市の夏祭りは7月下旬だったので3年ぶりに開催され、大勢の人で賑わったようだ。夏祭りには毎年、鮎の塩焼きや焼きそばで人気の店として協力してきたが、今年は再開するものの「飲食の販売は出店できない」とあったので止めた。
この夏祭りは前の町長が、町民が主体の祭りにしたいと、プロの露天商ではなく町民の有志がグループで出店し、売り上げはグループの活動資金にすればよいと提案された。私も言い出しっぺのひとりとして、仲間と一緒に参加してきた。
市の夏祭りは再開されたが、地域の盆踊りは8月下旬に予定されていたので中止になった。コロナ感染が再び広がってきたからだ。夏には祭りが似合う。春は五穀豊穣を祈り、秋は収穫に感謝し、祭りを行うのは世界共通だ。
夏は雨乞いや邪気退治が目的のようだが、かなり自由奔放な祭りだったようだ。全国各地で行われる、盆踊りはいつごろから始まったのだろう。私が育った市には「万灯祭り」という青森のねぶた祭りに似た、竹ひごで形を作りろうそくで灯りをつけたものをひとりで担いで踊りまわる威勢のよい夏祭りがあった。
その万灯を制作しているところを学校帰りに見て回った。6年生の時は万灯を担ぐあんちゃんに誘われて、夜通しついて回った。校区外から通っていたのに校区内の子供会に入れてもらったけど、万灯を担げる町内では無いことを自覚していた。
万灯祭りとは別に、誰もが参加して町中で踊る盆踊りがあり、私が憧れていた女の子が友だちと参加すると聞いてひとりで出かけた。その子の浴衣姿が見たかったが、いくら探しても見つけることは出来なくて諦めて帰った。幼い思春期の思い出だった。