夏休みがもうすぐ終わるこの時期はいつも焦っていた。そして、どうしてもっと計画的に出来なかったのかと悔やみ反省した。小学校1年の時、夏休みの最後の日なのに宿題の作品が出来ていなかった。すると父親と姉が手分けして宿題をやってくれた。
「来年からはちゃんとやるんだよ」と言われ、「ウン」と答えていたのに、なぜか夏休みが終わる頃になって毎年必死だった。中3の夏休み明け、担任に、「宿題はやりませんでした」と正直に言い、何も提出しなかった。えっという顔をされたが叱られなかった。
今日は市の後期高齢者健診を受診した。市立病院は無いので、市で一番大きな病院が担当している。私はかかりつけの医院で検査も受けているので、毎年受診する必要は無いが、カミさんは「必要」と言い張るので付き合っている。
看護師さんが「アユちゃんのおじいちゃんですよね」と声をかけてきた。聞けば孫娘と「プールで一緒だった」と言う。「アユちゃん、おじいちゃん子だったから」と笑う。知り合いが居ることで気楽な気持ちになった。
診断の医師が「ピロリ菌の検査はしましたか」と聞かれ、「明日から駆除の薬を飲みます」と答えると、「潰瘍の原因はピロリ菌ですから、駆除しておくことです」と指示された。明日から1週間、毎朝晩薬を飲み続けなくてはならない。
終わったら10時前だった。朝食が食べられなかったからと喫茶店に行くが、最初の店は女性客で満員だった。次に私の友だちが好きなコーヒー専門店へ行った。まだ客はいなくてゆっくりとコーヒーが飲めた。
今晩だけはワインを少し飲んでみよう。せっかく退院したらお酒が飲めると楽しみにしていたのだから、医師の言葉に従いほどほどに飲むことにしよう。夏休みの宿題のように、計画通りに出来ない性格は治っていないようだ。