保健福祉の現場から

感じるままに

保健所

2006年03月06日 | Weblog
先日、保健所の業務がわからないとマスコミの取材があった。保健所を利用したことが一度もないという。直接、保健所を利用するのは、営業者(食品、環境、薬局等)、難病・障害児・精神等の患者・家族・ボランティア(教室、公費等)、医療関係者(免許、届出等)などである。また、住民講習会や結核・感染症、食中毒等の発生の際には地域に出向くことがあるが、保健所は、一般の方が普遍的に利用するような施設ではない。しかし、間接的には住民生活に深く関わっている。医療機関、薬局、飲食店、旅館、浴場、理美容、クリーニングなど、保健所が所管している施設を全く利用しないことはない。それらに対して、許認可、立入検査、講習会等を通じて、維持・改善が図られているのである。保健所の役割として、住民の安心・安全、弱者の支援、企画調整の3分野があるが、保健所業務が脚光を浴びるのは、大規模な感染症や食中毒等が発生した時である。例えば、新型インフルエンザが発生すれば社会的に注目されるであろう。保健所業務がわからないというのは「火事のない消防署」「事件・事故のない警察署」と同様に結構なことではないか。記者は妙に納得していたようであった。
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