「がん検診50%には「国民の理解が必要」―舛添厚労相」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/23114.html)。
「「がん検診50%推進本部」を設置―厚労省」(http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=23015&freeWordSave=1)。<以下一部引用>
<厚生労働省は7月9日、舛添要一厚生労働相を本部長とする「がん検診50%推進本部」を省内に設置する。渡辺孝男副大臣が7日の記者会見で明らかにした。>
平成19年度地域保健・老人保健事業報告(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/07/index.html)によると、平成19年度の市区町村が実施したがん検診の受診率は、「胃がん検診」11.8%、「肺がん検診」21.6%、「大腸がん検診」18.8%、「子宮がん検診」18.8%、「乳がん検診」14.2%である。また、平成19年国民生活基礎調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-19-1.html)では、「過去1年間にがん検診を受診した者」は、「胃がん検診」男性32.5%・女性25.2%、「肺がん検診」男性25.7%・女性21.1%、「大腸がん検診」男性27.5%・女性22.7%、「子宮がん検診」21.2%、「乳がん検診」20.3%(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa07/3-8.html)である。国のがん対策推進基本計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan_keikaku.html)や都道府県がん対策推進計画(http://ganjoho.jp/public/news/2008/plan.html)に掲げられる「5年以内に受診率50%」の目標値は、遠い彼方のように感じる方が少なくないかもしれない。国会議資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/9c286a4356fb73654925757e000d7487/$FILE/20090319_4jirei3.pdf)P24に出ているように、日本対がん協会の支部が実施する「がん検診」は、平成20年は前年同期に比べて、乳がん検診が2万5119人増加している以外は、胃がん検診9万8038人減少、大腸がん検診7万2015人減少、子宮がん検診2万4621人減少、肺がん検診26万4454人減少である。がん対策基本法(http://www.ron.gr.jp/law/law/gan_ki.htm)が平成19年4月に施行されてから、かえって受診率が下がるとなれば格好が悪い。とにかく、従来どおりの対応では受診率50%は無理であろう。昨年3月に「がん検診事業の評価に関する委員会の報告書」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/s0301-4.html)が出たように、受診率という「量」だけではなく、「質」も伴わなければならない。
さて、今後の一つの可能性として期待されるのは、平成21年度補正予算で行われる「女性特有のがん検診推進事業」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan10/index.html)である。検診を実施する側にとっては、①年度途中の事業、②施行からクーポン配布されるまでの受診者には自己負担金償還払い、③節目年齢と国指針の隔年検診との整合性、④原則単年度事業、等について評判が悪いようである。しかし、この事業の画期的なことは、市町村から対象年齢の女性に対して、勤務しているか否かにかかわらず、検診案内と無料クーポン券発行が行われることである。これまで、市町村から、勤務者に対して積極的な受診案内がされてきたであろうか。かといって、事業所において、がん検診が受けられない方が少なくない。例えば、東京都の「職域のがん検診実施状況実態調査」(http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2009/05/60j5r400.htm)によると、胃がん、肺がん、大腸がん検診を実施している事業所は約8割、子宮がん、乳がん検診を実施している事業所は約6割とされている。これはあくまで事業所の実施率であって個人レベルの受診率はかなり低いであろう。協会けんぽの乳がん・子宮がん検診(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/7,95,21.html)は積極的に案内されておらず、受診場所が限定されているという声も聞く。本来、今般の無料クーポン券が、事業所でのがん検診で使うことができて、その費用は国補助金をもらった市町村が負担する(検診結果も把握)ということが徹底されれば、政府の経済危機対策(http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2009/pdf/seisaku-010b.pdf)で、女性がん対策が打ち出された趣旨が理解されるかもしれない。この事業は、「地域・職域連携推進事業」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/s0330-7.html)の刺激になるように感じないではない。あるいは、地域・職域の連携は、女性では「メタボ」より「がん」、となる可能性もある。とりあえず、この事業は国の来年度予算概算要求にも出されるようであるが、今後は、年度当初から計画的に実施されるべきであろう。
ところで最近、がん対策基本法の成立過程(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8C%E3%82%93%E5%AF%BE%E7%AD%96%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E6%B3%95)をみると、妙に何か感じるものがある。
