企業を解雇された男性は続ける。
「私は数年前タクミを解雇されて、現在のライシェに可成り高額の値段でヘッドハンティングされました。」
可成り淡淡とした表情だ。
テレビのナレーションは言う。
「ライシェに限らず中国大陸や韓國の企業にヘッドハンティングされた日本の技術者は数多い・・。」
ナレーションが終わったときのこの番組に招かれたパネラーが、
「タクミなど日本企業が情報を漏洩させないようにすれば佳かったのに。」
と第三者を気取っていた。
モニターの前の女将は
「この前霧島の女将が欧羅巴に旅行に行ったとき、ライシェのテレビモニター、ライシェの看板を
やたら見たと言っていた。」
今し方の番組でも、アメリカの人間がライシェのような中韓メーカーのテレビモニターを
買っていくのがあった。
現在やっているテレビを写している、モニターがタクミで、cable televisionの
受信機械も日本のメーカー。
何か皮肉でしかなかった。
番組がcmになった。
タクミが業務提携している獨逸のマンハイムが出している高圧洗浄器のcm.
些か態与らしいユーザーを使ったcmでは会津若松市の人が、
にこやかに使っていた。
「ああいう感じでブランドイメージをいじれば日本も中国や韓國の企業に勝てるのになあ。」
私はつぶやいた。
「さあ。」
女将は厳しい表情だった。
おわり
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