保健福祉の現場から

感じるままに

ヘルスケアポイント

2013年08月11日 | Weblog
国保情報8月5日号「個人の疾病予防努力にインセンティブを/国民会議報告書」。<以下引用>
<社会保障制度改革国民会議が7月29日の会議で大筋了承した報告書の原案には、「中年期からの疾病予防など個々人が、リスクの低減に向けた自助努力を行うインセンティブを持てる仕組みが必要」との提言も盛り込んだ。現在、例えば特定健診・保健指導は、実施率に応じて後期高齢者医療支援金を加算・減算する仕組みを通じて、保険者の実施意欲を確保している。報告書では個々人の取り組みに対するインセンティブ確保を訴えており、今後、検討される具体策に注目が集まりそうだ。本紙の取材に対し、厚労省中堅幹部は「被用者保険で実施しているポイント制などの取り組みを広げていくことを想定しているのではないか」と答えた。一部の健保組合では例えば健診を受けるなど健康づくりの取り組みに対し、被保険者にポイントを付与。ポイントがたまるとカタログギフトと交換できたり、健診の自己負担額の支払いに充てたりすることができる制度を導入している。健診受診者の保険料を軽減すべきだとの意見もあるが、「そこまで一足飛びには行かないだろう」(同省中堅幹部)とみられている。>

8月6日の「社会保障制度改革国民会議」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokuminkaigi/)の報告書(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokuminkaigi/pdf/houkokusyo.pdf)では、p26「医療関連情報の電子化・利活用のインセンティブを医療提供者に持たせるように取り組むとともに、医療保険者がICTを活用してレセプト等データを分析し、加入者の健康づくりを行うなど疾病予防の促進等を図ることで、国民の健康寿命を延ばし、平均寿命との差の短縮を目指していかなければならない。医療保険者はその加入者の健康維持・疾病予防に積極的に取り組むようインセンティブが働く仕組みを構築するとともに、加入者の自発的な健康づくりへのサポートの在り方等も検討すべきである。」とある。それよりも、6月14日の日本再興戦略(http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seicho_senryaku2013.html)本文(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/saikou_jpn.pdf)p61「自治体や企業による市民や社員の健康づくりに関するモデル的な取組を横展開するとともに、健康づくりに向けた幅広い企業連携を主体とした取組である「スマート・ライフ・プロジェクト」の更なる推進などにより、個人や企業の「健康意識」及び「動機付け」の醸成・向上を図る。」、p63「総合特区の枠組みを活用し、地方自治体の国民健康保険や企業の健康保険組合等におけるICT システムや健診データ等を活用した健康づくりモデル(予防)の確立のための大規模実証を実施(来年度より)。この取組の中で、ヘルスケアポイント(運動等の健康増進に関する取組・成果に対して付与され、健康・介護サービス施設や地域商店街等で利用するポイント)自体を用いた大規模実証実験を、今後推進する。」とあることに注目したい。先月にはこんな報道もあり、厚生労働省だけでなく、経済産業省の動向に注目すべきであろう。

NHK「生活習慣病予防企業 助成検討」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130728/k10013345191000.html  リンク切れ)。<以下引用>
<経済産業省は生活習慣病の予防に関連したサービスを行う企業の成長を促すため、新たな助成制度の導入を検討しています。政府が成長戦略の中で、糖尿病や高血圧など生活習慣病の予防に関するサービスを成長分野と位置づけたことを受け、経済産業省はこの分野の関連企業の活性化を支援する方針です。具体的には個別の企業が従業員の定期健康診断のデータ分析を行って、最適な運動のメニューなどを提示する専門の会社や、そうした会社から引き継いだ情報を基にきめ細かな運動指導を行うスポーツクラブなどを活用する場合、その企業に対し補助金を出すことで関連産業の活性化を図るとしています。高齢化の進展などで、国民が医療機関で病気の治療などを受けるのにかかった費用を示す「国民医療費」は、平成22年度には37兆円を超えて過去最高で、国の財政を圧迫する社会保障費の増加の要因にもなっています。このため、経済産業省としてはこの事業を通じて医療費の抑制にもつなげたい考えで、必要な費用を来年度予算案の概算要求に盛り込む方針です。>
コメント
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