「「がん検診50%推進本部」を設置―厚労省」(http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=23015&freeWordSave=1)。<以下一部引用>
<厚生労働省は7月9日、舛添要一厚生労働相を本部長とする「がん検診50%推進本部」を省内に設置する。渡辺孝男副大臣が7日の記者会見で明らかにした。>
平成19年度地域保健・老人保健事業報告(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/07/index.html)によると、平成19年度の市区町村が実施したがん検診の受診率は、「胃がん検診」11.8%、「肺がん検診」21.6%、「大腸がん検診」18.8%、「子宮がん検診」18.8%、「乳がん検診」14.2%である。また、平成19年国民生活基礎調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-19-1.html)では、「過去1年間にがん検診を受診した者」は、「胃がん検診」男性32.5%・女性25.2%、「肺がん検診」男性25.7%・女性21.1%、「大腸がん検診」男性27.5%・女性22.7%、「子宮がん検診」21.2%、「乳がん検診」20.3%(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa07/3-8.html)である。国のがん対策推進基本計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan_keikaku.html)や都道府県がん対策推進計画(http://ganjoho.jp/public/news/2008/plan.html)に掲げられる「5年以内に受診率50%」の目標値は、遠い彼方のように感じる方が少なくないかもしれない。国会議資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/9c286a4356fb73654925757e000d7487/$FILE/20090319_4jirei3.pdf)P24に出ているように、日本対がん協会の支部が実施する「がん検診」は、平成20年は前年同期に比べて、乳がん検診が2万5119人増加している以外は、胃がん検診9万8038人減少、大腸がん検診7万2015人減少、子宮がん検診2万4621人減少、肺がん検診26万4454人減少である。がん対策基本法(http://www.ron.gr.jp/law/law/gan_ki.htm)が平成19年4月に施行されてから、かえって受診率が下がるとなれば格好が悪い。とにかく、従来どおりの対応では受診率50%は無理であろう。昨年3月に「がん検診事業の評価に関する委員会の報告書」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/s0301-4.html)が出たように、受診率という「量」だけではなく、「質」も伴わなければならない。
さて、今後の一つの可能性として期待されるのは、平成21年度補正予算で行われる「女性特有のがん検診推進事業」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan10/index.html)である。検診を実施する側にとっては、①年度途中の事業、②施行からクーポン配布されるまでの受診者には自己負担金償還払い、③節目年齢と国指針の隔年検診との整合性、④原則単年度事業、等について評判が悪いようである。しかし、この事業の画期的なことは、市町村から対象年齢の女性に対して、勤務しているか否かにかかわらず、検診案内と無料クーポン券発行が行われることである。これまで、市町村から、勤務者に対して積極的な受診案内がされてきたであろうか。かといって、事業所において、がん検診が受けられない方が少なくない。例えば、東京都の「職域のがん検診実施状況実態調査」(http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2009/05/60j5r400.htm)によると、胃がん、肺がん、大腸がん検診を実施している事業所は約8割、子宮がん、乳がん検診を実施している事業所は約6割とされている。これはあくまで事業所の実施率であって個人レベルの受診率はかなり低いであろう。協会けんぽの乳がん・子宮がん検診(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/7,95,21.html)は積極的に案内されておらず、受診場所が限定されているという声も聞く。本来、今般の無料クーポン券が、事業所でのがん検診で使うことができて、その費用は国補助金をもらった市町村が負担する(検診結果も把握)ということが徹底されれば、政府の経済危機対策(http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2009/pdf/seisaku-010b.pdf)で、女性がん対策が打ち出された趣旨が理解されるかもしれない。この事業は、「地域・職域連携推進事業」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/s0330-7.html)の刺激になるように感じないではない。あるいは、地域・職域の連携は、女性では「メタボ」より「がん」、となる可能性もある。とりあえず、この事業は国の来年度予算概算要求にも出されるようであるが、今後は、年度当初から計画的に実施されるべきであろう。
ところで最近、がん対策基本法の成立過程(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8C%E3%82%93%E5%AF%BE%E7%AD%96%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E6%B3%95)をみると、妙に何か感じるものがある。