【折々の花だより】

”季節の花だより”
花たちとの出会いを楽しんでます

京都四条南座、花形歌舞伎

2015-04-01 | デジカメ紀行
慶長8年(1603年)、京の四条河原で出雲の阿国がはじめた「かぶき踊り」をその起源とする「歌舞伎」は、日本の伝統芸能であるだけでなく、日本が世界に誇る現代の総合舞台芸術として高く評価され、ユネスコの世界無形文化遺産に指定されています。

3月22日、京都四条南座へ観劇に出かけました。

京都四条南座

正面です。

提灯

南座のシンボルマーク。毎年顔見世興行の時に新調。職人の手による手書きで、手漉きの越前和紙を使用。
屋根には、松竹のマークがついています。

松竹創業120周年「三月花形歌舞伎」。
出演は、中村隼人、中村種之助、坂東巳之助、尾上松也、中村歌昇、尾上右近、中村米吉。




四条大橋から見た京都四条南座です



元和年間(1615~1623年)京都四条河原町に公許された7つの櫓の伝統を今に伝える唯一の劇場。四条通りをはさんだ7つのうち明治を迎えたのは2座のみ。明治26年に北側芝居も廃座となり南座だけが歌舞伎発祥の現在地に残りました。

明治39年(1906年)白井松次郎、大谷竹次郎兄弟の松竹合名社が経営に当たり、大正2年に改築。さらに昭和4年、由緒ある櫓を備えた桃山風破風(はふ)造りの豪華な劇場を竣工させ、以来激動の昭和期を通し京阪の代表劇場として多様な演目を取り上げました。取り分け京の年中行事となった歳末の吉例顔見世興行は戦中も一度も絶えることなく続けられました。

平成3年松竹株式会社会長永山武臣により、京都の街の景観にとけこんだ外観はそのままに内部を全面改修し、最新設備の近代劇場として改築され、11月新装開場記念吉例顔見世興行によって新時代の幕を開きました。平成8年(1996年)南座建物が国の登録有形文化財になりました。

客席


提灯

客席のあかりです。

破風

舞台の上部には、「破風(はふ)」と呼ばれる屋根があります。江戸時代初期の劇場は、能舞台の形をまねてつくられ、客席には屋根が無く、舞台の上と桟敷席の上にのみ、屋根がつくられていました。その形を残しているのが、舞台上部の唐破風。ちなみに、歌舞伎を上演する劇場で破風が残っているのは、ここ京都四条南座のみだそうです。

緞帳

「赤地草花連紋(あかじそうかれんもん)」
奈良時代に中国から伝えられた「立涌(たてわく)文様」は、「湧き上がる」形象から、吉祥文様とされ、平安時代の屏風や宝物等に、また能衣装等にもよく用いられていた文様です。近世では江戸小紋や西陣織にも多用されています。
杜若、菊、可憐な小花、蔓、鴨川の飛沫など、自然豊かな京都のイメージを取り入れ、抽象的に組み合わせて連続模様として構成されています。赤地を基本色として、白、黄、緑、紫などの色鮮やかな糸を織り込み、上品で華やかな緞帳として南座を晴れやかに飾ります。
幅18.7m、高さ7.5m、重さ約600kg。日本画家の上村淳之氏監修だそうです。

緞帳が上がると・・・。
定式幕

定式幕(じょうしきまく)とは、三色に染めた布を縦に縫い合わせて作った引幕。おもに歌舞伎の舞台で、芝居の幕開きと終幕に使われます。
現在、歌舞伎座で使用されている定式幕は、左から「黒」「柿色」「萌葱(もえぎ=濃い緑色)」となっています。
ちなみに国立劇場では「黒」「萌葱」「柿色」の並びだそう。

出し物(午前の部)
一、歌舞伎十八番の内 矢の根(やのね)
曽我五郎時致 中村 歌 昇
大薩摩文太夫 中村 隼 人
曽我十郎祐成 中村 種之助

二、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
鳴神上人 尾上 松 也
雲の絶間姫 中村 米 吉

三、流星(りゅうせい)
流星 坂東 巳之助
牽牛 中村 隼 人
織女 尾上 右 近

3月1日(日)には、出演者達が、清水寺で公演の成功祈願を行われたそうです。

幕間はそれぞれ30分間あり、その間に食事をしたり、お土産物をみたり・・・。




客席入り口のドアです。

パンフレットをみたり。

二幕と三幕の間では何かが・・・。

忙しく出たり入ったり。

微調整。

花道の七三の「迫り(せり)」のセッティングです。「スッポン」とも言われています。

幕があくと、花道と舞台上の「せり」からは、三幕、流星の登場人物である「牽牛」と「織女」の登場でした。

説明文は、公式ウェブサイト「歌舞伎美人(かぶきびと)」から。


歌舞伎の起源である、「出雲の阿国像」があると聞いていたんですが・・・。

四条大橋の北東のたもと、南座のはす向かいに立つ出雲の阿国像、かろうじて鴨川を撮った写真(丸囲み)に映っていました(笑)。
阿国の視線の先にあるのは、南座です。


劇場を出て、有名な「にしん蕎麦」とも思ったんですが、川端通りを北へブラブラ。


セレブ御用達のニューヨークの高級チョコレート専門店「マリベル」が京都・祇園にオープンした新ブランド店「カカオ マーケット バイ マリベル」。
京都市が表彰する京都景観賞の屋外広告物部門で優秀賞に選ばれたそうです。


南側から。
北側から(みえているのは白川)。

京都にいながらNYに訪れたかのような異空間
繊細な手作業でつくられたアートなチョコレートに囲まれた店内
アンティークと新しさが融合した別世界のようなエレガントな異空間をお楽しみください 。
(カカオマーケットホームページより)


窓際に置かれた飾り。上にのっているのは「カカオの実」。
外には、白川沿いに桜が見えます。まだチョット早いかな?。

店内は高級チョコレートやスイーツ類が所狭しと並んでいます。3人の天使がライブラリー(図書館)で勉強し、日々チョコづくりに精を出しているんだとか・・・。
その『天使のライブラリー(図書館)』をカフェにされたお店が地下にあります。

カフェに入るには、キー番号の書いてある紙をもらって、店の横に設けられている「入り口」へまわります。

番号を押し、ドアを開け階段を降りると、薄暗く落ち着いた雰囲気のカフェにたどりつきます。


壁の本棚を埋め尽くす年代物の洋書の数々。椅子やテーブルも重厚感があり、アンティークなシャンデリアも素敵です。


コースターもチョコレートふう。渡された本日のキー番号です。


美味しくいただきました。

ちなみにこちらは、東京の「歌舞伎座」です。1月17日に撮りました。



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大和文華館 | トップ | ヨドコウ迎賓館 »
最新の画像もっと見る

デジカメ紀行」カテゴリの最新記事